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F1 2013 スペインGP プレビュー

2013/05/13

キミ、ロメイン、スペインGPに向けて

バーレーンで今季3度目の表彰台を獲得し、キミは自宅により近いヨーロッパシーズンのスタートに期待をふくらませている。一方、ロメインは、上位ポイントフィニッシュが当たり前になり得ない理由はないとみている。 

 Kimi:あなたとチームは現在、ドライバーズ、コンストラクターズチャンピオンシップでともに2位を独占していますね。今の状況には満足していますか?

確かに、良いスタートだったし、昨年の今頃より良いポジションにいるけれど、まだこの先長いシーズンだ、最後までチャンピオンシップを闘えると言うのは時期尚早だろう。セバスチャン(ベッテル)が良い結果を出し続ける限り、彼に追いつくのは大変になってくる。だから彼よりも多くのポイントを獲る必要がある。でも、何が起こるかはわからない。マシンを改良し続けて、最終的にどの位置で終わるか見てみよう。

1位とのギャップを埋めるには、何が必要ですか?
もっと勝つこと!上位勢を捕えるには、彼らの2倍努力しなければならない。予選でもっと車にスピードが欲しいというのは、秘密ではない。上位は非常にタイトだから、毎回勝利するには、前2列にいる必要がある。僕らの本拠地であるヨーロッパシーズンがスタートするのは嬉しいし、今回は、チームは車に多くの新しいパーツを加え始めている。まだ早いけれど、シーズン開幕から力強いポイントを獲得していることは、獲得していないのに比べたら、明らかに喜ばしいことだ。同じようにポイントを獲得し続けなければならないし、たとえ悪い週末であっても、出来るだけ上位でフィニッシュし続けなければならない。それがシーズンを終えるまでの僕らの闘い方だ。

カタロニアサーキットはいかがですか?

バルセロナでは2度勝っているし、昨年も表彰台に上ったから、またあそこに行けるのはすごく楽しみだ。また良い結果で週末を終えたいと願っている。このサーキットは、トップに立つために、すべてを完璧にしなければならないところだ。全チームが、このサーキットで何度もテストを行っているから、アドバンテージを得るのは容易ではない。トラックは風や気温で変化するので、セットアップが非常に重要となるし、
エンジニアの仕事も増えてくるね。

またヨーロッパでレースをするのは楽しいですか?

ヨーロッパでレースをするのは大好きだ。遠くまで移動しなくていいし、エネルギーを週末のために取っておけるしね。伝統的に、ヨーロッパに戻ってからが真のシーズンの始まりだ。僕にとっては最高だよ。

カタロニアサーキットは、あなたがこれまでにE21をテストした唯一のサーキットですね。それは助けになりますか?

確かにそうだけれど、テストが2月末と3月上旬のことだということを忘れてはならない。コンディションは、5月に僕らが望むものと比べると、まったく別物だ。最後にあそこで走ったとき、タイヤをうまく使うのに非常に苦労した。1回目のフリー走行では、ゼロからのスタートになる。

チームはバルセロナのテスト中、それほど長い距離を走れなかったようですが、現在シーズンが進行しているなかで、信頼性は問題ではないようですね?

車に問題があったので、テスト中は多くのラップを走れなかったし、体調不良で一日参加できなかった。とは言うものの、僕もチームも、トラックを良く理解しているし、トラックがどんなふうなのか、車にどのセットアップを使うのかについて、それほど驚くことはないと思う。シーズン前に、長い距離を走れなかったとしても、重要なのは、常に車に良い感覚を持っていることだ。僕らの車はこれまでどこのサーキットでも上手く行っているようだったしね。

バーレーンでの表彰台フィニッシュ後は、かなり控えめでしたね。結果には満足でしたか?

勝てなければ、決して嬉しくはない。でも2位は達成できる最大限だったと思う。予選でもう少し上位を確保できていれば、もっと簡単だったけれど、僕は最大限の走りをしたし、幸い、車に予選にはなかったペースがあった。スペインでは、もっと喜べるようにしたいね。

 

Roman:高い期待には及ばないシーズン序盤でしたが、バーレーンですべてうまく行った理由は何ですか?

