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LOTUS CUP JAPAN 第5戦レースレポート

2016/10/24

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■予選
「LOTUS Cup Japan」、2016年シーズン第5戦の予選が10月22日(土)、三重県・鈴鹿サーキットで開催された。ロータス・カップとして鈴鹿開催は2年ぶり、今シーズンの唯一となる西日本でのレースにクラス1は7台、クラス2が2台と、合計9台のエントリーを集まった。

クラス1はここまで2勝を挙げた長谷川憲幸が、2位の草野誠二に8ポイント差をつけてランキングトップにつける。3位の大澤明仁が欠場を決めたことから、タイトル争いはこのふたりに絞られたと言ってもいいだろう。10月も後半に入り、すっかり秋めいてきた鈴鹿サーキット。曇り空のもと東コースを舞台に、13時55分から15分間の予選がスタートした。

新井雅貴を先頭に全車がコースイン。計測スタート直後に好タイムを記録したのは長谷川だった。早くも唯一の58秒台となる58.296をマークし、リザルトボードのトップに立つと、その後方では新井が59.407、草野が59.882のタイムで続く。そして、予選開始後しばらく静観していた加藤寛規がアタックラップで57.931を叩き出して、一気に首位に浮上した。

加藤に抜かれたもののフロントロウ確保を確信した長谷川は、予選後半を残してピットイン。残り3分を切ったところで荒田良浩が58.879を叩き出して、4位にジャンプアップ。なんとか長谷川に迫りたかった草野だったが、自身が前半に刻んだ59.882を更新することができず、予選5番手に終わった。クラス2は1’01.848を記録した飯田敏雄が、川端聖史を上回り予選トップの座を手にしている。

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Class 1
予選1位(賞典外) #2 加藤寛規
時間が短かったですし、練習もあまりできなかったので、皆さんが探り探りの走行になりましたね。自分としては、それなりにまとめた感じです。最終コーナーでミスしてしまったので、もう少し行けたかなもしれませんが……。もう少し事前練習ができていれば、皆さんももっと走ればタイムアップできたはずです。決勝では来年以降につながることを考えて、しっかりレースを戦って欲しいです。鈴鹿は本当に難しいサーキットです。今回は東コースでのレースですが、ここでしっかり走っておけば、フルコースを走る時に必ず役に立つはず。

予選2位 #8 長谷川憲幸
鈴鹿を走るのは今回が初めてです。予選2番手という結果は良かったんですが、アタックに関してはクリアラップではなかったので、少し残念でした。それでもいろいろな経験ができました。欲を言えばきりがないんですが、思ったよりは良い予選だったと思います。東コースは面白いんですが、本当に難しいですね。明日はラップ数も多いですし、気を抜かずしっかり順位をキープしたいです。

予選3位 #36 新井雅貴
フリー走行の方がタイムが良くて、予選はちょっとダメでしたね。何回アタックしても、同じタイムだったので、これが限界だったのかもしれません。鈴鹿のフルコースは他のクルマでたくさん走った経験があるので、自信はあったんですが、東コースは今回が初めてでした。最終セクションの処理が課題になると思います。明日は後ろから抜かれないように頑張ります。

予選4位 #15 荒田良浩
ハイスピードサーキットなので、とにかくGがきつかったです。鈴鹿を走るのは初めてだったんですが、本当に楽しいサーキットですね。1~2コーナーはスピードが乗ってくるので、高速域でのコントロールが難しかったです。決勝は表彰台に乗れるように頑張ります。

予選5位 #55 草野誠二
しっかりと練習していないと、やっぱり鈴鹿は無理でしたね。今回は練習走行にも参加できなかったので、本当に難しかったです。予選の終わりくらいに、少し分かってきた感じでしたが、それでは遅かったですね(笑)。今回は上位進出は難しいかもしれません。

