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ロータスカップ・ジャパン2009 第2戦 鈴鹿

6月6.7日、スーパー耐久シリーズが鈴鹿サーキットで開催され、同日サポートレースとしてロータス・カップ・ジャパン2009シリーズ第2戦が開催されました。
ロータス・カップ・ジャパンとして、初の開催となる鈴鹿サーキットですが、エントラントの殆どが関東勢と、鈴鹿での走行経験が少ない為、どのようなレース展開となるのか注目の一戦でした。

我々、チームLCIも改装後の鈴鹿は初めてとなるわけですが、深夜の高速400Kmもの距離を移動し鈴鹿入りします。 さて、エンジンを換装したゼッケン1号車の2-eleven。
第2戦のドライバーは、加藤 寛規選手です。練習走行でエンジントラブルに見舞われ、マシンに慣れる事もできずに予選決勝リタイヤで終わった第1戦でしたが、ここ鈴鹿でどんな走りを見せてくれるでしょうか。 

そしてElise S Classのドライバーは高橋 一穂選手が担当、久しぶりに?サーキットに紫電コンビが帰ってきました。 なんと高橋選手、今回はこれだけではなく2-eleven 8号車にも乗ることとなり、チームLCIは3台体制で第2戦に参戦します。

25号車アドバンカラーの2台、2-elevenにはロータス・カップ・ジャパン2007シリーズに参戦した田中 哲也選手がスーパー耐久とダブルエントリー、Elise Sは雑誌取材のため、媒体のライターがドライブしますので、今回は白のゼッケンサークルでの参戦です。
また、2-eleven 39号車には、ロードレースでは超有名な、伊藤 真一選手が参戦です。

スーパー耐久と同じく金曜日に練習走行、土曜予選、日曜決勝レースというタイムスケジュールで進行していきます。東京を出発した時には雨が降っていなかったのですが、三重県に入ったあたりから雨がパラパラ・・鈴鹿に着くころにはしっかりとした雨。というか豪雨。セッティングどころかまともに練習もできるかどうかという状況ですが、金曜午前の1本目は加藤選手が走行しました。

第1戦の加藤選手のコメントを参考に大まかにセッティングをした2elevenですが、レイン用として設定されているアドバンネオバAD07に履き替えてコースイン。 雨の中、感触を掴むかのようにラップを重ねていきます。しかしながらタイムがあまり安定しません。
それに対して田中選手はコンスタントに2′55″台のタイムをきざんでいきます。 結果、田中選手の2秒遅れのタイムで走行を終えます。

ピットに戻ってきた加藤選手。「ABSが効かないんだ、ブレーキングで何度もコースアウトしかけたよ」 マシンを見てみると、警告灯が点灯しABSがキャンセルされていました。
ドライバッテリーを積んだ2-eleven・Cup・Car、スターターを回した瞬間の電圧降下によりABSがリセットされてしまっていたようです。
「前回に比べて前後のバランスは良くなったよ、このコンディションだからちょっとわからないけど、アンダーが強いから車高と減衰をちょっと変えようかな。(田中選手のタイムを見て)2秒落ちかぁ、ABSが効いていれば2秒差ならなんとかなるかな、この雨じゃあブレーキもうちょっと弱くてもいいくらい。」と、余裕を残した感じで、この日の走行を終え鈴鹿を後にします

雨がますます強くなる中、加藤選手と入れ替わるように鈴鹿入りした高橋選手。 「明日は晴れるんでしょ?、こんな雨じゃ乗ってもしょうがない」と言いながら、それでも2-eleven・Cup・Carに乗った事がない為、午後の練習走行に参加しました。

どしゃ降りの中、初めての2-eleven・Cup・Car 8号車に乗ってコースイン。1号車のセッティングをトレースした8号車ですが、モニターに映し出された映像を見ていると、「そこコースじゃないよ~」と危なげな走行ライン。
ところが、僅か1周目にピットインしてきました。

ピットロードを走ってきた8号車を見てビックリ! エンジンフードがばっくり開いています・・「えぇ、外れたぁ!?」 とピットに戻ったマシンをみて更にビックリ!!
リア周りを大きくヒットしていました。「すぐ出れる?」の問いに、「無理です。」と即答。

とりあえず時間もないので、1号車に乗り換え再度コースインしますが、クラッシュの直後です・・・タイムは後回しでとにかくマシンに慣れる為に周回を重ねます。
無事?走行を終えた高橋選手は、「西と東じゃ路面が違いすぎるわ~、改修していない路面は氷の上を走ってるみたいにツルツルだしぃ・・・明日走れそう?」 

