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LOTUS CUP JAPAN 第6戦 レースレポート

2016/12/05

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■予選
「LOTUS Cup Japan」、2016年シーズン最終戦が12月3日(土)、静岡県・富士スピードウェイで開催された。今シーズン、富士でのレースは3回目となるが、シーズン締めくくりのレースにクラス1は10台、クラス2が1台、クラス3が2台と、合計13台のエントリーが集まった。

前戦鈴鹿を終えて、クラス1#8長谷川憲幸選手、クラス2#47飯田敏雄選手のタイトルが決定。唯一クラス3のみが最終戦までタイトル争いが持ち越されることになった。そして、クラス2王座を手にした#47飯田選手がクラス1へのエントリーを決めている。また、クラス1ランキング2位につけている#55草野誠二選手は参戦をスキップした。

8時25分から20分間の予選がスタート。この段階で#36新井雅貴選手がリタイアを決めたため、12台での予選となっている。開始早々、好タイムを記録したのはクラス1王者の#5長谷川選手。いきなりロータス・カップのコースレコード、1’55.569を大きく上回る1’55.321を叩き出した。前戦鈴鹿で初表彰台を手にした#5滑川真央選手が1’56.546、クラス1初参戦の#47飯田選手が1’56.936で続く。

予選前半10分を終えて、トップの#8長谷川選手、2番手タイムの#5滑川選手がピットへ。ここで、「今回はしっかり練習をこなしてきた」と語っていた#15荒田良浩選手が、1’56.012のタイムで2番手に駆け上がる。さらに残り5分となった段階でここまで静観していた#2加藤寛規選手が遂に動き出す。

#2加藤選手は最初のアタックラップで1’55.416を記録して2位に飛び込むと、直後のラップでは1’55.129のベストタイムをマーク。#8長谷川選手を抜いてポールポジションを獲得した。この結果、2位に#8長谷川選手、3位に#15荒田選手、4位に#5滑川選手のオーダーで予選を終えている。クラス2唯一の参戦となった#82川端聖史選手は2’05.604のタイムを記録。クラス3は#16秋葉有一選手が#4大屋彰利選手に大差をつけて予選トップを手にしている。

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Class1
予選1位(賞典外) #2 加藤寛規 選手
「昨日と比較するとコンディションがかなり良くなりましたね。タイムも相当上がっている印象です。ついつい行き過ぎてしまうので、それを抑えるのに必死でした。(笑)」

予選2位 #8 長谷川憲幸 選手
「タイムには満足していますが、加藤さんに負けてしまったのが少し悔しいですね。それでもコースレコードを更新できたのは良かったです。コンディションの違いはありますが、今年最初の富士と比較すると、自分自身が進化できたと感じています。決勝は加藤さんとマッチレースができればと思っていますが、まずはしっかりスタートを決めることですね。とにかく冷静にレースを運んで、フィニッシュで一番前にいられたらいいですね。」

予選3位 #15 荒田良浩 選手
「しっかり練習をして、万全の体制でここに来たので、トップ3に入ることを目標に一生懸命タイムを削りました。練習の成果が出てくれましたね。最終戦ですし、なんとか表彰台に乗れるように頑張りたいです。」

Class 2
予選1位 #82 川端聖史 選手
「前回の富士よりもタイムを更新できたので、予選に関してはOKだったと思います。1年間このマシンに乗ってきて、だいぶ馴染んできたと実感しています。決勝は安全に走りつつ、自分のタイムを更新できればと考えています。」

Class 3
予選1位 #16 秋葉有一 選手
「昨日練習ができなかったこともあって、ミスを修正できずに予選が終わってしまいました。それもあって、目標タイムに届かなかったのは残念です。最終戦も無事にフィニッシュして、トロフィーを持って帰れればと思っています。」

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■決勝
第6戦決勝レースは、富士スピードウェイ10周で争われる。予選に続き、決勝も青空が広がる快晴となり、ホームストレートの奥には富士山が姿を見せている。13時20分、フォーメーションラップを経て、12台が一斉に決勝レースをスタートした。

#2加藤 寛規選手が危なげなくホールショットを決め、予選2番手の#8長谷川憲幸選手がその背後にピタリとつける。その後方では、好スタートを切った#5滑川真央選手が#15荒田良浩選手をかわして、3位にポジションを上げた。#5滑川選手を追う#15荒田選手に予選5番手の#35大澤選手を加えて、熾烈な3位争いが繰り広げられることになった。4周目、ストレートで3台が並び1コーナーへとなだれ込む。ブレーキング勝負を制した#15荒田選手が#5滑川選手をパスして3位に浮上。#35大澤選手の先行を許した#5滑川選手は5位にドロップ、さらに6周目にペースを上げた#47飯田敏雄選手にも抜かれ、6位まで順位を落としてしまう。

#2加藤選手の背後からトップを狙う#8長谷川選手だったが、「ここで抜いてもすぐに抜き返されてしまう」と、じっくりチャンスを待つ。しかし、タイヤが垂れた後半、#2加藤選手の巧みなライン取りの前に勝機を見出せず、2位でフィニッシュ。トップでレースを終えた#加藤選手が賞典外となるため、シーズン4勝目を獲得した#8長谷川選手だったが、「どうしても加藤さんには敵わなかった……」と、笑顔の中に悔しさをのぞかせた。

終盤ペースを上げた#15荒田選手が#35大澤選手を突き放し、嬉しい今シーズン初表彰台となる2位。#35大澤選手も第3戦ツインリンクもてぎ以来となる、3位表彰台を獲得した。4位はクラス1初レースで上位入賞となった#47飯田選手。以下、5位に#5滑川選手、6位に第4戦以来の参戦を果たした#12Jerome Bruhat選手が入っている。クラス2は唯一の参戦となった#82川端聖史選手が自身のペースを守って完走。クラス3は#16秋葉有一選手が#4大屋彰利選手を突き放して4勝目。クラス3のタイトルを決めている。

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総評 賞典外 #2 加藤寛規 選手
「本当に皆さんのレベルが上がっていますね。長谷川選手とのバトルでも、一瞬たりとも気を抜けませんでした。今回、車検場のオフィシャルの方にも『今日は素晴らしいレースだったね』と言って頂きました。フェアなレースが行われているロータス・カップの素晴らしさを、証明しているんではないでしょうか。」

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優勝 #8 長谷川憲幸 選手
「加藤選手に歯が立ちませんでした。悔しいですね。タイトルが決まっていたので、加藤選手に一矢報いたかったんですが……。タイムを安定させるのが難しくなってきたタイミングで、少しずつ離されて最後はミスしてしまいました。見た目以上に、差がありましたね。」

2位 #36 荒田良浩 選手
「草野選手がいなかったので、なんとか表彰台に上がろうと頑張りました。3台でポジションを争っていたんですが、やっぱりバトルは楽しいです。最後はバックマーカーを抜いたり、タイヤも垂れていたりで、なんとかレースをこなすので精一杯でした。」

3位 #35 大澤明仁 選手
「1コーナーで抜かれてしまったんですが、上手く挽回できました。競ったいいレースでした。最後に荒田選手を抜けなかったのがとても残念です。とてもいいレースでした。」

Class 2
1位 #10 川端聖史 選手
「燃料系にトラブルがあったので、我慢のレースでした。でも、予選も含めて楽しいレースでした。」

Class 3
1位 #16 秋葉有一 選手
「スタートでミスをしたのが、恥ずかしかったです(笑)。予選のタイムを上回れたので良かったです。タイトルは嬉しいんですが、今年はクルマも壊してしまったので、反省の多いシーズンでした。」

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