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スーパーGT 2018 第6戦 IN 菅生 300KM レースレポート

2018/09/23



915日(土)/16日(日)の2日間に渡り、スーパーGT 6戦「SUGO GT 300KM RACE」がスポーツランドSUGOで開催されました。国内屈指のテクニカルコースであるスポーツランドSUGOは、コーナリングマシンであるシンティアム・アップル・ロータス(SGT EVORA)にとっても相性のよいコース。
Cars Tokai Dream28はこの闘いを、加藤寛規/高橋一穂選手と共に闘いました。


■公式予選
土曜日に行われた公式予選は、第一回目予選(Q1)をエースドライバーである加藤寛規選手が担当しました。
公式練習走行では119628と、7番手のタイムを刻んだ加藤選手。ちなみにマザーシャシー勢の中でこれはトップタイムであり、2番手の♯18 TOYOTA86 MC16位)を大きく引き離すものでした。

しかし予選Q1は、予想外の闘いとなりました。
今回の予選は、Q1A/Bふたつのグループに別れてアタック。10分間と通常よりも短いアタック時間で、上位7台がQ2に進むという変則方式が採用されました。これはSUGOの狭いコース幅を考慮し、トラフィックがおこりづらくする配慮と考えられます。

ここで加藤選手は3周を使ってタイヤをウォームアップ。そして4周目にアタックをすると119560をマークしてQ2進出の当落線上に残りました。しかし次の瞬間♯5 TOYOTA86 MC119526のタイムを叩きだし、EVORAをノックアウトゾーンに追いやりました。

これを受けた加藤選手はさらにアタックを試みて挽回を図りますが、惜しくもベスト更新ならず。最終的にはわずか0.034秒のタイム差で、Q2進出を逃したのでした。

そしてBグループ予選との結果を受け、日曜日の決勝レースを15番グリッドからスタートすることになりました。



■決勝レース
迎えた日曜日の決勝レースは、第一ドライバーを加藤選手が担当しました。
15番グリッドからスタートしたEVORAは、ここから苦しいレースを強いられます。
目の前が開けた状態では速さを発揮できるものの、混戦になるとコーナリングでの速さを奪われ、立ち上がり加速の差で前に出られてしまうという悪循環が続きます。こうした状況で加藤選手は懸命に食い下がりますが、その順位は一時20位まで下がってしまいました。

しかし上位陣が早めのピットインに入り出し、コース上のトラフィックがなくなってくるとEVORAは速さを取り戻しはじめました。ここでロングスティントを予定していた加藤選手の追い上げが始まり、34周目には8番手までその順位を押し上げます。


ここからどこまで追い上げられるのか
しかし、ちょうどその挽回を開始した頃から、EVORAには異変が起き始めていました。 通常の走行で水温が110℃を超え、水温アラームが作動する状況に陥っていたのです。

そして37周目にさしかかったとき、この異常をチェックする必要性を感じた加藤選手はマシンをピットへ戻しました。
残念ながらこの状況を復旧することは適わず、レースは36周でリタイアとなりました。


■チーフエンジニア:渡邊信太郎
「予選は気温が想定よりもかなり低く、完全にタイヤの温度レンジが外れてしまいました。十分な速さを発揮できなかった理由は、これに尽きます。非常に悔しいですね。 決勝はピットインするちょうど2周前にエンジンの冷却系が突然壊れてしまいました。これによる水温上昇の異常を加藤選手が確認し、ピットにマシンを戻しました。
気温は土曜日よりは良かったこともあり、ラップペースは121秒台に入ることも多く、安定した速さは持っていました。ただ混戦になるとFIA-GT3勢のパワーに適わず一気に抜かれ、これを抜き返すことができないという苦しい闘いでした。 次戦のオートポリスではタイヤ選択も含め、しっかりと速さを発揮できるレースがしたいですね。」

■ドライバー:加藤寛規選手
「土曜日からさらにタイヤに合わせたセットアップを行って決勝に臨んだのですが、序盤は加速が違いすぎるGT3勢に飲み込まれてしまいました。 それでも混戦がバラけてきてからはペースが良く、何台かオーバーテイクもできて、面白い展開になりそうだったのですが……
水温上昇のアラームが突然鳴ってピットインせざるを得ませんでした。エンジンが壊れる前だったのが幸いですが、7位くらいまでは見えていたので残念です。 次のオートポリスは頑張ります。」

■ドライバー:高橋一穂選手
「今回は土曜日の天候が非常に不安定で、公式練習走行はスリックで出た途端に雨がふったりした関係から10周足らずしか走ることができませんでした。決勝でのマシンバランスは良かったようですが、とにかくストレートが遅く、なかなか抜けない状況で加藤選手も大変だったと思います。」