Class 2
予選1位 #47 飯田敏雄
鈴鹿は走行会でフルコースを走ったことがあったのですが、このクルマで東コースを攻めるのは初めてでした。楽しかったんですが、短いコースなのであっという間に終わってしまいます。もう少し行けそうなセクションで攻めても、あまりタイムアップにつながりませんでした。明日はレースを楽しみたいです。

 

■決勝
第5戦決勝レースは、鈴鹿サーキットの東コースを舞台に17周で争われる。前日までは雨の可能性もささやかれていたが、決勝当日は青空ものぞく秋らしい天候となった。フォーメーションラップを経て、9台が一斉にスタート。抜群のダッシュを決めたポールポジションの加藤寛規を先頭に、全車が大きなアクシデントもなく、1コーナーをクリアしていく。

レースをリードする加藤はコンスタントに58秒台のタイムを刻み、後続を引き離しにかかる。唯一、2位の長谷川憲幸が加藤を追うものの、少しずつその差を広げられてしまう。

その後方では、3位新井雅貴と4位の荒田良浩にペナルティが課されることになった。新井はジャンプスタート、荒田はコースイン時にホワイトラインのカットを理由に、ドライビングスルーペナルティが与えられた。ところが、ピットインの指示に気がつかなかったため、新井と荒田が規定周回内にピットに向かわなかったため、両者に黒旗が提示。ふたりが失格したことで、5番手を走行していた草野誠二が3位に浮上する。

レース後半、加藤はバックマーカーも問題なくクリアし、トップの座を守ってフィニッシュ。加藤は賞典外となるため、2位でレースを終えた長谷川がシーズン3勝目を獲得した。2位は2名の失格により、予選5番手から大きく順位を上げた草野。3位にはスタートこそ出遅れたものの、レース序盤に順位を上げた滑川真央が入った。クラス2は飯田敏雄が安定したラップを刻みトップでゴール。連勝記録を3に伸ばしている。

この結果、最終戦を残してシーズン3勝を記録した長谷川のクラス1タイトルが確定。さらにクラス2でも、3勝を獲得した飯田が王座を決めている。

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総評 賞典外 #2 加藤寛規
皆さん、決勝でタイムアップできていましたね。でも、まだまだ伸びしろがあるはずです。鈴鹿の東コースはロータスのコーナリング性能が活かせるサーキットですし、楽しく攻めることができたんじゃないでしょうか。ロータスのコーナリング性能とV6のパワーがちょうどいいので、僕も乗っていて楽しかったです。鈴鹿は富士やツインリンクもてぎとは、明らかにキャラクターの違うサーキットです。今後、開催回数が増えてくれたら嬉しいですね。

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優勝 #8 長谷川憲幸
スタートが普通に決まったので、いいレースが戦えました。加藤選手と競ることができればと、目一杯プッシュしたんですけど、少しずつ離されてしまいました。バックマーカーの処理も含めて、やはり違いますね。今回は勉強することがテーマだったので、とても収穫の多いレースになりました。最終戦の富士は走り慣れたサーキットですし、楽しみにしています。みんなで楽しいレースを戦って、シーズンを終えられたらいいですね。

2位 #55 草野誠二
まさか上位2台がペナルティで失格になったとは知らなかったので、フィニッシュ後に3位を告げられて驚きました。今日はこのまましょんぼり帰ろうと思っていたんですが……(笑)。最終戦の富士は優勝して、気持ちよくシーズンを終えたいです。

3位 #5 滑川真央
前の2台が失格による3位なので、ラッキーな表彰台になりましたね。東コースはフルコースと比較すると単調な面もありますが、高速コーナーも多いし、抜くのも難しかったです。やっとV6エンジンにも慣れて、上位の皆さんとも戦えるようになってきたので、これからも頑張りたいです。

Class 2
1位 #47 飯田敏雄
とても楽しかったです。国際サーキットらしいキャラクターを持っていて、改めて鈴鹿が大好きになりました。次回はフルコースだと、もっと楽しいのですが……。

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