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LOTUS CUP JAPAN 2017 第6戦 レポート

2017/10/31

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■決勝 第6戦
LOTUS Cup Japan第6戦決勝レースが、10月29日(日)に栃木県・ツインリンクもてぎの10周で開催された。この日のスターティンググリッドは、前日に開催された第5戦の決勝結果で決まっており、フロントローは長谷川憲幸と草野誠二、2列目には佐藤考洋と荒田良浩が並んだ。草野と長谷川によるクラス1のタイトル争いは最終戦まで持ち越されており、このレースで先にフィニッシュした方がチャンピオンの座を手にする。

台風22号の影響による雨は強さを増しており、コンディションはフルウェット。コース上には川が流れている箇所もある。前日、リタイアしたクラス3の大屋彰利はマシンのダメージが大きく、トクイチは体調不良を理由に出走を断念しており、クラス1が10台、クラス3が1台の合計11台がグリッドに整列した。

雨が激しくコースを打ちつけるなか、またも長谷川が抜群のスタートでホールショットを奪う。長谷川に続き、草野、佐藤、荒田とグリッド通りのオーダーで1コーナーをクリア。長谷川は1周目の3コーナーでリヤが流れて草野に並ばれるが、トップの座を死守。その後は立て直し、1周目を終わった時点で草野との差を3.203秒差にまで広げて見せた。長谷川は周回ごとにファステストラップを更新する走りを見せ、草野との差を拡大。16.091秒の大差をつけて、もてぎラウンド2連勝を達成、大逆転で2連覇を決めた。

佐藤、荒田、飯田による3位争いは後方から滑川も加わって、こう着状態となる。4位の荒田は幾度となく佐藤にプレッシャーをかけ続けたが、佐藤も隙を見せずポジションを守ってみせる。しかし、ファイナルラップの1コーナー、ここまで順位を守ってきた佐藤のリヤが流れ、その隙を見逃さなかった荒田がアウト側からパス。土壇場で3位にポジションを上げた荒田は、そのまま順位を守ってフィニッシュ。4位に佐藤、5位に飯田、6位滑川のオーダーでレースを終えた。1台のみの走行となったクラス3は、秋葉がミスなく走り、トップを得ている。

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総評
アドバイザー 加藤寛規(レーシングドライバー)
昨日も生憎のウェットコンディションになってしまったんですが、皆さんはこれまでの経験で、クルマを操る術が身についていましたね。ドライビングを乱すこともなく、タイムも向上していました。クルマをしっかりと理解している印象です。ウェットの練習はなかなかできないものですし、しかも第5戦はスタートの時点で雨という難しい状況でした。にもかかわらず、しっかり対処できていました。しかも、この状況でレース中に順位も入れ替わっていました。本当にレベルの高いレースで、コントロールタワーでも『おお!』と声が上がっていましたからね。LOTUS Cup Japanは、皆さんのおかげでかなりスキルが上がっています。今シーズンは終了しますが、また来年もいいレースを見せてもらえたら……と思っています。今回のレースでもそれぞれ課題が見つかったはずです。シーズンオフもしっかり練習して、来シーズンに向けて準備してくれることを期待しています」

Class 1
優勝 #8 長谷川 憲幸 選手
「第5戦で初めてウェットコンディションを走って、色々理解したこともあったので、今回はドライセッティングから少し変更しました。それが好結果をもたらしたと思っています。正直、今年は本当に厳しいシーズンでした。自分自身、甘く見ていたわけではないんですが、簡単にはいきませんでした。草野選手が本当に速くて、焦りました。昨年のタイトルは、あれよあれよと獲った感じでした。今年はやっと勝ち獲ったので、昨年よりもその重みを噛み締めています。LOTUS Cup Japanは全体のレベルが上がっていて、楽には勝てませ。こういった環境で戦えたことに感謝しています」

2位 #55 草野 誠二 選手
「やっぱり雨になって、第5戦とデジャブの展開でしたね。頑張ろうと思ったんですが、路面的に第5戦よりも難しかったです。雨のラインとブレーキングのタイミングを事前に教わったんですが、上手く走れませんでした。雨の日は長谷川さんの方が速かったです。それでも自分自身、手応えは感じました」

3位 #15 荒田 良浩 選手
「最初から最後までバトルが続いて、精神的にしんどいレースでした。最後の周回は佐藤選手がインに入るだろうと思って、アウトがグリップしていたこともあり、『行こう』と思ってトライしました。今年は一度も表彰台に上がれていなかったので、最後に表彰台が獲れて良かったです」

4位 #2 佐藤 考洋 選手
「楽しいレースでした。もう少しペースを上げられるかと思ったんですが、なかなか難しい状況でした。後ろも連なってきて、みんな同じようなペースだったで、なんとかなると思ったんですが……。最後は作戦負けでしたね」

5位 #47 飯田 敏雄 選手
「改めて、雨の日にオーバーテイクするのは難しいですね。もてぎのウェットコンディションは、以前練習経験があったので、少し楽しみにしていたんですが……。場数を踏んでいないと、視界もほとんどありませんし、雨で前に行くのは厳しいです」

Class 3
優勝 #16 秋葉 有一 選手
「雨に濡れるので嫌だったんですが、スタートしたら楽しく走れました。しっかりミスなく走りきれたのと、クラス1も抜くことができたので、今回は頑張れたと思っています」

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