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F1 2013 アブダビGP レースレポート

2013/11/05

アブダビのドラマ

キミは1周目でリタイヤを余儀なくされ、ロメインは辛くも表彰台を逃す。不運に見舞われた中東ラウンド。

今日のアブダビグランプリは、開始早々チームに不運が訪れ、ロータスには厳しいものとなった。元F1ワールドチャンピオン、キミ・ライコネンは、フロアのたわみテストで失格となり、FIA(国際自動車連盟)のペナルティを受け、予選結果から除外されることとなった。チームは抗議を行ったが実らず、キミは最後方グリッドへと降格され、22番グリッドからスタートすることとなった。シグナルが消灯して間もなく、車が1コーナーに差し掛かったとき、ギド・ヴァン・デル・ガルデとの不運な接触により、マシンに取り返しのつかないダメージを負って、キミはレースから完全にリタイヤせざるを得なかった。

一方、ロメインは見事トップ10のスタート位置につき、6番グリッドからスタートした。シグナル消灯後、最高のスタートを切ったロメインは、順位を二つ上げて4番手に浮上した。だが、ピットストップ戦略が彼に有利に働いたとはいえず、レース中、2度のピットストップを余儀なくされた。必死の攻めにも関わらず、ロメインは3番手のライバルとのギャップを最大限削ったものの、相手を下すことができなかったが、僅かな差で4位のチェッカーフラッグを受けるまで、賞賛に値するパフォーマンスを披露した。
ロータスF1チームは297ポイントとなり、コンストラクターズチャンピオンシップ4位を維持している。キミは、ドライバーズチャンピオンシップで3位に留まり、チームメイト、ロメイン・グロージャンは、114ポイントで7位に留まっている。

キミ・ライコネン リタイヤ E21-05
「1コーナーを抜けるとき、前方で接触があったので、イン側に留まったが、運悪くケータハムの1台がフロントホイールに接触し、トラックロッドが損傷した。衝撃は強くなかったが、角度が悪かった。グリッド後方からのスタートは決して易しいことではないが、ペナルティを受けた後、ピットレーンからスタートするよりも、レースでチャンスがつかめると考えた選択だった。この週末は、最初から難しかったが、昨日はうまく行っていたから、予選順位からスタート出来なかったのは残念だ。だが、時にはこうしたことも起る。単に運が悪かったんだ。」

ロメイン・グロージャン 4位E21-04
「随分長いレースだったよ。スタートがうまく行って最初の何コーナーかで順位を二つ上げることができたけれど、それ以降は、フォース・インディアの後ろでタイムをロスした。DRSを使って彼をオーバーテイクすることはできたけれど、彼のほうがトップスピードが速く、次のストレートではまた抜き返されてしまった。結局、そのミドルスティントで表彰台のチャンスを逸した。ペースからすると、おそらくマーク(ウェバー)と2位争いできるくらいだったと思うけれど、こんなときもある。4戦連続表彰台を逃して残念だけれど、ここ数日厳しい状況だったから、4位は良い結果だと思う。」

エリック・ブーリエ チーム代表
「チームにとっては難しい週末だったが、われわれの車が別のサーキットでも再び強いペースを証明することが出来て満足に思っている。予選後にペナルティを受ける不運に見舞われたキミにとっては非常に厳しいレースとなった。速い車が後方からスタートする場合は、常にトリッキーなポジションに置かれることになる。結局、またも不運に見舞われ、1周目でレースを終えることとなった。これは確か2006年以来のはずだ。ロメインは実に成熟した走りで、辛くも4戦連続表彰台を逃したが、予選での問題が無ければ、手が届いたに違いない。コンストラクターズチャンピオンシップ3位というわれわれの目標を達成するためには、まだ為すべきことがある。だから、オースティンでは表彰台に再び上がることに集中しなければならない。」

次戦アメリカグランプリは、2013年11月15日にテキサス、オースティンで開催され、チームはアメリカを目指す。

2013.11.05