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【LOTUS CUP JAPAN 2022】特別戦 @ 富士スピードウェイ レースレポート

2022/10/13

■予選
JAF(日本自動車連盟)公認レース「LOTUS Cup Japan」、2022年シーズン特別戦が10月9日(日)に静岡県・富士スピードウェイで開催された。
今回の特別戦は「JAPAN LOTUS DAY 2022」において、エキシビションとして実施。
シリーズポイントには加算されないものの、最終ランキングが同ポイントとなった場合、今回の順位によって最終結果が決まる可能性もある。2019年以来、実に3年ぶりの開催となったロータスの祭典「JAPAN LOTUS DAY」は、この時を待っていた多くのロータス・オーナーやロータス・ファンが集結。
「ロータス・エミーラ V6 First Edition」の初公開という話題もあり、パドックには485台ものロータスが並ぶことになった。
レーシングカーやヒストリックカーのデモラン、走行会、トークショーなど、イベントが目白押しのなか行われた特別戦には、クラス1が4台、クラス2が9台、合計13台がエントリーした。
賞典外のゲストドライバーとして、自動車雑誌『Tipo』編集長の佐藤考洋選手がクラス1に、モータージャーナリストとして活躍する橋本洋平選手がクラス2に参戦する。
富士でのロータスカップ開催は4月の特別戦、6月の第2戦に続き3回目。
秋らしい青空が広がるなか、定刻から25分ディレイした午前9時35分に10分間の予選がスタートした。
予選時間が15分から10分に短縮された上、コース上に前走枠によるオイルが残っていたことから、非常い難しいコンディションでの走行となった。
クラス1はゲストドライバーの佐藤考洋選手が2回目のアタックで1’56.228をマーク。
すると、直後にポイントリーダーの清水友一選手が0秒004上まわる、1’56.224を叩き出した。
さらに清水選手は1’55.960までタイムを縮め、ポールポジションを獲得した。
ゲストドライバーの佐藤選手が賞典外となるため、2番手には今回がロータス・カップ初挑戦の佐原弘恭選手が2’00.474のタイムで2番手に入っている。
クラス2は飯田敏雄選手が早々に2’00.436のタイムを刻み、リザルトボードのトップに浮上。
チームメイトの長澤宏昭選手は2’00.547、今回がロータス・カップ初参戦となる大田優希選手が2’00.564で続く。
予選残り3分を切った段階で、長澤選手が1’59.872を刻んでトップに立つ。
しかし、ゲストドライバーの橋本洋平選手がそれを上まわる、1’59.055をマーク。
飯田選手も最後のアタックで1’59.749までタイムを縮めるが、橋本選手に一歩届かず。
ゲストドライバーの橋本選手は賞典外となるため、クラスポールポジションは飯田選手、2番手に長澤選手、3番手に初参戦の大田選手が続いている。

■コメント
Class 1
予選1位 #10清水友一
「だいぶバタバタしましたね。路面がすごく滑りやすかったので、1周目、2周目と滑ってしまい、3周目は滑らない箇所を選んでアタックしました。最後、なんとか1分55秒台まで入れられました。今日はエキシビションなので、来ているお客さんに楽しんでもらえるようなレースを見せたいです」

予選2位 #38佐原弘恭
「今回が初めてのレースになります。ロータスに乗ったのも、練習を入れて3回目です。もともとイギリスの古いクルマが好きだったんですが、来年還暦を迎えるので、これを機会にレースをやってみようと思いました。予選はものすごい緊張感でしたが、走ることでアドレナリンが出て、それなりに走ることができましたね」

Class1賞典外 #2佐藤考洋
「10分間はやはり厳しいですね。もう1回アタックしたかったんですが、時間が足りなかったです。本当にあっという間でした。クルマの調子は悪くないので、決勝を楽しみにしています。富士を走るのがすごく久々ですけど、とにかく楽しんで走りたいですね」

Class2
予選1位 #1飯田敏雄
「菅生以来の走行だったこともあり、あまり自信がなかったので、しっかり見て走る必要があると感じました。実際、走ってみると、コースの見た目と滑りやすさが全く違いました。1コーナーのブレーキングでも横に向きそうになるなど、かなり難しかったです。エキシビションレースですが、選手権にも響いてくるので気は抜けません」
予選2位 #24長澤宏昭
「オイルが出ていたので、コースのコンディションが分からなくて、2回くらい飛び出してしまいました。そこでリズムを失ってしまいましたね。最後、丁寧に走って1分59秒台を出せましたが、飯田選手に抜かれてしまいましたね。決勝は特別戦なので、様子を見ながら楽しもうと思っています」

予選3位 #20大田優希
「初参戦です。自分自身も今年の6月から公式戦に出始めました。RRやFRのレーシングカーは経験していますが、ミッドシップでレースを走るのは初めてです。オイルに乗って、最終コーナーでスピンしてしまいましたので、もう少しタイムを縮められた気がします。皆さん、ロータス乗りのプライドかけて戦っていますし、負けずに頑張りたいです」

クラス2賞典外#21橋本洋平
「気温が低かったうえ、いつもとウォームアップの進行も違うので、タイヤを温めたり、コース上にオイルが乗っていたりと、バタバタした予選になりました。10分と短い予選でしたが、最後の最後に上手く走れてよかったです。それでも、オイルに乗って意図したブレーキングができなかったので、さらに良いタイムで走れた印象でした。このままのコンディションでオイルが飛んでくれれば、決勝はもう少しいい走りができると思います」

