Lotus logo

F1 2013 モナコGP プレビュー

2013/05/22

キミ・ライコネン、ロメイン・グロージャン、モナコグランプリに向けて

 

レース5戦で4度の表彰台を獲得して、キミはモナコを目指す。ドライバーズチャンピオンシップの首位との差は4ポイントとなり、今にも手が届きそうなほどだ。われらがアイスマン曰はく、モナコの挑戦は、今シーズンに経験したサーキットとは全くの別物だ、と。
 

-キミ。今シーズンのチャンピオンシップのポジションや車のパフォーマンスには、かなり気を良くしているのではないですか?
まあ、1位じゃないからそれほど嬉しくはないよ。悪夢じゃないのは確かだけど、まだレースはたくさんあるし、F1では何だって起こり得る。モナコはまた違ったチャレンジとなるから、今年のモナコで何が起こるか見てみないとね。

-昨年のモナコグランプリでは、チームにとって良い結果が得られませんでしたが、今年はもっと良い結果を望んでいるのではありませんか?
前回のようなミスは、絶対にしてはならない。週末に正しいことが出来なかったし、そのために苦しむことになった。時にはなるようにしかならないときもあるけど、同じミスを繰り返さないことが肝心だ。

-モナコグランプリとは、どんなものだと思いますか?
チャンピオンシップに勝利したければ、どのレースも他のレース同様重要だ。だから、レースを別々のカテゴリーに分類するのは意味がない。けれど、モナコほど特別なレースはない。モナコですべてがうまく運んだときに勝る最高の気分はない。モンテカルロの市街地でレースをするのは、他のどことも全く違っているし、毎年モナコに挑むのを楽しみにしている。モナコで完璧な週末を迎えるのは、本当にものすごく難しいし、実際、不可能に近い。

-2005年にモナコで優勝しましたね、どんな気分でしたか?
今までにたった一度だけ、どうにか勝つことができた。勝てば最高の気分に浸れる。2005年の優勝は、僕の一番の思い出だ。だからもう一度勝利できれば、格別だろうね。

-走る際に、何が難しいですか?
モナコはすごく狭いうえ曲がりくねったトラックだ。すべての走りを通して、いつにも増して鋭敏さと集中力が必要だ。モナコで速いラップを刻むのは、最高の気分だ。オーバーテイクはほとんど不可能だから、モナコでレースを満喫するには、フロントローを確保しなければならない。

-雰囲気はどうですか?
モナコはいつだって特別だ。訪れるのが楽しみな場所だ。大勢のファンが来るらしいし、パーティもたくさん開催されるらしいね。他のどことも全く違った雰囲気がある。

-週末はどのような方法で臨みますか?
予選に集中しなければならない。すごく狭いからレースをするのが難しい場所だし、さっきも言ったけれどオーバーテイクはほぼ不可能だ。2009年は、ルーベンス(バリチェロ)の後ろで身動きが取れなかった。あのときはKERSもあったけれど、抜くことができなかった。タイヤがどんなふうに機能するか、うまい戦略が採れるかどうか、確認しなければならないけど、最重要ポイントは、予選で良い結果を出すことだ。モナコで車がどれだけ優れているかは予測し難い。あの特性をシミュレートすることができないからね。今年これまでに走ったサーキットとは全く違っている。E21は他のどこでも速かったから、モナコでも速いことを願っているよ。

-予選が非常に重要となるなか、予選はE21が最も得意とする分野ではないようですが、心配ですか?
可能な限りベストを尽くすつもりだけれど、誰もが当然、フロントローを狙ってくる。決して不可能ではないけれど、モナコに着くまでは、僕らの状態がどの程度良いのかはわからない。タイヤ交換をしなければならないのは分かっているから、ライバルと別の戦略を用いればチャンスもある。だが、モナコが他のどこよりも難しいのは確かだ。

 



 

 


われらがフランス人ドライバーにとって、スペインブランプリは短くあまり嬉しくないものとなっただけに、「ホームレース」と言ってよいモナコに向かうロメインは良い結果に飢えている。

-ロメイン。スペイングランプリでは不満だったでしょうね?
嘘はつけないし、苛々しなかったとは言わないよ!ドライバーとして、可能な限りすべてのラップを走りたいものだ、特に良い車があるときにはね。とはいえ、少なくとも、僕らが経験したような技術的な問題を抱えている場合は、楽に気持ちも切り替えられる。ミスや接触、コースアウトといったことが原因で起こったのではなく、部品の故障だったことが直ぐに判明したからね。レースそのものに関しては、最高のスタートは出来なかったけれど、それ以降はペースがあったし、強いレース戦略を採れるのが分かっていたから、良い結果が出せる可能性はあった。リアサスペンションの問題が起こるまでは、車はかなりいい感触だった。

-何かおかしいと感じたのはいつでしたか?
不意に何かがおかしいという感覚に襲われた。すぐにレースを続けられないことが分かった。ピットに戻って、それでお終いさ。

-こうした短いレースの後は何をしているんですか?
車から降りて、何か出来ることがあるか確認するためエンジニアと話をして、それからクルーに混じって、残りのレースを観戦する。ピットウォールでエンジニアたちの手助けとなりそうな追加情報を伝えることもある。チェッカーフラッグの後は、すぐに報告会がある。すべてのラップを走り切ってレースを終えたときと同じようにね。でも、たった8周だと、そんなに長く話すこともない。その後エンストンに戻ったら、エンジニアたちと次回のレースについて完全な分析をする。

-次はモナコ、あなたのお気に入りですね。
モナコは僕にとってホームレースみたいなものだし、大好きなサーキットだ。
モナコでまたレースするのは、最高だろうね。僕にとってホームレースみたいなものだし、大好きなサーキットだ。昨年はモナコで速かったから、また速かったらいいね。全集中力とあらゆる注意力を要するクレイジーな週になるけど、みんな、モナコが大好きだ。何もかもが始まる前に、1週間、少し休みが取れた。待ちきれないよ。

-モナコの何がそれほど特別なんですか?
モナコそのものが本当に格別なんだ。雰囲気もクレイジーだしね!ドライバーとしては、落ち着いてリラックスし、自分の仕事をしなければならない。ミスが一切許されないトラックだ。それを尊重しなければならないし、モナコではそれが鍵を握っている。大勢のフランス人ファンがいるだろうから、僕にとってはモナコに行けるのは最高だし、彼らの応援を楽しみにしている。

-モナコは非常に独特で、他とは違うトラックですね、E21はモナコではうまく行くと思いますか?
それこそ、僕らが見出そうとしていることだ。モナコは非常に専門的なトラックだし、車がそこに合うかどうか言い切るのはとても難しい。ストレートはでこぼこだし、グリップも低い。つまり、何も予測できないんだ。もっと普通のレーストラックでは、何が得られるかはもっと分かりやすい。嬉しいサプライズがあることと、車がモナコ特有のチャレンジに合っているよう願っているよ。そうなればいいね。

-今シーズン第6戦で、何を成し遂げたいですか?
正直に言うと、また表彰台に上りたい。昨年、初めて表彰台を体験した。今年も同じくらい良い気分だった。モナコで表彰台に上がれたら凄いよね。