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【LOTUS CUP JAPAN 2022】Rd.4 @ モビリティリゾートもてぎ レースレポート

2022/12/12

■予選
5月22日(日)に三重県・鈴鹿サーキットで2022年シーズンの幕を開けたJAF(日本自動車連盟)公認レース「LOTUS Cup Japan」は、12月4日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催された第4戦が最終戦となる。
今回はクラス1に3台、クラス2に7台と計10台がエントリー。
賞典外のゲストドライバーとして、自動車雑誌「Tipo」編集長の佐藤考洋選手がクラス1に、SUPER GTなどで活躍するプロレーシングドライバー加藤寛規選手がクラス2に参戦する。
クラス1は、第3戦を終えた時点でシーズン2勝の清水友一選手が55点でランキングトップ、2番手は1勝を上げている東浩平選手が35点と、その差は20点。東選手が最終戦を欠場したため、最終戦スタート前の段階で清水選手のクラス1タイトルが確定した。
一方、クラス2はランキングトップの飯田敏雄選手が52点、2番手の長澤宏昭選手が42点、3番手の荒田良浩選手が35点と、この3人に最終戦でタイトルの可能性が残されている。
荒田選手が最終戦を出走しなかったため、タイトルは飯田選手と長澤選手の争いとなった。

モビリティリゾートもてぎでのロータスカップ開催は昨年の最終戦以来。
各ドライバーがどのような走りを見せるのかに注目が集まった予選、12月に入ったこともあり、朝の気温は2.6度とかなり低い。
晴れてはいるものの、8時40分から15分間の予選でタイヤをいかに温められるかが鍵となった。
クラス1は、2周目に清水選手が2’06.823をマークしてトップに立つと、続く3周にはさらにタイムをアップして2’06.140を記録。
他のドライバーは、このタイムをターゲットにアタックを行うが、上回ることができずに清水選手のポールポジションが確定する。
2番手は2’07.006をマークしたゲストドライバーの佐藤選手、3番手は2’08.229をマークした笹嶋邦則選手、4番手は2’09.484をマークした佐野順平選手という結果で予選を終えている。
一方のクラス2は、長澤選手が昨年の最終戦で記録したコースレコード2’11.658を上回る、白熱の争いが繰り広げられた。
まず3周目にトップに立ったのが、2’10.790を記録した飯田選手。
2番手には2’10.881の長澤選手が続き、ゲストドライバーの加藤選手も2’10.420を記録する。
このままグリッド決定かと思われたが、6周目のアタックで長澤選手が2’10.626をマークして飯田選手を逆転。
結果、トップがゲストドライバーの加藤選手、2番手が長澤選手、3番手が飯田選手、4番手は今回初参戦となる梅田剛選手となった。

■コメント
Class1
予選1位 #10清水友一
「予選アタック中に他のクルマに引っかかってしまったこともあり、自分が狙っていた1分5秒台のタイムを出すことができませんでした。でも、ポールポジションが獲れたので良かったと思います。決勝は肩の力を抜いて、しっかりと勝ってシーズンを締めくくりたいですね」
予選2位 #43笹嶋邦則
「クルマの調子は悪くなかったのですが、ブレーキのジャダーが出てしまい、気になって練習のような走りができませんでした。寒かったこともあり、タイヤの温まりを考えたら2周目でなく、3周目にアタックすれば良かったかなと反省しています。決勝は頑張って前のクルマに着いていきたいと思います」
予選2位 #33佐野順平
「思ったよりもタイム差は広がってしまいましたが、決勝ではワンチャンスを狙っていきます」
Class1賞典外 #2佐藤考洋
「最初のタイムアタックではシフトミスをし、2回目のアタックでは別のミスをしてしまいました。なんとか、3回目のアタックでタイムを出すことができました。自分としては今日の予選に納得はしていないですね。決勝のペースは悪くないと思うので、清水選手といいバトルができればと思っています」

Class2
予選1位 #24長澤宏昭
「タイヤがまだ残っていたので、最後まで諦めずに再度アタックしたことが結果に繋がりました。決勝はチャンピオン獲得の可能性があり、ライバルの飯田選手はチームメイトですが、簡単には勝たせないつもりです。そうしないと見ている人も、面白くないでしょうからね(笑)」
予選2位 #1飯田敏雄
「最終戦でチャンピオンも掛かっているので、いつものようなアタックモードに入れませんでした。そのため最初はタイムも出ないで苦労したのですが、2回目のアタックで何とかタイムを出すことができました。最後に長澤選手がタイムアップして逆転されて驚きましたが、決勝ではなんとか勝ちたいと思っています」
予選3位 #20梅田剛
「ロータスカップは初参戦なのですが、加藤選手を含め、3台に約2秒も離されてしまったので悔しいです。決勝では後ろからついていって勉強をさせてもらって、あわよくば……と思っています」
賞典外 #21加藤寛規
「ロータスカップ参戦は2018年の第4戦・富士以来で、クラス2参戦は7~8年振りだと思います。ロータスでサーキットを走るのは楽しいのですが、速く走るにはコツが必要で、それを思い出すのに時間を要しています(笑)。もっと詰められた部分もあったのでもったいなかったですね。しかもパワーがないクルマほどプロとの差は詰まるし、このクラスの参加者はレベルも高いので、僕も負けないように頑張ります」

