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【LOTUS CUP JAPAN 2021】Rd.3 @ ツインリンクもてぎ レースレポート

2021/09/07



 

■予選

JAF(日本自動車連盟)公認レース「LOTUS CUP JAPAN」、2021年シーズン第3戦が9月5日(日)に、栃木県・ツインリンクもてぎで開催された。第2戦菅生から約1カ月のインターバルで開催される今回、クラス1に5台、クラス2に9台という計14台がエントリー。賞典外のゲストドライバーとして、前戦に引き続き自動車雑誌「Tipo」編集長の佐藤考洋がクラス1に参戦する。

 

依然として厳しい感染状況が続くなか、今回のレースも事前の体温・問診票提出、ピットエリア各所に消毒液の設置、マスク装着やソーシャルディスタンスの確保などを徹底。さらに、ドライバーズブリーフィングがリモートで行われるなど、厳格な感染対策が施行されている。サーキット周辺は前日まで雨が続いていたものの、レース当日の天候はくもり。時折日差しが差すなか、ドライコンディションで、10時25分から15分間の予選が行われた。

 

一番にコースへと飛び出したのは、前回リタイアに終わった清水友一選手。2回目のアタックラップで、この日唯一の7秒代となる、2’07.957を叩き出す。清水選手が早々にピットへと戻る一方、このタイムをターゲットに、今シーズン2連勝中の小林一景選手、ゲストドライバーの佐藤考洋が走行を続けるが、小林選手が2’08.711、佐藤が2’08.715と一歩度届かず。前戦菅生に続き、清水選手がポールポジションを獲得。2番手に小林選手、3番手に佐藤、4番手には2’10.386を記録した郷田鉄夫選手が入った。

 



 

クラス2は、菅生でシーズン初優勝を手にした飯田敏雄選手が、2位以下を1秒以上も引き離す2’12.705の好タイムを刻み、開幕以来3戦連続ポールポジション。開幕戦富士を制した篠原祐二選手は2’14.1692で2番手グリッド。昨年王者の秋葉有一選手は予選開始直後にコースオフを喫したものの、予選終盤に2’15.607までタイムを縮め、3番手グリッドを手にしている。

 



 

■コメント

Class 1

予選1位 #1 清水友一選手

「練習走行がウエットだったので、ドライのセットが分からないままだったんですが、気負わずに『エンジョイしよう』と思って走ったら、予想外にタイムが出ましたね。決勝はできれば雨が降って欲しいですね(笑)。とにかくエンジョイします」

予選2位 #11 小林一景選手

「昨日、一昨日とウエットでしたし、もてぎをドライで走ったことがなかったので、探り探りの予選になってしまいました。それもあって、トップとかなり差がついてしまいましたね。それでもこの予選でなんとなくドライの感覚は掴めたので、決勝はそれを踏まえて走れればと思っています」

予選3位

#62 郷田鉄夫選手

「エンジョイできました。土曜日の練習走行から参加したんですが、昨日は雨の中、色々とバタバタしているうちに終わっていたので、今日は楽しむしかないと考えていました。競争するよりも、とにかく楽しむことだけを考えて走りたいと思います。とにかくぶつけないように、注意して走りたいです」

 

Class2

予選1位 #47 飯田敏雄選手

「我慢するところを我慢して、とにかくミスしないようにまとめようと、考えて走りました。ドライでは8月に練習をして、7周くらい走ることができていました。今週末は雨だったので、ドライはあまり走れていなかったんですが、なんとかいい走りができましたね。決勝は状況が変わったとしても楽しさは変わらないので、どんなコンディションでもOKです」

予選2位 #5 篠原祐二選手

「上手く攻めたつもりだったんですが、練習走行がウエットだったので、シフトアップのタイミングを引きずった箇所がありました。決勝はおそらく飯田選手がスタートで逃げると思います。クラス2は6台くらいが僅差で争っていて、スタートでついていかないと、勝機がなくなってしまいます。後ろに巻き込まれてしまうと大変なので、なんとか前に付いていって、隙あらば狙っていきたいと思っています」

予選3位 #16 秋葉有一選手

「1周目のビクトリーの立ち上がりで、コースオフしました(笑)。そこで冷静さを欠いてしまいました。飯田選手タイムは別格でしたけれど、今回ユーズドタイヤで走っていたので、それを考えると3番手は上々です。なんとか篠原選手と僕で飯田線手包囲網をつくって、三つ巴の戦いに持ち込めればと思っています。あまり練習していないので、不安要素はありますが、経験値でなんとかしたいです。お天気が持ちそうなので、楽しみたいですね」

賞典外 #2 佐藤考洋選手

「金曜日からずっとウエットで走ってきて、ここにきてドライになりましたね。2回目のアタックラップでベストが出ているのは、慣れていない証拠だと思います。決勝はなりゆきを見ながら、慣らせていくしないですね。トップの清水選手がすごく良いタイムで、小林選手とは僅差なので、いかに僕らが清水選手に挑んでいけるかでしょう。面白いレースにしたいです」

 



 

