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【LOTUS CUP JAPAN 2023】Rd.5 @ もてぎ

2023/12/13

■予選
JAF(日本自動車連盟)公認レース「LOTUS Cup Japan」、2023年シーズン第5戦が、12月10日(日)、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催された。前戦のスポーツランドSUGOラウンドから約2カ月のインターバルを経て迎えた最終戦には、クラス1に6台、クラス2に6台、合計12台がエントリー。賞典外のゲストドライバーとして、自動車雑誌「Tipo」編集長の佐藤考洋選手がクラス1に参戦する。
土曜日の練習走行に続き日曜日も雲ひとつない青空が広がり、コンディションはドライ。午前9時30分、クラス2に参戦する長澤宏昭選手を先頭にコースインし、15分の予選がスタートした。すでに初タイトルを決めている大田優希選手が最初のアタックラップで2’08.316をマークし、リザルトボードのトップに立つ。ところが、大田選手は続くアタックラップ2周目にS字コーナーでスピン。
この間、佐藤選手が2’07.264、昨年の最終戦以来の登場となる笹嶋邦則選手が2’07.652、東 浩平選手が2’07.724と、2分7秒代のタイムを並べ、大田選手を上まわって見せる。
予選後半、佐藤選手がピットに戻った一方、再度アタックを試みた笹島選手が2’07.050を叩き出し、一気にトップに立った。チャンピオンの意地を見せたい大田選手は予選終了直前に2’07.223とベストタイムを更新するが、笹島選手に一歩届かず、2番手タイムで予選を終えた。この結果、笹島選手が自身初のポールポジションを獲得。2番手に大田選手、3番手にゲストドライバーの佐藤選手、4番手に2’07.650までタイムを縮めた東選手、5番手に2’07.985をマークした佐野順平選手が入っている。
クラス2は、長澤選手が最初のアタックラップで、2’11.028をマーク。すると、前戦スポーツランドSUGOからロータス・カップ参戦をスタートした山田 遼選手が、従来のコースレコードを更新する2’10.041を叩き出してトップに立った。長澤選手はその後も走行を続けるが、自身のタイムを上まわることができず、山田選手が2戦連続のポールポジションを獲得。最終戦を待たずにチャンピオンの座を手にしている荒田良浩選手が、1’11.310のタイムで3番手に入った。

■コメント
Class1
予選1位 #43 笹嶋邦則
「今回のポールポジションはまぐれだと思っています。ニュータイヤを投入し、昨日は前後ブレーキローターを変えて頂くなど、すごく走りやすいマシンを用意してもらいました。マージンを持ったまま、安心してドライブすることができましたね。ただ、もてぎは今年1回レースで走ったくらいで、ほぼ練習できていません。決勝はスタートをミスしないよう、頑張ります」
予選2位 #37 大田優希
「予選は大失敗しました。最後の最後でやっとようやくクリア取れましたが……。本当は計測2周目でベストを獲る予定でしたが、S字コーナーでミスをしてしまいました。とりあえず最後にまとめられて良かったんですが、すごく悔しい部分が残っています。決勝は切り替えて、色々と仕掛けていきたいです。僕自身、もてぎでレースを走るのは初めてです。その中でどれくらい戦えるのか、自分でも楽しみです」
予選3位 #22 東 浩平
「予選は楽しみながら走ることができました。土曜日の練習走行に参加できなかったので、これがぶっつけ本番です。いくつかミスをしたので、もう1回アタックしてもよかったんですが、決勝を見据えてタイヤを温存しました。これはこれで良い結果だと思っています。決勝は4番グリッドからですが、前もそれほどタイムが離れていないので、楽しく走りたいです」
賞典外 #2 佐藤孝洋
「予選は1周のみアタックしました。まだフロントタイヤが温まり切っていないため、タイムロスしたことも分かっていたんですが、そのまま2周目に行こうとしたら、黄旗が出ていたので一旦ピットに戻りました。その後、アタックするか迷ったんですが、その時点ではトップにいたので、決勝を見据えてアタックを終えたかたちです。そうしたら、終盤ふたりに抜かれてしまいましたね(笑)」

Class2
予選1位 #39 山田 遼
「練習の段階からデータを積み上げてきました、タイヤの内圧調整が予選でかっちりとハマりましたね。想定したタイミングで、ベストのグリップを得て、ベストタイムが出せました。狙いどおりの予選です。前回のようなウエットレースではないので、今回は落ち着いて戦える環境です。長澤選手と荒田選手とも差がないので、とにかくミスしないように1周ずつ走りたいです」
予選2位 #24 長澤宏昭
「去年の自分のタイムを破るのが挑戦でしたが、予選は練習からあまり思うように走れていなくて……。途中のセクションまではマイナス表示がでていたんですが、やはり練習不足でした。少しコーナーにチャレンジする気持ちが弱かった気がします。ただ、その中でよくこのタイムで走れたなって感じです。それでも、山田選手から1秒以内というのは悪くないと思います。決勝は後ろで勉強させてもらって、その結果を受け入れる感じですね」
予選3位 #15 荒田良浩
「全然うまくいかなかったです。タイヤを使い切ることができなかったことと、まだニュータイヤの使い方が分かっていなかったというところでしょう。決勝はタイムが拮抗しているので、淡々と走って、前でミスがあったら、そこを上手く突けるといいですね」