これで金曜日の走行は終了となりましたが、ピットのシャッターを閉めて8号車の補修にかかります。足周りとアライメントをチェックし、ボディを補修。ガムテープだらけでフランケン状態ですが、なんとか本番は走れる状態になり、長い長い金曜日が終わりました。

予選土曜日。明け方まで降った雨はあがりましたが、コースはセミウエット状態。まずはElise S Classからのスタートです。高橋選手は昨日のクラッシュを引きずったまま、なかなかタイムを出せません。そんな中、ディフェンディングチャンピオンの篠原選手、走り慣れていない鈴鹿でもトップタイムをマーク。

篠原選手とトップ争いを繰り広げてきた21号車遠藤選手は慣れない鈴鹿で4番手。 ここで2番手につけていたのは、唯一の名古屋ナンバー、金子選手です。地元の意地か? 時間的に残り2周というところでベストタイムを更新、トップに躍り出ます。しかし時間ギリギリいっぱいのところで篠原選手が覆し、ポールは篠原選手となり、高橋選手は振るわず、7位でチェッカーとなりました。

その後、マーチカップの予選が行われ、いよいよ2-eleven Classの予選がスタートしました。8号車高橋選手、ドライでの走行は初めてとなりますが、様子を見ながら走行を重ねていき、30秒台をコンスタントに刻んでいきます1号車加藤選手は早くも5周目に26″58をマークし、暫定トップになります。

ここで気になるのは田中選手ですが、金曜日にウェットで練習していた為か何度かピットインを繰り返し、セッティング変更をしていた様子で、タイムも最後尾のままでした。 時間も残り少なくなり加藤選手がペースを落とし始めたその直後、田中選手が27″99をマークし一気に2番手に浮上。

残り時間ラスト1周ということで、ヒヤヒヤしながら田中選手に注目していたら、なんと加藤選手がセクター1でベストタイムを更新! 続いてセクター2・3とタイムを更新し、25秒台狙えるっ!と思った瞬間、モニターには130Rのスポンジバリアに刺さっている1号車が映っていました。
「えぇ~っ??」 まさかの展開に真っ白になりましたが、予選はここで終了、加藤選手がポール、高橋選手は5番手となりました。
1号車はフロントカウルを破損、「自分の走りに納得できなくて、最後に攻めたら・・・」
軽症でしたが、昨日と同じく補修作業に入り土曜日を終えます。

いよいよ決勝日、絶好のコンディションとなりました。
まずはElise S Classからスタートです。グリッドはいつもと同じ最後尾スタート。スタート前のグリッド上では各選手にインタビューがあり、さすが鈴鹿でのスーパー耐久、レースを盛り上げてくれます。

高橋選手もインタビューに答え、決勝レーススタート!って、あれ? 今ちょっと動かなかった? 案の定オフィシャルからスタート違反の為のドライブスルーペナルティの通告が入り、オレンジボールも出されました。 しかし、これに気づいてないのかピットインする様子もなく・・・結局ピットインしたのは4周目、3周以内にペナルティーを消化できなかった為そのまま失格・・・ その後のレース展開は勿論?となってしまいましたが、篠原選手の開幕2連勝でElise Classが終了しました。

「もうボロボロだわ~」 と、かなり凹んだ様子の高橋選手ですが2-eleven Classの決勝の時間です。 加藤選手3番グリッド、高橋選手は6番グリッドからのスタートとなります。 この日は風が強く、リアウイングの調整を最後まで悩んでいた加藤選手でしたが、フォーメーション前のグリッド上で急遽、リアウイングを調整し決勝スタート!

スタートから飛び出した加藤選手は7号車佐藤選手をかわし2番手、25号車田中選手・39号車伊藤選手・8号車高橋選手の3台が佐藤選手の前に出ました。 トップを走る86号車藤井選手を2周目にパスしてトップに出た加藤選手ですが、3周目には田中選手・伊藤選手がこれに続き後ろから追い上げてきます。 高橋選手は藤井選手の後ろ、5番手を走行。

田中選手が加藤選手との距離をじりじりと詰めてきました。 しかし加藤選手、6周目に25″99とベストタイムを更新! リアウイングを立てたのが正解なのか、明らかに130Rでのコーナーリングスピードが速い1号車、田中選手との距離を逆に開け、そのままチェッカー!! スーパーGTさながら、迫力のあるレースとなりました。

次回第3戦もロータス・カップ初の開催となる菅生です。
鈴鹿に引けを取らないぐらいの遠征となりますが、菅生までにガムテープ仕様直してきます・・・。

それでは次回も応援、お願い致します!

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