Lotus logo

【LOTUS CUP JAPAN 2022】Rd.1 @ 鈴鹿サーキット レースレポート

2022/05/26



■予選

JAF(日本自動車連盟)公認レース「LOTUS CUP JAPAN」、2022年シーズン開幕戦が5月22日(日)に三重県・鈴鹿サーキットで開催された。開幕に先立って、4月24日に富士スピードウェイで開催された「モーターファンフェスタ2022」内でエキシビションレースを実施。選手権ポイントが掛かる今回の鈴鹿ラウンドにおいて、いよいよ本格的なシーズンが開幕を迎えたことになる。

鈴鹿でのLOTUS CUP JAPAN開催は、2019年開幕戦以来3年ぶりとなり、今回もF1グランプリと同じ国際フルコースを使用する。開幕戦にはクラス1が4台、クラス2が7台、合計11台がエントリー。クラス1はSuper GTなどで活躍する吉本大樹選手、クラス2は自動車雑誌「Tipo」編集長の佐藤考洋選手が、それぞれ賞典外のゲストドライバーとして参戦する。





爽やかな快晴のなか、午前9時53分に20分間の予選がスタート。日差しがアスファルトを照らし、路面温度が上がりつつあるなか、2020年のチャンピオン清水友一選手が2’22.918を記録し、リザルトボードのトップに立つ。清水選手がピットへと戻る一方、今回ゲストドライバーとしてエキシージスポーツ350のステアリングを握った吉本選手が、清水選手のタイムを上回る2’21.540をマーク。貫禄のポールポジションを獲得した。清水選手は2番手グリッドを確保し、予選3番手は今シーズン初登場の東 浩平選手、4番手には今回が初参戦となる飯岡大昇選手が続いている。

混戦のクラス2は、ベテランの荒田良浩選手がクラスレコードを大きく更新する2’26.337を叩き出し、ポールポジション。僅差の2’26.445で続いた飯田敏雄選手が2番手。今回、ゲストドライバーとして、初めてクラス2に登場した佐藤選手が予選後半に2’26.678をマーク。それまで3番手に付けていた長澤宏昭選手を上回り、3番手のポジションに飛び込んだ。




■コメント
Class 1
予選1位 #10 清水友一
「実は鈴鹿を走るのは今回が初めてなんですが、本当に楽しいサーキットだと実感しています。雨だったらドキドキしていたと思いますが、晴れて良かったですね。イメージどおりのコースで、三次元的で高低差のあるレイアウトはすごく好きなので、ドライビングがカチっとはまりました。今回、吉本選手もいるので、背中を見ながら、追いかけて色々と学びたいです」
予選2位 #22 東 浩平
「予選は練習として考えていて、最後だけアタックしたんですけど、まだまだでしたね。でも、とても良い練習になりました。鈴鹿は本当にドライブが楽しいサーキットですし、とてもいい機会だと思っています。今回は自分のなかで楽しみながら、ドライビングが上手くなれればいいと考えています」
予選3位 #11 飯岡大昇
「今回、スポットで初めて参戦しました。耐久レースには出たことあるんですが、JAF公式戦もスプリントレースも初めてです。鈴鹿を走るのも2回目ですし、エキシージまだほとんどドライブしていないので、分からないことだらけです。ロータスはカートようにクイックなハンドリングで、すごく楽しいですね。決勝は自分ができることをして、まずは走り切りたいです」

Class2
予選1位 #15 荒田良浩
「課題はありましたけれど、ポールポジションが獲れました。一番パワーがないクルマなので、ストレートでは長澤選手にスリップで引っ張ってもらいました。それが上手くいきましたね。やっぱり鈴鹿をドライブするのは楽しいですね」
予選2位 #47 飯田敏雄
「2019年以来の鈴鹿ですね。なんとかポールポジション獲りたかったんですが、何カ所かミスがあって、まとめられませんでした。やっぱり集中力のなさが課題です。決勝はスタートで前に行きたいですね。気温が高いので、レース中にタレてくるでしょうし、冷静に戦いながら、アクシデントがないようにしたいですね。あとは鈴鹿を楽しみたいです」
予選3位 #24 長澤宏昭
「鈴鹿はいつも楽しいですね。新しいタイヤで走ったんですが、狙ったラインを攻められました。いいタイムが出たんですが、周りがそれよりも速かったですね。路面温度が上がって、後半グリップレベルが下がりそうだったので、早い段階でアタックしました。決勝は前について行って、いいチャンスを狙っていきたいです」
Class1 賞典外 #2 吉本大樹
「久々にロータスに乗ったんですが、難しいクルマだと実感しました。参加者の皆さん、しっかり練習をしてドライブしていると感じました。予選はそれなりにまとめられたと思います。クルマとしては、ミッドシップでエンジンを後ろに載せているので、ターンインで突っ込みすぎると、モーメントが大きいためにリヤが簡単に出てしまいます。テクニックが求められるクルマですが、皆さん丁寧に乗っていますね。挙動を感じながらクルマをコントロールすることで、自分のセンサーを鍛えられるカテゴリーです。決勝は天候もいいですし、後ろを見ながら走るつもりです。何か得られるものを、お見せできればいいですね」
Class2 賞典外 #20 佐藤考洋
「やっぱり鈴鹿は楽しいですね。久々に開催されてありがたいです。クラス2のエリーゼは軽いので、ドライブしていても本当に楽しいです。あらためて、エキシージとエリーゼ、それぞれに難しさがあると感じています。エリーゼはコーナーリングスピードが高いので、かなり突っ込めますね。クラス2は競っているので、それも楽しみです。決勝はいいバトルをしたいです」


