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スーパーGT 2016 Rd.3&8 もてぎフリー走行レポート

2016/11/11

WT1_6417 11月11日(金)から3日間にわたり、ツインリンクもてぎでスーパーGTが開催されます。 今回のレースは第3戦オートポリスラウンドが震災の影響から中止となった代替えレースとして、第3戦と最終戦(第8戦)が同じレースウィーク中に行われる変則スケジュール。 №2 シンティアム・アップル・ロータス(SGT LOTUS EVORA)を走らせるCars Tokai Dream28は、今回も加藤寛規/高橋一穂選手をドライバーと共に、この2連戦に臨みます。 2連戦の概要は、金曜日が第3戦と第8戦の公式練習走行日。11月12日(土)は第3戦の予選/決勝(250km)、翌13日(日)には第8戦の予選/決勝(250km)が1DAYで行われるという、スーパーGT史上でも希に見る忙しいスケジュールとなりました。

■公式練習走行1回目
金曜日のツインリンクもてぎは、朝方から激しく雨が降り続く荒れ模様。気温も10°を下回る、真冬の様相を呈しました。 9:00から始まった公式練習走行は完全なウェット路面。しかし午後から天候は回復傾向と予報されていたこともあり、1回目の走行はマシンもまばら。各車マシンチェックを行う程度の走行となりました。 Cars Tokai Dream28も第7戦タイラウンドでクラッシュしたマシンの修復状況を確認するという目的はありましたが、この状況を見てステイ。その判断が正しかったというべきか、走行は3回目の赤旗中断(GT300車両の単独クラッシュ)でそのまま終了となりました。

■公式練習走行2回目
公式練習走行2回目は、1回目の走行が予定より早く終了したことを受け40分延長に。13:00から14:40までの1時間40分で、走行が行われました。 スタートドライバーを務めたのは加藤寛規選手。雨は止んでいましたがコースはまだ濡れており、EVORAはレインタイヤを選択してコースインしました。 序盤からタイムを出してきたのは、車両重量もありタイヤの発動に有利なFIAーGTマシン勢。特に今季はなかなか結果を出せていない、メルセデス勢が上位を独占していました。 いっぽうEVORAはマイペース。修復したマシンの状態を確かめるかのように、加藤選手がじっくりと周回を重ねます。 そしてラップタイムが2分を切ったところでいったんピットイン。さらにセッティングを変更して出したタイムは1分57秒396と、すぐさま12番手に食い込むタイムを出しました。 ここから予選を睨んだセッティングに煮詰めていこうとした加藤選手でしたが、このときEVORAに電気系トラブルが発生。正確には、ピットインした際にロギングしたデータに電圧低下の様子が確認されたのでした。 チームは無線でこれを加藤選手に打診。加藤選手も走行中にこの電圧低下を確認し、チームは大事をとってマシンをピットへと戻しました。

コース上ではうっすらと走行ラインが見え始めていたものの、終盤になると再び強い雨が。一部ではスリックタイヤを試したチームもあったようですが、結局はウェットコンディションのままチェッカー。多くのチームがスリックタイヤのテストを満足にできない状況で、走行は終了しました。

この状況から考えても、明日の予選はとても難しいものになるでしょう。 チームは朝8:35という異例に早い時間に行われる予選に対して路面温度を想定し、そこからタイヤを選択し、あらかじめセッティングを作っておかなければならないのです。 こうした複雑な状況では、チームのデータ量と経験、そしてドライバーの技量が問われます。 ストップ&ゴーが主体となるツインリンクもてぎはSGT EVORAにとって有利なコースではありません。しかし今回のように混沌とした状況で、ムーンクラフトと加藤選手の経験が組み合わされば……。 いまもチームでは入念なミーティングが行われています。全員が静かなる闘志を燃やしながら予選に臨んでおりますので、応援のほどよろしくお願い致します!

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Cars Tokai Dream28 シンティアム・アップル・ロータス

ドライバー:加藤寛規選手
「電圧トラブルはありましたが、走行自体には影響は感じませんでしたね。今日の課題はマシンが無事に直っているのかを確かめることで、それはきちんと確認できました。マシンはきちんと走ってくれますよ。明日はコンディション次第。ウォームアップ走行の時間もないですし、朝になったら路面を確認して、予選のセッティングを想定したいと思います。個人的には、スリックタイヤでタイムアタック合戦したいですね。がんばりますから期待していてください!」

ドライバー:高橋一穂選手
「今回も乗れていないので……(苦笑)。明日はコンディション次第でしょうが、いきなり予選となるので一発目は加藤選手にがんばって頂いて(笑)、自分は決勝をがんばりたいですね。ウォームアップ走行で少しでも感触をつかんでレースに臨みたいと思います。」

チーフエンジニア:渡邊信太郎
「トラブルの原因は、電圧低下です。完全に電気を使い切ってしまうと、バッテリーまで壊れてしまうので、大事をとって原因を突き止めることに時間を使いました。実はこの症状は、前戦(タイ)でも出ていました。そのときはオルタネーターを新品に交換することでとりあえず解決したのですが。今回は配線にトラブルが発見されたので、現在修復中です。」

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