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F1 2013 中国GP レースレポート

2013/04/15

KUNG FU KIMI ENJOYS A CHINESE TAKEAWAY



 

上海で2位を獲得し笑顔で去るキミ・ライコネン

ハラハラの連続となった第3戦、中国上海で開催されたFIA2013ワールドチャンピオンシップF1レースで、キミが2位フィニッシュ、ロメインが3戦連続でポイントを獲得し、Lotus F1チームはお祝いムードでこの日を締めくくった。予選を2位で通過したキミだったが、スタートがうまく行かず、開始直後にポジションを失ったため、序盤からバトルを開始する。16周目で、セルジオ・ペレスとのバトルにより、キミはノーズコーンにダメージを受け、徐々にダウンフォースを失っていった。それでも、中国武術者魂のごとく、キミは粘り強く敵に立ち向かい、KERS(運動エネルギー回生システム)やDRS(ドラッグリダクションシステム)、タイヤ維持策を用いた戦術で、困難を打破するという、練りに練った戦略を採った。グリッド上のトラフィックの間隙を突き、さらには損傷したノーズコーンを取り換えないことでタイムロスを避けるという決断を行った。赤と黒のマシンを駆って逆襲したキミは、2位でチェッカーフラッグを受け、会場の大勢のライコネンファンたちは、青と白のフィンランド国旗と、黒と金のロータスの旗を誇らしげに掲げて歓喜の声を挙げた。一方、ロメイン・グロージャンは、タイヤの摩耗問題に苦しみながらも、9位でレースを終え、またもチームに重要なポイントをもたらした。

 

キミ・ライコネン  2位 E21-03

 「2位はあまり望んでなかったけれど、状況からすると、これが今日為し得る最高の結果だった。勝てなかったのだから100%満足しているわけじゃないけれど、これが現実だ。まずいスタートとセルジオ(ペレス)との事故を思えば、2位は良い結果だ。かなり厳しい状況だった。実際、車はあんなふうにずっと使い続けるようにデザインされているわけじゃない。それでも良い状態だったのには驚いた。勿論、ハンドリングに問題があり理想的とは言えなかったけれど、僕らはただ耐えるしかなかった。それにも関わらず、スピードはかなり良かったよ。」

 

 

 

ロメイン・グロージャン 9位 E21-01


「望んでいたパフォーマンスが得られなかった。長くタフなレースだったうえ、またもや僕らは望み通りの結果を出せなかった。9位にはまったく満足していない。6番手からスタートして、5位以内で終えられるチャンスはあると思っていたけれど、残念なことに叶わなかった。出来る限りのことはしたけれど、望んでいたパフォーマンスが引き出せなかったし、コース上のトラフィックの影響も受けた。ポイントが獲れたのは、チームにとって良かったけれど、バーレーンでは確実に、より多くのポイントを獲得したい。」

 

 

エリック・ブーリエ チーム代表
「今日はチームにとって良い結果となった。キミは、車がダメージを負っているにも関わらず、トラックで最速の一人となることで、世界で最も優れたドライバーの一人である所以を再び示してくれた。チームとしては、接近したバトルでルイス(ハミルトン)とメルセデスに勝てるような優れた戦略を彼に与えることができた。ロメインにとっては、さらに厳しい一日だったが、またレースでポイントを獲得することができたのは良かった。彼は今、物事が良い方向へ向かっていく分岐点に立っているのだ
ろう。まずいスタートがなければ、キミに事故がなければ、われわれは今日確実に優勝を狙って戦えたはずだ。」来週末、2013年4月22日にバーレーンで開催される第4戦も期待しよう。

 

2013.04.15