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F1 2013 インド GP レースレポート

2013/10/29

波乱万丈そして混沌、それでもトロフィー獲得

人々を虜にした2013年インドGPで、ロータスF1チームドライバー、ロメイン・グロージャンは、またも一流のドライビングを披露し3位フィニッシュを祝ったが、その一方で、終盤のタイヤのデグラデーションによって、キミの上位入賞への期待は削がれることとなった。

ニューデリーのブッダ・インターナショナル・サーキットは、今日、11のF1チームがインドの首都でバトルを繰り広げる波乱万丈かつ混沌のグランプリ会場となった。ロータスF1チームドライバー、キミ・ライコネンは、6番グリッドからソフトタイヤを装着してレースを開始し、着実かつ実りあるドライビングを披露し、うねうねとしたF1サーキット中を駆け抜けた。たった一度のタイヤ交換で臨んだ終盤まで、彼は見事なレース運びで2位を堅守していた。しかし、残り15周で順位を守ることが困難であることが判明した。表彰台への望みを頓挫させる諸々の課題に、キミは阻まれることとなった。タイヤのデグラデーションは明白で、元F1ワールドチャンピオンは、グリップを失い始め、順位を落とし、集団からは明らかに取り残されて行った。ロータスのエースはその後、貴重なポイントを確実にチームに持ち帰るため、ラスト2周でタイヤ交換を余儀なくされた。キミは、最終的に7位でチェッカーを受けたものの、その絶え間ない奮闘からすると残念な結果となった。
キミは表彰台を獲得できなかったものの、ロメインはトロフィーに相応しいパフォーマンスを披露した。予選での残念な結果を忍んで17番手からレースを開始したからこそ、ロメインのレースは一層驚異的といえよう。グリッドの後方よりも前方のほうがより楽に走れるにも関わらず、エンジンの問題やチームメイトのライコネンとの鍔迫り合いもありながら、ロメインは前へ突き進み、レース中一回のピットストップのみで、3位にまで順位を上げた。
ロメインは、ドライバーズチャンピオンシップで102ポイントとし、順位を1位上げて7位に浮上し、キミは183ポイントで3位を保っている。ロータスF1チームは現在コンストラクターズチャンピオンシップで4位である。

キミ・ライコネン 7位 E21-05

「最初の20周はブレーキがかなりオーバーヒートして、ブレーキが無いかのような状態で走っていたから、誰かに近づくたびに、ブレーキを失っていた。レース終盤ではタイヤの性能も尽きてしまい、かなり残念な日だった。タイヤ性能がすごく早く落ちるのが分かったけれど、最後まで走りきるのも、もう一度ピットストップを行うのも、タイムロスの点では変わりなかった。結局はうまく行かなかったよ。」


ロメイン・グロージャン 3位 E21-04

「昨日の段階で、僕がこの表彰台に立つだろうと言われたら、どうかしてるよって言い返しただろうね。レース開始直後から、オプションタイヤがすごく快適なのが分かったし、かなり快調だった。その後、ミディアムタイヤを装着すると、車は本当に速かった。(エステバン)グティエレスの後ろで相当タイムをロスして2位争いを犠牲にしたかもしれないけれど、それ以降はうまく取り戻すことができた。残り27周で、(フェリペ)マッサの前で4位を走っていたとき、タイヤをケアしなければならなかったので、彼とは接戦になることが分かった。そのうえ、レース終盤ではエンジンに問題を抱えて、より複雑な状況になっていた。終盤でキミが非常にタイヤに苦戦していたので、なんとか彼を追い抜くことができ、幸いにもフェリペを後方にとどめておくだけの速さもあった。レース前は、上々のスタートで完璧なレースをしても、最高でも4位と予想していたから、これは驚くべき結果だ。それに、チームのパフォーマンスも素晴らしかった。」

エリック・ブーリエ チーム代表

「いろいろなことが起こった週末だった。結果的にチームは素晴らしい仕事をしてくれたし、ロメインのパフォーマンスも素晴らしかった。彼は非常に力強い走りをしたし、最後までタイヤの性能をもたせることができた。エンジンを労わらなければならなかったにも関わらず、今日の彼は早かったし、表彰台に上ったことでチーム全体が大いに報われた。3位と4位がチームにとって素晴らしい結果でありコンストラクターズチャンピオンシップに非常に有益だったことからすると、キミのタイヤが最後までもたなかったのは非常に残念だが、シーズンが終了するまで、われわれは果敢に戦い続けるつもりだし、ライバルチームには頭痛の種になると思う。セバスチャン・ベッテルとレッドブル、今日のチャンピオンシップでの勝利、おめでとう。それから、2014年はより厳しいバトルを彼らに仕掛けていくつもりで頑張っていくよ。」

次のコンペティションラウンド、アブダビグランプリは、2013年11月3日、UAEで開催される。

2013.10.29