■決勝
LOTUS Cup Japan 2022の第4戦決勝レースが、12月4日(日)に栃木県・モビリティリゾートもてぎで開催された。
決勝のコンディションはドライ、気温も11.4度まで上昇。11時40分から10周のレースがスタートした。
クラス1で好スタートを見せたのは、グリッド2番手のゲストドライバー佐藤考洋選手。
ポールスタートの清水友一選手を従えてトップで1コーナーを駆け抜けていく。
しかし、清水選手は佐藤選手の後方にピタリと着け、テールトゥノーズで周回を重ね、チャンスをうかがう。
3周目終了時点で、佐藤選手と清水選手の差は0秒086まで縮まり、4周目の4コーナー起ち上がりでついに清水選手がトップに躍り出た。 トップに立った清水選手はペースを上げ、5周目にはレースファステストタイムを記録。
ジリジリと佐藤選手を引き離し、最終的に3秒996の差を着けて優勝。
2020年に引き続き2年振りのチャンピオン獲得を、シーズン3勝目で締めくくった。
2番手の佐藤選手はレース後半、笹嶋邦則選手に差を詰められるも逃げ切って2位でチェッカーを受ける。

ただし、佐藤選手が賞典外となるため、笹嶋選手が2位となり、佐野順平選手が3位という結果となった。

クラス2は、2番手スタートの長澤宏昭選手が好スタートを見せてトップに立つが、背後に飯田敏雄選手がピタリと着けて、1周目終了時点で飯田選手が逆転。
この2台を追いかけるゲストドライバーの加藤寛規選手は、2周目の2コーナーでスピンを喫してしまい最後尾まで順位を落としてしまう。これにより優勝争いは、チャンピオン争いを繰り広げる飯田選手と長澤選手の2台に絞られた。
6周目、長澤選手が飯田選手に仕掛け、1コーナーでトップを奪い返す。ところが、熱い戦いを繰り広げていた2台が同周の3コーナーで接触してオーバーラン。
マシンにダメージを受けた長澤選手は、7周目の1コーナーで梅田剛選手にも抜かれ3番手に順位を落とし、ついにはスロー走行となり、コースサイドにマシンを止めてしまう。
結果、飯田選手が優勝を飾り、昨年に引き続き2年連続のクラス2チャンピオンに輝いた。

2位は梅田選手、3位は加藤選手となるが賞典外のため高橋基夫選手が表彰台を獲得している。

■コメント
Class1
予選1位 #10清水友一
「自分の作戦どおりにいって、楽しいレースでした。佐藤選手はスタートがうまいので前に行くだろうと思っていたので、後ろから追いかけてタイヤをたくさん使ってもらい、ダレたところで抜こうと考えていました。その作戦がうまくいって勝つことができました。今年は、クルマにトラブルを抱えていて、思ったとおりの走りができなかった部分もあるのですが、終わり良ければすべて良し、ということでいいシーズンを過ごせたと思っています」
予選2位 #43笹嶋邦則
「レース経験がほとんどないので、今日は後ろからどんな走りをするのか観察できて、いい経験になったと思います。特にレース後半は佐藤選手の後ろを走ることができたので、無理はしないでタイヤが厳しくなったら、どのようなラインを選べばいいのかも分かりました」
予選2位 #33佐野順平
「もてぎは初めてのコースだったので、3、4コーナーで踏み切れていない部分もありました。今回は自分の課題をクリアしていくことを大切にしました。レース序盤は、前に少しでも着いていくように頑張りましたが、どうしても3、4コーナーで離されてしまいますね」
Class1賞典外 #2佐藤考洋
「今日のレースで良かったのはスタートだけでした。清水選手がとても速かったのですが、僕はギヤが入りにくいトラブルがあって途中からペースを落とすしかありませんでした。レース後半は、笹嶋選手が差を詰めてきていたので、ペースをコントロールしてポジションをキープすることに集中しました。また、今シーズンは両クラスに参戦し、エリーゼとエキシージ、それぞれのいいところを感じることができました。参加者もレースを楽しんでいて、本当にいいシーズンを過ごすことができました」

Class2
優勝 #1飯田敏雄
「今回は自分の弱さが出てしまったと思います。どうしてもバックミラーを見て、後方を気にしてしまい、自分の走りができていなかったです。長澤選手と僕では速い部分が違うので、気にしすぎてしまったのでしょう。最後は、長澤選手とぶつかってしまって後味が悪いです。チャンピオン獲得は嬉しいですが、ぶつけないよう、楽しくレースすることができなかったのが残念です」
予選2位 #20梅田剛
「予選でうまく行かないとところがあったので、加藤選手のデータロガーと比較させてもらって、そこを決勝でアジャストしていくことができたと思います。決勝ではトップとのタイム差を縮めることができ、2位という結果を残せて満足しています。ロータスは軽くてパワーもあるので楽しくドライブすることができました。来年はシリーズ参戦できればと考えています」
予選3位 #3高橋基夫
「今年の目標が表彰台に上がるでしたが、3戦連続4位と最終戦で、ようやく表彰台を獲得することができました。次の目標としては、タイム的にも間違いなく表彰台というレベルまで引き上げられればと思っています。来年も引き続き頑張ります」
賞典外 #21加藤寛規
「スタートはあまり自信がなかったもので……。それで飯田選手と長澤選手の後ろについていたのですが、前に近づきすぎてしまい、寄せるのにスピンを喫ししまいました(笑)。でも、久しぶりにロータスに乗って、走れば走るほど、なるほどというのが出てきました。レース後半にペースを上げることができましたね。参加者のスキルが高いことも、改めて実感できましたし、いろいろと質問も受けたので皆さんの実になってくれればと思います」




今シーズンも皆さまの沢山の応援、誠にありがとうございました!また来シーズン、皆様とお会いできることを楽しみにしております。

リザルトやポイントランキングは下記リンクよりご確認下さい。
http://www.lotus-cars.jp/motorsport/lotus-cup/results.html