■決勝
LOTUS Cup Japan特別戦、10周の決勝レースが10月9日(日)に静岡県・富士スピードウェイ行われた。
曇り空となったものの、予選に続きコンディションはドライ。
2台が予選を走行せずにリタイアしたため、グリッドには11台のマシンが並んだ。
レッドシグナルがブラックアウトすると、2番グリッドから抜群の蹴り出しを見せた佐藤考洋選手が、予選トップの清水友一選手を従えてトップに立つ。
それでも、佐藤選手の背中にピタリとつけた清水選手は、1周目ストレートでスリップに入ると、2周目の1コーナーでトップに立つ。
続くコカコーラコーナーでトップを奪い返した佐藤選手だったが、100Rで再び清水選手がオーバーテイクを披露する。
予選を上まわるラップタイムで駆け抜けた清水選手は、周回ごとに佐藤選手を引き離し、最終的に4秒515の大差をつけてトップフィニッシュ。
集まった多くのロータス・ファンの前で見事勝利を決めた。
2番手の佐藤選手が賞典外となるため、2位には自分のペースを守って走り続けた佐原弘恭選手が入っている。
クラス2は3番手の長澤宏昭選手が抜群のスタートを決めて、1コーナーをトップでクリア。
一方、クラスポールポジションの橋本洋平選手は3番手まで順位を落としてしまう。
橋本選手は1コーナーで飯田敏雄選手、100Rで長澤選手をかわしてトップに浮上。
飯田選手も長澤選手をかわし、僅差の2番手につける。
予選4番手からスタートした大田優希選手は、高橋基夫選手に抜かれて5番手にドロップ。
それでも大田選手は3周目に高橋選手をパスし、さらに前をいく長澤選手を追う。
4周目には長澤選手をとらえて3番手に順位を上げるが、ロータス・カップでの経験豊富な長澤選手が抜き返し、再び3番手を獲り返した。レース後半、飯田選手が橋本選手を射程圏内にまで詰め寄るが、橋本選手は隙を見せることなく、首位を守ってゴール。
橋本選手も佐藤選手同様に賞典外となるため、飯田選手が優勝を手にした。
2位は大田選手を突き放した長澤選手、大田選手はロータス・カップ初参戦で3位表彰台を得ている。

■コメント
Class 1
決勝優勝 #10清水友一
「スタートでバタバタしましたが、その後は佐藤選手とはスリップに入ったり、入られたりで、楽しいレースになりました。見ている方にも楽しんでいただけたと思います。ロータス・デイの中で開催されたことで、ノーマルのクルマでも、これだけのレースができることを見て頂けたと思います」

決勝2位 #38佐原弘恭
「決勝レースを走り切ったことで、クルマの挙動が分かってきた気がします。レースの中で争うことにより、いつも以上に力が出たのかもしれません。すごく楽しかったです。また、次回もこれからももっと練習して、挑みたいですね。来年、本格的に参戦する予定を立てています」

Class2
決勝優勝 #1飯田敏雄
とにかく楽しかったです。自己ベストがレース中に出せました。練習不足を感じたましたが、以前よりも状況や環境に合わせられるようになった実感もあります。橋本選手もミスをしていたので、抜けたなかったのは悔しいですが、後ろを走ってすごく勉強になりました。レース中に色々と試せたのもよかったです。お祭りのような雰囲気のなか、たくさんの応援をバックにレースができるのは素晴らしいですね」
決勝2位 #24長澤宏昭
「1周目1コーナーの立ち上がりでクラストップになったんですが、100Rでフラついてしまって、橋本選手に抜かれてしまいました。今回はエキシビションだったので、飯田選手にも前に行ってもらいました。4番手の大田選手と迫ってきましたが、クリーンなバトルで、楽しいレースになりました。ロータス・デイ初参加だったんですが、この雰囲気を楽しんでいます」

決勝3位 #20大田優希
「やっぱり難しかったです。上のクラスのエキシージが走っていることで、簡単にはいきませんでしたね。長澤選手とは良いバトルができていたんですが、7周目スピンしてしまいました。そこからペースを落としてしまいました。ナンバー付きで手軽にサーキットを楽しめるクルマはなかなかないので、とても良いシリーズだと感じました」

Class1賞典外 #2佐藤考洋
「面白いレースになりましたね。実力のある清水選手ですし、安心してバトルを楽しむことができました。スタートは良かったんですが、ミッションの入りが悪かったので、途中からは厳しくなって、少しずつ離されてしまいましたね。久々のロータス・デイは、ギャラリーもたくさん集まってくれましたし、とても楽しかったです」
クラス2賞典外#21橋本洋平
「激しいレースでしたね。今まで味わったことない速度域で走っていたので、ブレーキングポイントを見極めるのが難しかったです。スタートではふたりに抜かれてしまいました(笑)。1コーナーで飯田選手を抜いて、100Rでインをついて長澤選手をパスしました。飯田選手からのプレッシャーはかなりキツかったです。とても良い勝負になりましたし、前半の混乱がなかったら、負けていた可能性もあったと思います。ロータス・デイということもあり、たくさんの人に見て頂けたのはとても良かったです」


「LOTUS CUP JAPAN Rd.4 @ モビリティリゾートもてぎ」は12月4日に開催!お楽しみに!

リザルトやポイントランキングは下記リンクよりご確認下さい。
http://www.lotus-cars.jp/motorsport/lotus-cup/results.html