Lotus logo

スーパーGT 第2戦 富士GT 500km レース決勝レポート

2015/05/04




5月3日 スーパーGT 第2戦 富士GT 500km レース決勝。

決勝レース

予選で出たトラブルの原因は、開幕戦同様スターターシステムによるものだった。
マザーシャシー車両のなかで唯一ミッドシップレイアウトを取るNo.2 シンティアム・アップル・ロータス(以下SGT-EVORA)は、エンジンを動かすスターターの配置が、他のFRマシンのようにシンプルではなく、リンケージを介してフライホイールを駆動させていた。これが開幕戦では壊れ、残念ながら満足な走りができなかった。

当然のことながらチームはこのトラブルを対策し、今回のレースには新しいシステムを投入していた。しかしそれでも、結果的には部品強度が足りなかった。世界にたった一台しかないレーシングマシンが持つ“産みの苦しみ”。こればかりはテストでのマイレージを重ね、改善・改良して行くしかない。

それでも14:15から始まった決勝レースでは、スペアのスターターシステムを装着して出走することになった。

スタートドライバーは高橋一穂選手。レースウィークを通してまったく走行していない高橋選手に、少しでも経験を積ませるための、チームの配慮である。
最後尾である27位からスタートした高橋選手は、翌周には25位、3周目には24位と、軽やかな走りで順位を上げて行った。タイヤが暖まりきらない状況ながらそのタイムも1分41秒777と、“初乗り”としてはまずまずの数字を出していたのだが……。
5ラップ目を過ぎたところでマシンはスローダウン。No.2 SGTーEVORAはゆっくりとピットとへと戻り、そのままガレージへと姿を消したのであった。

次戦は6月19日から開催されるタイラウンド。残された時間は少ないが、チームは問題のパーツを再設計し直して第3戦に臨む。

 

 

Cars Tokai Dream28 シンティアム・アップル・ロータス

チーフエンジニア:渡邊 信太郎

「スターターそのものではなく、スターターを作動させるシステムが壊れてしまい、その金属片がエンジン側のセンサーを傷つけてしまう。エンジンの点火が狂うなどして、吹けなくなってしまう…というのが、今回の予選から出た一連のトラブルに関する内容です。
予選終了後から決勝にかけては時間が少なすぎて、トラブルが出たシステムの予備を着けることしかできませんでした。というわけで決勝レースも、この症状が出た段階で大事を取ってマシンをピットへ戻しました。
もちろん第3戦までにはシステムの対策を行うつもりです。ただそのパーツの信頼性をテストするための走行はできないので(※1)、実践でテストを行う形になってしまうのが苦しいところではありますね。」

※1 スーパーGTでは、シーズン中のテストは回数が決められている。

 

 

【LOTUS PIT TOUR】 ご参加頂いた皆様、どうもありがとうございました!

 

2015.05.03