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スーパーGT2016 第8戦 もてぎ レポート

2016/11/14

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公式予選レポート

1113日(日)、スーパーGTの最終戦となる第8 MOTEGI GRAND FINAL がツインリンクもてぎで開催されました。シンティアム・アップル・ロータス(SGT LOTUS EVORA)を走らせるCars Tokai Dream28は、この今季最後となる250kmレースに、加藤寛規/高橋一穂のペアで臨みました。

公式予選 土曜日に行われた第3戦と同じく、この第8戦も予選/決勝レースが同日に行われる1DAY形式。公式予選は8:40から、15分間のスパンで執り行われました。 今回のアタックドライバーは、ジェントルマンドライバーである高橋一穂選手。最終戦は、「第3戦の予選に出走しなかったもう1名のドライバー」が担当するというレギュレーションになっているからです。 気温11度、路面温度14度。絶好のコンディションのもとでEVORAはスリックタイヤを履いてコースインしました。 タイヤができあがり始めたのは4周目。タイムは152279と、高橋選手は土曜日に加藤選手が刻んだレースラップに迫るタイムをいきなり刻みました。予選時刻が早い時間帯であることから吸気温度が低くなり、エンジンパワーも上がります。また前日のレースで路面に乗ったラバーが、より高いグリップを発揮させる効果が早くも現れていました。 高橋選手はその後も150992149729と着実にタイムを縮めて行きます。 しかし当然ながら、ライバルたちの条件も同じ。トップは146760№31 TOYOTA PRIUS GT)と例年のラップタイムを大きく上回り、じつに14番手までが1秒以内、12番手までが全てコースレコードという、熾烈な予選になりました。 高橋選手も7周目に149063を記録し、ラストアタックで48秒台を目指しましたが、セクター1/2のタイムが全ラップを下回ったことから、タイヤを温存するためにもアタックを中断。順位は25番手となりました。

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Cars Tokai Dream28 シンティアム・アップル・ロータス

ドライバー:高橋一穂選手

「最初タイヤが冷えていたときは少し大変でしたが、暖まりも早くて走りやすかったです。結果は良くなかったけれど、加藤選手から出されていた課題を修整して、EVORAのドライビングに対する手応えをつかむことができました。今年最後のレースなので、決勝レースもがんばります。」

ドライバー:加藤寛規選手

「予選結果は残念ですが、今シーズン最後のレースなので、もう一度決勝レースまでに組み立てを見直して、最後まで諦めずに臨みたいと思います。また今回は、来年に向けてのシミュレーションも含めて、まず高橋選手スタートで行ってみるつもりです。あとはボクのスティントでタイヤを交換するかどうかなど、様々なデータを実践でテストできればと思います。」

チーフエンジニア:渡邊信太郎

「こんなに低い気温で予選を走ることは通常ないので、今回もコースレコードが連発されるのは予想していましたが、周りがとても速かったですね。高橋選手自身も、当然これまでよりも速いタイムを出せてはいたのですが。 タイヤは昨日のウォームアップ走行でテストしたものを使いました。高橋選手のコメントからも、マシンのバランスは悪くないようです。決勝レースでこれを使うのは初めてなので、ライフがどれくらいあるかなど、有意義なデータを採ることができればと思います。」

決勝レースレポート

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2016年の最後を飾る250km/53Lapの決勝レースが、13:30から定刻通りスタートしました。 午前中の公式予選で25番グリッドからのスタートとなった№2 シンティアム・アップル・ロータス(SGT EVORA)は、今季初めて高橋一穂選手がスタートドライバーを担当。来期に向けての実戦におけるシミュレーションを兼ね、後方からの追い上げを目指しました。 ローリングスタートからのオープニングラップでは、ストレート加速に勝るライバルたちに抜かれ順位を下げるEVORA。しかしタイヤが暖まるにつれ、コーナーでその差を徐々に詰めて行きます。 そして4周目。高速セクションとなるS字カーブをクリアし、V字コーナーをクリアしてEVORAは前方を走るマシンを捕らえました。 しかしヘアピンカーブの進入で、非常に残念なアクシデントが起こりました。本来であれば前方を走るマシンと同じラインでアウト側から進入するべきところを、EVORAはイン側へ向けてブレーキング。これが前方を走るマシンのターンインに重なり、前走者のリアタイヤ付近に接触してしまったのです。 これにより、№60 LEXUS RC F GT3はリタイアに。EVORAはマシンをピットまで戻しましたが、左フロントサスペンションの破損状況がひどく、同様にリタイアとなってしまいました。

ドライバー:高橋一穂選手

「ぶつかるかトラブルかの一年でしたが……自分が言えることは、本当に接触するのはよくない。今回も、相手のドライバーにも大変申し訳ないです。またマシンも本当に運転しやすく仕上げてもらっていただけに、チームの期待にも応えたかった。これを噛みしめて、じっくり考えたいと思います。」

ドライバー:加藤寛規選手

「去年から今年にかけて、マシンとタイヤのマッチングや、マシンのアップデートについてはうまく行きつつあったのですが、ドライバーのミスであったりマシンにトラブルが出てしまったりして、これをうまく形にできませんでした。本当に、悔しいシーズンでした。そうは言っても内容は少しずつですが良くなってますので、だめだった部分を少しずつ詰めて行って来シーズンに臨めればと思います。」

チーフエンジニア:渡邊信太郎

「トラブルもそうですが、マシンが壊れてこれを修復して…その繰り返しで終わってしまった。アップデートをテストで検証したり、セッティングを煮詰めるなど、本来やるべきことができない、苦しいシーズンでした。そんな状態でもクルマの速さはありましたから、これをうまく使って一度でも結果が出せれば、状況は好転できたかもしれない。まずは初心に返って、きちんとレースを終えるところから出直しです。今年一年、ありがとうございました!」

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スーパーGT2016、SGT-EVORAを応援して頂き、どうもありがとうございました!
また、来シーズン、パワーアップしたSGT-EVORAを応援して頂ければ幸いです。

2016.11.14