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スーパーGT2016公式テスト@鈴鹿サーキットレポート

2016/07/11

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■7月8日(金)セッション1/セッション2

WT1_1263 第5戦SUGOラウンドを目前に控えた7月8日(金)、鈴鹿サーキットで今年4回目となるスーパーGTの公式テストが開催されました。 Cars Tokai Dream28はここにバージョンアップしたシンティアム・アップル・ロータス(SGT-EVORA)を持ち込み、順調にテストを終了。また今回は8月27日(土)から開催される第6戦 鈴鹿1000kmレースをも想定し、若干19歳のレーシングドライバーである牧野任祐選手が合流。サードドライバーとなるためのルーキーテストも行いました。 土曜日の9:30からスターとしたセッション1は、雨雲が空を敷き詰めながらも天候はドライ。ここでまずエースドライバーである加藤寛規がSGT EVORAをドライブしました。 SGT EVORAは今回、通称「Ver.2.0」と呼ばれる新パッケージを投入。これは前回のSUGOテストから変更してきたパッケージングの、集大成といえる内容でした。具体的にはそのフロントバンパー、それに伴うカナード、サイドステップ、リアフェンダーが大きく変更されており、さらに細部も煮詰められてダウンフォースが高まっています。 またこのエアロパッケージを機能させるために必要な車体の姿勢や前後の車高バランスを実現しつつも、空力効果が薄れる低速コーナーでのメカニカルグリップを失わないために、サスペンションのジオメトリーが見直されたのです。 果たしてその結果は、セッション1で加藤選手が1分58秒411と、2番手に0.714秒の大差を付けてトップタイムをマーク。結局これが2日間総合でも、GT300クラスのトップタイムとなりました。 またルーキーテストを兼ねた牧野選手も初めてのGTマシンながら1分59秒秒台を出し、セッション2では1分59秒120の自己ベストを記録。午前中に9周、午後に16周とマイレージも稼いで無事に初日のタスクを終了しました。かたや高橋選手はまだ本調子を出し切れませんでしたが、若手と同じ全25周の周回を精力的に重ね、翌日の走行に希望を託しました。

■7月9日(土) セッション3(走行せず)/セッション4

WT1_1171しかし2日目は残念なことに、雨からのスタートとなりました。しかもその雨量はすさまじく、チームは大事を取って午前中の走行をキャンセル。雨脚が弱まった13:40から牧野選手と高橋選手がレインタイヤを履いてテストを再開しました。 最初にSGT EVORAのステアリングを握ったのは牧野選手。15分間のセーフティーカー訓練が終わって走行を開始しました。コース上ではGT500マシンの相次ぐトラブルやクラッシュによって走行は何度も赤旗中断に。そうした状況下でも牧野選手は順調に周回を重ね、2分9秒115で全体でも5番手のタイムをマーク。全20周を無事に終了しました。 後半を受け持った高橋選手は残り時間も少なかったためタイムアタックをする状況にありませんでしたが、9周を走りきり無事に生還。新生SGT EVORAの感触をつかみました。

Cars Tokai Dream28 シンティアム・アップル・ロータス
チーフエンジニア:渡邊信太郎
WT4_3132「今回のVer.2.0は、SUGOのテストで走らせたパッケージングをさらに煮詰めた、現段階での完成形といえるものです。いまSGT EVORAは、非常に高度な空力バランスで走っているのですが、ここにこれまで課題だったエアロダイナミクスとメカニカルグリップにおけるシャシーバランスの向上も確認でき、とてもよいテストになりました。次戦のSUGOも、次の鈴鹿1000kmも期待できると思います。」

2016.07.11

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