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F1 ベルギーGP プレビュー

2012/08/29

BELGIAN GP PREVIEW

Spa Treatment

5週間にわたるF1の夏休みが終りを迎え、ロータスはアルデンヌへと向かう。そのポテンシャルを生かし、今年初の優勝をもぎ取って走り去るつもりだ。キミ・ライコネンは、過去4回ここで優勝しており、5度目の優勝を狙っている。


ON TRACK

スパ・フランコルシャンには速さ、怖さ、雰囲気といった、グランプリトラックにあるべきものがすべて揃っている。ここでは、至るところで歴史を感じることができる。サーキットは過去に公道レースに使用されていたが(訳注:直訳すると「過去の公道レースと深い繋がりがあるが」)、1周14.9kmあったコースは、7kmへと縮められている。とはいえ、地形は変わらず、起伏の激しいアスファルト、鬱蒼とした森を抜けるコースがここの特徴だ。

灰色の岩だらけの村を走り抜けサーキットにたどり着くと、この地に過去のレーサーたちの亡霊が漂っているように感じられる。同じく古い歴史のある他のサーキットは、テクノロジーパークへと発展し、ショッピングモールや提携ホテルなども備えているが、フランコルシャンは、かつてジョン・フランケンハイマーが、1966年に映画制作スタッフとともに訪れたときと変わらぬ様子に見える(訳注:1966年、映画『グランプリ』を公開)。

ドライバーにとって、スパ・フランコルシャンは試練であるが、戦略担当者にとっては悪夢だ。アルデンヌの気候は極めて予測困難なのである。サーキットの向こう側がカラカラに乾いていても、ピットが水浸しということもあり得る。

車好きにとって、スパはル・マンやインディアナポリスに匹敵する目玉であり、ヨーロッパの隅々から夥しい旅行客が群れをなして、この素晴らしいサーキットに押し寄せる。

WHAT THE DRIVERS SAY

キミ・ライコネン:

「ドライバーなら誰でも、きっとスパが好きだと思うよ。僕にとっては、世界で最も素晴らしいレーシングサーキットだ。スパは僕の好きな場所だ。2000年に、フォーミュラ・ルノーで初めて訪れて以来、ずっと気に入っているよ。スパにはとても難しい高速コーナーがあるし、車をうまくセットアップする必要がある。今年何度も経験していることだけれど、良いグリッド位置が非常に重要だし、スパでもそれが決め手になるだろう。これは、誰もが分かっていることだ。高速コーナーに対処するには、空気力学上、強い車が大きな鍵となる。ラップは長いし、速いタイムを刻むには、本当に良いリズムを保つ必要がある。」

ロメイン・グロージャン:

「なんてトラックだ、最高だよ!ジェットコースターのようなすごいサーキットだし、その上、彼らはフランス語を話すから、モナコやカナダに続いて僕にとってはもう一つのホームレースみたいなものだ。うまく行っているよ。車のアップグレードで違いが生まれるのを期待している。ブダペストで示したペースがあれば、オーバーテイクに適したより一般的なトラックでは勝てるだろう。スパはオーバーテイクのチャンスのあるより普通のサーキットだから、どうなるかやってみよう。」

2012.08.29