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LOTUS CUP JAPAN 2018 第5戦 レースレポート

2018/10/16


■予選

JAF(日本自動車連盟)公認レース「LOTUS Cup Japan」、2018年シーズン第5戦が10月14日(日)に岡山県・岡山国際サーキットにて開催された。LOTUS Cupとしては初めての岡山開催であり、さらにシーズン唯一西日本で行われるレースとなる。クラス1に6台のエントラントが集まっており、開幕戦ツインリンクもてぎ以来となる、雑誌「Tipo」編集長の佐藤孝洋が賞典外のゲストドライバーとして参戦する。また、ポイントリーダーの飯田 選手は今回の結果次第でタイトルを決める可能性がある。

 

秋晴れとなったこの日、コンディションはドライ。午前9時20分に15分間の予選がスタート。現在ランキング2番手の草野 選手を先頭に各車がコースへと飛び出した。その草野選手が早々に1’44.437を記録すると、飯田選手が1’43.352を叩き出し、リザルトボードのトップに立つ。その直後、佐藤選手が1’43.190と、飯田選手のタイムを上回ってきた。佐藤選手は続くラップで1’43.179とさらにタイムを更新してみせる。佐藤選手と飯田選手に続く3番手は、草野選手が1’43.543と43秒台に入ってきた。

 

「少しずつこの難しいサーキットを攻略している」と振り返った飯田 選手は、佐藤 選手のタイムをコンマ1秒縮める1’43.050で走行。気温が上がってきたことから、飯田選手 はアタックをやめてそのままピットイン。佐藤 選手と草野 選手は走行を続けるが、43秒台のタイムを並べるものの、飯田 選手のベストラップを更新できず、膠着状態となる。

 

結局、飯田 選手が最後までトップの座を守りきり、コースレコードでポールポジションを獲得。2位に佐藤 選手、3位に草野 選手というオーダーで予選が終了した。4位は予選序盤に1’44.160を記録した荒田 選手が入り、2列目を確保。1’44.254の滑川 選手が5位、1’44.709の東 選手が6位で続いた。


 

■コメント

Class 1

予選1位 #47 飯田敏雄 選手

「今回、皆さんの経験がないサーキットだったので、どんなレースになるのか楽しみにしていました。私は先週練習できたので、2回目の走行になります。色々なコーナーがあって、テクニカルで面白いサーキットですが、やはり難しいですね。少しずつ攻略している感じです。色々考えすぎてしまうタイプなので、決勝は楽しんで走りたいですね」

 

予選3位 #55 草野誠二 選手

「前日までに練習走行を経験したことで、このサーキットにもだいぶ慣れてきました。ポールポジションも行けるかなと思ったんですが、タイヤの空気圧がこの気温で上がり過ぎてしまいました。決勝はタイヤの空気圧を適正にして、頑張ります。」

 

予選4位 #15 荒田良浩 選手

「予選はやるだけのことはやりました。岡山を走るのは今回が初めてです。改めて手ごわいサーキットです。上位の皆さんとタイム差がまだありますね。決勝はこの順位を守れるように頑張ります。」

 

ゲストドライバー(賞典外)

予選2位 #2 佐藤孝洋 選手

「新しいタイヤに履き替えたんですが、昨日の練習走行の時よりもグリップが良くなったことに、うまく合わせきれませんでした。目標としていたタイムに届きませんでしたが、まぁまぁのタイムでしょうかね。決勝は1列目からなので、スタートを上手く決めて飲み込まれないようにして、逃げ切りたいです。」

 

 

 

 

■決勝

LOTUS Cup Japan第5戦決勝レースが、10月14日(日)に岡山県・岡山国際サーキットにて行われた。路面コンディションは予選と変わらずドライ。13時40分に10周で争われる決勝がスタートした。

 

ポールポジションの飯田 選手が抜群の蹴り出しでホールショットを決めた一方、2番グリッドの佐藤 選手は少し出遅れてしまう。それでも草野 選手を押さえ、予選通りのオーダーで各車1コーナーをクリアする。ところが、4番グリッドの荒田 選手がジャンプスタートとなり、ドライビングスルーペナルティを課されてしまう。この結果、最後尾までポジションを落とし、4番手に滑川 選手が浮上した。

 

上位3台が僅差で走行するなか、1周目のバックストレートでシフトミスを喫した佐藤 選手を草野 選手がイン側から刺して、2位に浮上。ペースを上げた草野 選手は前を行く飯田 選手にも襲い掛かり、4周目のヘアピンで再びイン側に入り、トップに立つ。「そのまま逃げたかった」と振り返った草野 選手は、飯田 選手を引き離しにかかるが、慣れないサーキットでドライビグミスもあり、3位の佐藤 選手も含めてテールトゥノーズの展開に。

 

レース終盤、タイヤのタレもあり、厳しいドライビングを強いられた草野 選手だったが、飯田選手の追い上げをしのぎ切って、今シーズン初勝利。ランキングトップの飯田 選手との差を12点に縮め、タイトル争いは最終戦まで持ち越されることになった。3位でフィニッシュした佐藤 選手が賞典外となるため、滑川 選手が第3戦菅生以来の3位表彰台を獲得。4位は安定したラップを刻んだ東 選手、荒田 選手は5位でレースを終えている。

 


■コメント

Class 1

優勝 #55 草野誠二 選手

「相手のミスを逃すことなく抜けてよかったです。とにかく抜くまでは無理をしないように意識しました。でも、抜いた後は、少しドライビングが乱れてしまいましたね。なるべく後ろを見ないように走ったんですが、ミスをして後ろを見ると、差がぐっと詰まっているので、レース中は安心できませんでした。タイトルは難しいと思いますが、頑張ります。」

 

2位 #47 飯田敏雄 選手

「終盤までバトルが続いて疲れるレースでしたね。自分自身のドライビングもかなり乱れてしまいました。コース自体も難しくて、楽しんめたんですが、改めてレース慣れしていないと実感しました。草野選手は速いので、抑えることは難しかったです。最終戦は雨が降ることを願っています(笑)。最後をいい結果で締めくくりたいですね。」

 

3位 #5 滑川真央 選手

「楽しいレースでした。表彰台を目標にしていたので、嬉しいです。岡山を走ったのは昨日が初めてで、正直厳しい戦いになるかと思っていました。それでもレースはいいペースで走れました。レース中、毎周回が勉強になって、本当に楽しかったです。富士では表彰台が獲得できているので、最終戦も表彰台を狙っていきます。」

 

ゲストドライバー(賞典外)

#2 佐藤孝洋 選手

「スタートで失敗してしまいました。イン側から上手くいけば前に出られるかと思ったんですが、空転させてしまいました。ポジションはキープしたんですが、バックストレートでシフトミスがあって、草野選手に並ばれたので、無理をせずに前に行ってもらいました。前の2台が素晴らしいバトルをしていて、素晴らしい席から見させて頂いた感じです。レースで岡山を走るのは初めてですが、おもしろかったです。僕もつい行きすぎてしまいました。僕自身、みなさんとクリーンなバトルを楽しめました。」