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スーパーGT 第6戦 SUGO 300km レース予選レポート

2015/09/19

前日の雨によるウェットパッチがコース上にところどころ残るものの、空は驚くほどの秋晴れとなったスーパーGT 第6戦 SUGO GT300kmレース。No.2 シンティアム・アップル・ロータス(SGT EVORA)は9:00ちょうどから始まった公式練習走行を、加藤選手のドライブで走り出しました。
7月25日に行われたテストでSGT EVORAはトップタイムを出していただけに、1時間35分の公式走行をしっかりこなすことで、予選も大いに期待ができるはずでした。
しかし走行開始2周目で、鈴鹿1000kmのレース後半で発生した、エンジンの息継ぎ(フューエルプレッシャー異常)症状が再発したのでした。
もちろんチームはファクトリーでこの対策を施して来たのですが、それだけではこの症状を改善することができませんでした。そこでチームは各電装系の交換を行い、これをチェックしながら走行。公式練習走行終了後は、予選までの時間を使って抜本的な対策を行いました。

 

予選1回目(Q1)
13:50から15分間に渡り開催された1回目予選(Q1)。チームは奇跡的にマシンをコースへと送り出すことに成功。マシンの状況を見るためにも、アタックドライバーは加藤選手が担当しました。
1分21秒台から始まったライバルたちのタイムアタックは、息つく間もなくに1分19秒台に突入。予想よりもハイアベレージな予選に、果たしてSGT EVORAは無事にQ1を突破することができるのか? チームスタッフが固唾を飲んでモニターを見守るなか、アタックラップに入った加藤選手は、計測3周目の1分22秒236から、4周目には一気に1分19秒762のタイムを刻み、4位でQ1を突破したのでした。

 

予選2回目(Q2)
14:50から12分間のスパンで2回目の予選がスタート。コースオープンと同時に、一斉に各車が飛びだして行くこれまでの予選とは違い、お互いの出方を伺うように、そしてコースコンディションを確かめるかのように、一台ずつマシンがコースインして行きました。
No.2 シンティアム・アップル・ロータスは高橋一穂選手がQ2を担当。しかし高橋選手は、インラップの4コーナーでスピンを喫してしまいます。幸いにも後続車との接触は避けることができましたが、ここで高橋選手はマシンの方向転換をあやまり、SGT EVORAはサンドトラップにスタック。自力での脱出が不可能となり、予選は赤旗中断となりました。
予選中断の原因を作ったNo.2 シンティアム・アップル・ロータスは走行終了が決定。13位グリッドから決勝レースをスタートすることになりました。

 

Cars Tokai Dream28 シンティアム・アップル・ロータス



チーフエンジニア:渡邊信太郎
「(今回のトラブルは)マザーシャシーを使っている全てのチームに見られた症状で、とうとうSGT EVORAにも出てしまった…という感じです。情報としては事前に持っていた内容だったので、鈴鹿のレースが終わったあとすぐに対策を施したのですが、それでも症状は治まりませでした。ですからフリー走行終了後に問題となるシステム周辺の部品を新品に全て取り替えました。これによって現状はミスファイアも起こらず、予選は無事に走りきることができました。」

 



ドライバー:加藤寛規選手
「鈴鹿のレースで出た症状がさらにひどい状況になっていたので、公式練習はそのトラブルを修復する時間に充てました。予選はマシンの状態も確認する必要があったので、Q1を自分が担当しました。路面コンディションが予想とは大分違って、それをセットする時間があればもっと予選ではタイムが出せたとは思います。とりあえずトラブルが直ったことで、ようやくスタート位置に立てたという感じです。」

 

 

ドライバー:高橋一穂選手
「トラブルから今回も練習走行を走ることはできませんでしたが、SUGOはテストでもよい走りができていたので、自分としてはしっかり結果を出すつもりでした。それで気負いすぎてしまったのは事実ですね…。本当に申し訳ないし、悔しいです。明日はしっかり走りたいと思います。」

2015.09.19