バーレーン以前に、僕が車に良い感覚を持っていなかったのは秘密じゃない。シャーシとかエアロとか、そういったもののせいじゃなかったけれど、すべてを僕好みに仕上げるのに時間がかかった。フラストレーションを感じていたよ。なんとか問題を究明できて、今ではずっと快適に感じている。バーレーンでの日曜日、運転していて最高の感覚が得られたうえ、レース終了後、表彰台という結果も得られた。おおよそ、ドライバーとして望んでいるところまで、車を持っていくことができた。3位はハードな仕事をこなしてくれた皆に相応しい結果だ。

 

今季、厳しいスタートでしたが、その後での表彰台は、どのくらい嬉しかったですか?

何度もオーバーテイクができて、すごく楽しいレースだったよ。近づきすぎて、幾度かひやっとする瞬間もあったけれど、とても楽しかったよ!11位でスタートして表彰台に辿り着けたことには、本当に満足している。ボードで4位だということを知って、ポール(ディ・レスタ)にそれほど離されていなかったから、「よし、これで表彰台だ、行くぞ!」と思っていた。タイヤはまだフレッシュだったのは分かっていたけれ
ど、タイヤを労りながらプッシュしなければならず、簡単じゃなかった。他の車が視界に入っているときに、これはドライバーにとって難しいことなんだ。幸いにも、最後のほうでなんとか追い抜くことができて、小さなギャップを築いて、フラッグまで維持できた。

E21はどのように進化していると思いますか?

ラップタイムで進化を確認することができたし、持ち込んだアップグレードがうまく機能しているのも分かった。昨年の車もすでに競争力があった-2012年には、トータル10回の表彰台を獲得したのだから-チームがそれを維持して、E21のために、2012年の車の最もうまく機能していた部分を発展させたのが分かって嬉しいよ。バーレーンから、車はずっと快適に感じているし、2013年も多くの成功がもたらされるのを期待している。

タイヤマネジメントに関する話題について、どう考えていますか?
タイヤマネジメントは常に予選とレース戦略の一部だ。他の人については分からないけれど、僕の場合は、最高の結果が得られるよう、常に可能な限りプッシュするだけだ。もちろん、特定の走り方をするとか、自分を適応させる場合は、そうしないよりももっとタイヤから多くのものを得られるけれど、それはレーシングドライバーであることの一つだ。最大のパフォーマンスを引き出すために、常に適応しなければなら
ない。

スペインで良い週末を迎える鍵は何ですか?

バーレーン以上にオーバーテイクが難しいから、バルセロナでは、予選でうまくやることが重要だ。チームとしては、その点で、まだ少し改善の余地があるけれど、どうするかについては、いくつか考えがある。フロントローに立てるよう願っているよ。

カタロニアサーキットについてはどう思っていますか?

テストをしているから、誰もがバルセロナを良く知っている。第1セクターの最初の4コーナーまでは、かなり高速で、その後、ターン10から15の間の遅い最終セクターがある。ターン15の立ち上がりで、強いトラクションのあるリアエンドの優れた車が必要だ。リアタイヤをオーバーヒートさせないことも重要だし、デグラデーションのマ
ネジメントも重要になる-今回割り当てられるハードタイヤでもね-タイヤのデグラ
デーションレベルが高くなれば、ラップタイムはどうにもならない。タイヤマネジメ
ントは、これからもレースで良いパフォーマンスをするのに鍵となる分野だ。

表彰台を獲得し続けるには、何が必要ですか?

ライバルたちの前でフィニッシュし続けること!僕らにはすでに一貫性があるし、すべてのレースでポイントを手にしている。だが、今僕らが求めるのは大きな結果だ。望んでいる車を得るのは不可欠な要素だ。今、僕には自分の望むツールがあるから、本気でプッシュできる!バーレーンでの表彰台は、このチャレンジにあたって、非常に良いスタートだった。チームとして今シーズンこれまでやってきた通りの仕事を続けられれば、僕らはきっと素晴らしい結果が残せると確信している。

2013.05.10