■決勝
LOTUS CUP JAPAN開幕戦決勝レースが、5月22日(日)に三重県・鈴鹿サーキット(フルコース)10周で行われた。天候は快晴、風は少し強いものの、絶好のレースコンディションに恵まれた。午後1時、フォーメーションラップからグリッドポジションに付き、レッドシグナルがブラックアウト。全車が一斉にスタートした。

抜群の蹴り出しを見せたのはゲストドライバーとした参加する吉本大樹選手。「後続の参加者の皆さんに何かを持ち帰って欲しい」と語り、2番手に清水友一選手を従えて順調にラップを重ねる。吉本選手はペースをコントロールしながら走行を続け、最終ラップでは2’23.875のファステストラップを刻んで、完璧なトップフィニッシュ。吉本選手が賞典外となるため、清水選手が優勝。2位には順調に走行を続けた東 浩平選手、初レースの飯岡大昇選手が3位を得ている。




クラス2は予選トップの荒田良浩選手がクラッチトラブルから出遅れた一方、抜群のスタートを決めた佐藤考洋選手が、一気にポジションを上げてトップに浮上。佐藤選手がひとり抜け出すなか、熾烈を極めたのが飯田敏雄選手、長澤宏昭選手、荒田選手による2番手争いだ。序盤はこう着状態となったものの、レース終盤にテールトゥノーズの接戦に。7周目のストレートでスリップストリームに入った長澤選手が1コーナーで飯田選手をパスし、ついに2番手に浮上する。




このまま長澤選手がポジションを守るかと思われたが、最終ラップのシケインでまさかのオーバーラン。これで飯田選手が2番手、荒田選手が3番手にポジションを上げてそのままフィニッシュ。トップでレースを走り切った佐藤選手が賞典外となるため、飯田選手が優勝、2位に荒田選手、3位に長澤選手という表彰台の顔ぶれとなった。







■コメント

Class 1
決勝1位 #10 清水友一
「前を走る吉本選手にレッスンをして頂いた感じです。本当に勉強になりました。一番大事なのはリズムだと実感しました。ステアリングをパンパン切ると速いのではなく、鈴鹿ではリズムを意識してゆっくり操作を重ねていくと速く走れます。感覚を掴み掛けてきたので、予選をもう1回走れれば、もっと速くなる実感があります(笑)。次の富士に出られたら、今回得たことを試してみたいです」
決勝2位 #22 東 浩平
「いい練習になりました。レースも楽しむことができました。今回鈴鹿を走ってみて、トレーニングをしなければならないなと、実感しています。次の富士はしっかり練習して挑みたいです」
決勝3位 #11 飯岡大昇
「めちゃめちゃ緊張しましたし、疲れましたが、本当に楽しかったです。やっぱりクラス1の皆さんからは置いていかれましたが、クラス2の皆さんとレースを戦っている実感がありました。また、次も機会があれば、参戦を考えてみようと思っています」

Class2
決勝1位 #47 飯田敏雄
「激しいレースでした。それぞれが速いところと遅いところが違うので、キツいレースになりました。最後に長澤選手がシケインでオーバーランしてしまってインが空いたので、前に出ることができましたね。鈴鹿は毎年カレンダーに入れて欲しいです。あらためて成長を実感できるコースだと思います。みんなが楽しそうなのもいいですよね」
決勝2位 #15 荒田良浩
「楽しかったです。ただスタートは厳しかったですし、マシンの調子はあまり良くありませんでした。それでも、3台が接戦を演じたので、それも楽しめました。富士に向けては、クルマを万全にして挑みたいです」
決勝3位 #24 長澤宏昭
「面白いレースでした。130Rで飛び出して、シケインでブレーキとタイヤが残っていなくて、オーバーランしてしまいました。久しぶりに勝てると思ったら、欲が湧いてしまいましたね(笑)。トップ3が固まって、クリーンなバトルができましたし、すごく楽しかったです。メカニックの皆さんの協力のおかげで、クルマが完璧に仕上がっています。次の富士は飯田選手が得意なコースですが、しっかり食い下がりたいです」
Class 1 賞典外 #2 吉本大樹
「今回のレース、私の後ろを走ってくれた清水選手は、色々と参考になることが多かったと思います。あらためてロータスで走る鈴鹿は、すごく面白かったです。鈴鹿の特に東コースは、連続コーナーが多いので、目の前のコーナーではなく、先のコーナーを考えて走る必要があります。ダンロップコーナーから逆算し、1コーナーから組み立てなければなりません。ひとつを失敗すると、取り返しにくくなってしまうのが鈴鹿です。今回は気温も高くタフなレースでしたが、皆さんと楽しくレースができました」
Class2 賞典外 #20 佐藤考洋
「スタートが決まって、ごちゃごちゃっとしたところで、しっかりポジションをキープできました。2コーナーで上のクラスのエキシージを抜けたことで、楽な展開に持ち込めましたね。初めて参戦したクラス2は、とても面白かったです。エキシージとエリーゼで得意とするところが違うので、その差がはっきり分かりました」




LOTUS CUP JAPAN Rd.2 @ 富士スピードウェイは6月26日に開催!富士戦から、SUPER GTやSUPER耐久でエンジニアとして活躍をしている、渡邊信太郎さんにもご参加頂きます!お楽しみに!

リザルトやポイントランキングは下記リンクよりご確認下さい。