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SGT-EVORA スーパーGT 300シリーズ参戦

2015/01/10



エルシーアイ株式会社は、東京オートサロン2015の会場で、2015年スーパーGT300シリーズに参戦する「SGT-EVORA」を発表しました。発表会には、エルシーアイ株式会社、代表取締役社長 であると同時に、SGT-EEVORのドライバーを務める高橋 一穂をはじめ、SGT-EVORAのエアロダイナミクスを担当した、ムーンクラフトカーズ株式会社 代表取締役 由良 拓也、SGT-EVORAプロジェクトのチーフエンジニアを務めるムーンクラフトカーズ株式会社 モータースポーツセクションマネージャー 渡邊 信太郎、そして、ドライバーの加藤 寛規が参加しました。


株式会社ムーンクラフト 由良 拓也 : プレゼンテーション

LOTUS SGT-EVORAはGTアソシエーションが提唱するGT300クラス用のマザーシャーシをベースにして製作されたマシンです。マシンのベースになったLOTUS EVORAはもともと素晴らしい空力特性を持っている車なので、GT300のベースには最適でした。マザーシャーシは基本的にF/R用に開発されたものなので、M/RのEVORAに採用するには多くの苦労がありました。ちょうどGT500のNSXもF/RシャーシをM/Rに変更しているので同じ苦労をされたと思います。
一足先に同じマザーシャーシベースに開発されたF/Rの「86」と共通なのはモノコックとエンジン、ミッション、また足回り関連ではハブとアップライト、ブレーキ、そしてエアロダイナミックスではFチンスポイラー、Rディフューザーで、それ以外はすべて新規に開発されています。
EVORAをM/Rレーシングカーとして開発してゆく中で、良かったことはEVORAが2+2だったことで、後部座席部分のスペースがエンジンレイアウトに役立ちました。ご覧のように、まるでマザーシャーシがまるで専用設計されたかのように自然なレイアウトに納まっています。マシンの重量配分はおよそF45% R55% と理想的なスペックで、現在はアンダーウエイトなのでバランスウエイトでさらにバランスは調整可能です。
マシン開発の上で一番気を使ったのはエアロダイナミックスで、SGTレギュレーションの下では必要以上に高性能を追及してもBOPと言う足かせ制御が行われるので、目指したのは空力的な総合バランスを取ることと、セッティングの自由度を大きくすることに重点を置きながら見た目のカッコ良さ?にも拘りました。
EVORAは最近のスポーツカーデザインの中では、どちらかと言うとコンサバで、ちょっとクラシックな風貌が僕は大好きです。例えばこのシンプルなラジエーターインテークや、サイドからリアにかけるグラスエリアがXに交差するところなどのデザインは最近のエグイクルマとは一線を欠く、とても綺麗なラインなので踏襲しました。
しかし、レース仕様のスタイリングは決して守りには入らず、例えば前後フェンダーの抑揚には最新のレーシングスタイリングテクノロジーを盛り込み、まるでLMPのような、GTには今まで見たことの無い、斬新な表現を完成させました。

ムーンクラフトは今年創業40周年という大きな節目の年ですが、このタイミングでニューマシンを発表できるチャンスをくださったLCIと高橋社長には心から感謝いたします。そして何より嬉しいのはレーシングカー、スポーツカーの世界的ブランドであるLOTUSのレーシングカーヒストリーの1ぺージを自らの手で飾ることができたことです。
LOTUS SGT-EVORAは今シーズンからスーパーGTで走り始めますが、LOTUSと言うビッグネームの名前を汚さないマシンになってくれることを祈念しております。

ムーンクラフトカーズ株式会社 渡邊信太郎:プレゼンテーション
実は、今回のSGT EVORA自体の企画は2009年冬の段階から暖められていました。
現SGTルールにおいて、ベース車両としてのEVORAは、2×2レイアウトであるミッドシップでる事から、ホイールベースが長い為、車両操安性に優れエアロダイナミクスを有効に使える等、レースベース車両には最適なディメンションでした。
既に、2010年の段階ではボディデータの計測、検証等は終了しておりましたが、様々なタイミングにより、製作に着手するまでには至りませんでした。そして2015年、新規マザーシャーシレギュレーションの導入により、晴れて今回ニューマシンの発表を行う事が出来ました。
この車両は私が知る限り、現行のGT300マシンの中では、恐らく最も長い間ウインドウトンネルに時間を費やし、新たなトライをする事が出来たと思っています。

非常に優れた素性を持つ、LOTUS EVORAのボディワーク、そして新開発されたミッドシップマザーシャーシの性能をフルに発揮し、本年度はLOTUSブランドと共に、最高の成績が残せるべく、頑張りますので、皆様の応援を宜しくお願いします。


ドライバー 高橋 一穂 : コメント

クルマは速いと思うので、あとはドライバー次第ですね。まずは全戦Q1突破が目標です。ぶつかると壊れやすいので、注意して走りたいと思います。

ドライバー 加藤 寛規 : コメント
第一印象で、やばいなというオーラがありました。イギリスのスポーツカーブランドらしいレーシングのイメージで、非常に期待しています。チームのみんなで一番高いところを目指したいです。そして、このクルマで、サーキットを誰よりも速く走りたいと思います。

 

 

エルシーアイは、2015年ロータスのスーパーGT300への参戦、ロータスカップ・ジャパンの復活、ジャパン・ロータスデーの開催など、モータースポーツ活動に力を注ぐことにより、LOTUS=モータースポーツのイメージをアピールするとともに、日本のモータスポーツ振興に、少しでも貢献できることを目標としています。

2015.01.10