■決勝

LOTUS CUP JAPAN第3戦の決勝レースが、9月5日(日)に栃木県・ツインリンクもてぎで開催された。予選に続き、決勝のコンディションもドライ。14時50分から10周によるレースがスタートした。

 

ポールポジションの清水友一選手が抜群の蹴り出しで、1コーナーをトップでクリア。予選3番手の佐藤考洋は、スタートで一瞬遅れた小林一景選手をパスして2番手に浮上する。それでも小林選手は1周目のヘアピンで佐藤をパスし、前を行く清水選手を追う。「ドライでのもてぎで走りが分かり始めてきた」と振り返る小林選手は、3周目のS字コーナーでアウト側から清水選手をパス。ついにトップに立つ。

 



 

その後も2分9秒代のラップを安定して刻んだ小林選手は、2番手以下との差を周回ごとに広げてみせる。一方、清水選手と佐藤による2番手争いはテール・トゥ・ノーズの展開に。3番手の佐藤が幾度となく仕掛けるも、清水選手も冷静に抑えてみせる。しかし、8周目のヘアピンで佐藤がイン側から清水選手を抜き去り2番手に浮上。危なげなく走行を続けたトップの小林選手は、佐藤に大差をつけてフィニッシュ。開幕戦からの連勝記録を3に伸ばした。

 

2番手で走り切った佐藤が賞典外となるため、レース終盤にガス欠に悩まされながらも、ゴールまでマシンを持ち帰った清水選手が2位を獲得。3位にはレース中に浅井健人選手と順位を入れ替えながらも、最終的には抑えて見せた郷田鉄夫選手が嬉しいシーズン初表彰台を獲得している。

 

クラス2は予選トップの飯田敏雄選手がスタートで首位をキープしたものの、僅差でピタリと追った篠原祐二選手が1周目の90度コーナーでオーバーテイク。そのままペースを上げると、飯田選手を一気に突き放して、開幕戦富士以来となるシーズン2勝目を決めた。3位のパパシュー選手は1周目に5番手まで順位を落としながらも、前走車の接触もあり、3戦連続表彰台を手にしている。

 



 

■コメント

Class 1

優勝 #11 小林一景選手

「ペースがとても良くて、1周目から攻めることができました。スタートで佐藤選手に抜かれてしまいましたが、早めにパスできたのが大きかったです。その後、清水選手にシフトミスがあって、このチャンスを活かしてS字のアウト側から抜くことができました。予選では一発のタイムが出せなかったんですが、走りながらドライのもてぎ感覚を掴むことができました。最後はコンスタントに良いラップで走れてよかったです。今シーズン、ここまで勝てると思っていなかったんですが、3連勝したので、次も勝てるように頑張ります」



2位 #1 清水友一選手

「楽しいレースでした。でも、クルマの調子があまり良くなく、最後にガス欠にもなってしまって……。なんとか最後のチェッカーまでマシンを持ち帰ることができました。今回は小林選手や佐藤選手と、テール・トゥ・ノーズのバトルもできたのが、楽しかったですね。また、最終もしっかりレースを楽しめるようにしたいです」

3位 #62 郷田鉄夫選手

「最後はエンジョイするよりも、疲れてしまいましたね(笑)。ここまでバトルするとは思ってもなかったです。10周のレースとは思えないほど、ハードなレースでした。体感的には20周くらい走ったような気分です。でも、最後までロータスでのレースを楽しむことができました」

 

Class2

優勝 #5 篠原祐二選手

「菅生が悔しいレースだったので、何が何でも獲るつもりで挑みました。予選タイムは飯田線手に離されていたんですが、レースタイムはそこまで差がなかったので、とにかく1周目のタイヤが温まり切る前に抜きたいと思っていました。最初の1周の間にかなりドラマがありましたね。スリップストリームを使って、90度コーナーでインを指して、そこからはなんとか逃げ切りました。最終戦ももてぎなので、今回の経験を活かして次に挑みたいです」

2位 #47 飯田敏雄選手

「今回のレースは疲れました。バトルができたので、良かったんですが、やはり篠原選手は経験があって上手いですね。レース後半、色々あってペースが上げられなかったのが残念です。マシンの動きは良いんですが……。最終戦も頑張ります」

3位 #77 パパシュー選手

「スタートは珍しく上手く決められたんですが、1コーナーで抜かれて5番手まで落ちてしまいました。それでも、前で接触があって3位に上がることができました。なんとか表彰台を獲得できましたが、タナボタ的なレースになりました。ドライで走るもてぎはやっぱり楽しいですね。次は頑張って、なんとか2位に入りたいです」



賞典外 #2 佐藤考洋選手

「レースを通してバトルを楽しめました。トップを獲りたかったですけど、小林選手が速かったですね。2位と3位も良いペースで走れていましたが、離されてしまいました。清水選手とは楽しいバトルができました。ドライのもてぎは、走るごとに感覚が戻ってきました。僕も含めて細かい接触が見られたのですが、大きな事故がなく終わったのは良かったと思います」

 

 

 

次回は最終戦@モテギ!シリーズチャンピオンは誰の手に!!
LOTUS CUP JAPANの応援、宜しくお願い致します!

 

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