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スーパーGT2016 第6戦鈴鹿プレビュー

2016/08/22

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スーパーGTも第5戦を終了し、シーズンもいよいよ折り返しに。「真夏の三連戦」と謳われるSUGO(7月23日開催)、FUJI(8月6日開催)の最終章である、第6戦 INTERNATIONAL SUZUKA 1000kmがいよいよ今週末8月27日-28日に開催されます。

Cars Tokai Dream28はここに、これまでを通して最も高性能な空力パッケージ、「バージョン2.0」をインストールしたSGT LOTUS EVORA(以下EVORA)で参戦。第3戦、第4戦での雪辱を誓います。

WT4_2467ご存じの通りEVORAは、JAF格式の共通コンポーネンツ(カーボンモノコックや4.5リッターV8エンジン、トランスミッションなど)をベースに、国内屈指の実力派チームがオリジナルの空力ボディを架装した「マザーシャシー」というGTカーです。
そしてCars Tokai Dream28は、トップチームであるムーンクラフトの手によってこのマザーシャシーを、ロータス・エヴォーラに仕立て上げました。現在4台が参加するマザーシャシー(JAFーGTとしては6台)のうち、このEVORAだけがベース車両と同じミドシップ形式を採用。さらにエンジンを縦置き配置とすることで、抜群のコーナリング性能を見せています。

そんなEVORAが得意とするのは、コーナリング性能が速さに直結するコース。それゆえにSUGOラウンドは勝利を狙っていましたが、公式練習走行中に突如発生したエアシフター(ギアの変速を行う装置)トラブルからリズムが狂い、残念ながら予選11位/決勝23位という結果でした。対してストレートスピードが結果を大きく左右するFUJIでは、マシンの各部に空気抵抗を低減するエアロシステムを装着し、大健闘。予想外の速さでライバルたちを驚かせましたが、サスペンションのトラブルにより無念のリタイアとなりました。
それだけに、世界でも屈指のテクニカルコースである鈴鹿に向けて、チームは集中力を研ぎ澄ませそのセッティングを構築しています。ちなみに昨年EVORAは、この鈴鹿でポールポジションを獲得しました。また今年の合同テストでも、見事にトップタイムをマークしています。

WT4_3063そして、3人までが登録可能な第6戦 鈴鹿1000kmでは、エースである加藤寛規選手、ジェントルマンドライバーである高橋一穂選手の他にもうひとり、期待の若手が加わります。合同テストでも素晴らしいタイムを記録した牧野任祐選手です。
牧野選手は1997年生まれの19歳。2004年にレーシングカートを乗り始め、すぐに頭角を現すと数々のタイトルを獲得。全日本カートで活躍しました。2014年にはスーパーFJへステップアップし、岡山シリーズチャンピオン、ドリームカップレース優勝、日本一決定戦優勝とタイトルを総なめに。
しかし彼の存在を強く知らしめたのは、スーパーGTのサポートレースだった2015年「FIAーF4選手権」での活躍でしょう。
開幕から2連勝を飾り、その後も4勝を挙げた牧野選手は、結果こそ3ポイント差でチャンピオンを逃したものの、その印象を強く関係者やレースファンに植え付けました。
そして2016年は、加藤寛規選手が監督を務めるTODA RACINGから、全日本F3選手権Cクラスに参戦しているのです。

WT4_2446ただし加藤選手も、牧野選手の起用に関しては、「別に教え子だからというわけではありません。」とキッパリ。「ちょうどスケジュールが合っていたのが、牧野選手だった」とコメントしています。それでも「まだ耐久レースの経験はないですし、どうかな…と思ったけれど、テストでの走りを観て安心できました。」と、その走りを高く評価。また、「若手といっても、世界を目指して闘う現役のF3ドライバーですから。キャリアで言えば十分にベテランですよ。EVORAに関しては事前に映像を見せたり、情報を渡していましたが、かなり早い段階から乗りこなせていましたね。もしかしたら彼が今回一番の、アップデートパーツかもしれませんね!」と太鼓判を押してくれました。
また牧野選手も「最初は少しだけ緊張しましたが、走り出してすぐに順応できました。ただGTカーはフォーミュラカーよりも重たくて動きが大きいので、ゆっくり丁寧に操作しないといけないですね。今回はドライ、ウェット、セーフティカー訓練、赤旗と…全てが経験できたので良かったです。」と合同テストでの手応えを語ってくれました。

ハイレベルな闘いが繰り広げられる現在のスーパーGT。通常よりもポイントが多くなる鈴鹿では、シリーズを決定付けるために各チームが総力戦で挑んできます。そのなかで素晴らしい結果を勝ち取るために、チームも一丸となって準備を進めています。予選を勝ち抜き、1000kmの長丁場を最後まで戦い抜いて、優勝の二文字を手にするために頑張ります。応援宜しくお願いし致します。

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