■第5戦決勝
LOTUS Cup Japan第5戦決勝レースが、12月10日(日)に栃木県のモビリティリゾートもてぎ、10周で行われた。予選に続き快晴のもと、コンディションはドライとなった。予選を走行した全12台がフォーメーションラップを走行し、11時10分にレッドシグナルがブラックアウト。ポールポジションの笹嶋邦則選手がまずまずのスタートを見せるなか、抜群の蹴り出しで前に出たのがゲストドライバーの佐藤考洋選手だった。笹島選手と大田優希選手の間を突くと、1コーナーをトップで駆け抜けた。2番手に大田選手、3番手に笹島選手、4番手に東 浩平選手のオーダーで1周目を通過した。
このまま佐藤選手が先行するかと思われたが、ペースを上げた大田選手がテール・トゥ・ノーズの展開に持ち込む。3周目の5コーナーで佐藤選手のインに入りトップ浮上すると、同周の90°コーナーで佐藤選手が抜き返すなど白熱のバトルが繰り広げられる。4周目の最終コーナーではアウト側の砂に乗って佐藤選手がオーバーラン、再び大田選手がトップに立った。
2番手に順位を落とした佐藤選手だったが、大田選手の背後にピタリと着き、6周目のV字コーナーで再びオーバーテイク。すると、大田選手のエキシージにガス欠の症状が出てしまい、大幅にペースダウン。佐藤選手がその差を7秒以上に拡大して、トップフィニッシュを果たした。笹島選手と東選手による3番手争いは、8周目のV字コーナーで笹島選手がスピンを喫し、東選手が前に出る。東選手にもガス欠の症状が出てしまうが、そのまま僅差で笹島選手を抑え切った。
佐藤選手が賞典外となるため、大田選手がシーズン全勝を記録。東選手が2位、笹島選手が3位を得た。

クラス2は、今回がロータス・カップ出走3戦目となった山田 遼選手が抜群のスタートを決めて、終始レースをリード。
クラス1車両に割って入るスピードを見せ、ロータス・カップ2勝目を手にした。

長澤宏昭選手と荒田良浩選手、LOTUS 横浜のチームメイト同士による2番手争いは、7周目に先行する荒田選手を長澤選手が裏ストレートでスリップに入り、パス。第4戦に続くシーズン2度目の2位表彰台を獲得した。第4戦の時点でタイトルを決めていた、荒田選手は3位を手にした。

■コメント
Class 1
決勝1位 #37 大田優希
「タフなレースで、佐藤選手とも絡めて楽しかったです。抜いたり、抜かれたりが楽しかったんですが、最後にガス欠の症状が出てしまいました。残り2周は踏み抜けない状態で、コーナー手前でアクセル戻して、惰性で曲がる状態です。スプリントレースなのに、まるで耐久レースのようでしたね(笑)。それでも、なんとか勝てて良かったです。今シーズンは自分としても学びが多く、ドライバーとしての成長を実感しています。エキシージのドライブは面白く、まるで公道走行可能なレーシングカーのように感じています」
決勝2位 #22 東 浩平
「1周目の混乱は、周りもミスあったんですが、僕自身もミスがあって、前に出られませんでした。笹島選手の後ろをずっと走っていて、ほとんどのセクションでのペースは負けていなかったんですが、ただヘアピンだけが勝てなくて……(笑)。そこで大きく開いて、それを1周かけて取り返すという感じでした。最後、笹島選手のスピンで前に出たんですが、今度は僕の方にガス欠が出てしまいました。なんとか最後まで走ってくれて良かったです。ギリギリセーフでした。今シーズンは、ぶっつけ本番での参戦が多かったんですが、その中でも僕を受け入れて頂き、楽しいレースができました。皆さんと仲良くもなれましたし、すごく楽しかったです。もう少し練習して、速くなれたら楽しくなりそうです」
決勝3位 #43 笹嶋邦則
「決勝は予選より難しく感じました。6周目以降はタイヤもタレて、なかかな上手く走れなかったです。スタートはまずまずだったんですが、佐藤選手がグッと前に来た時、引いてしまいました(笑)。それでも、スピンした以外は全体的に良い走りができました。来シーズンは、日程次第では出たいと考えています。ロータスでのレースはやっぱり楽しいですね」
賞典外 #2 佐藤孝洋
「大田選手がスタートを失敗しているのが見えたので、その隙間に入ることができました。1コーナーも隙間ができていたので、笹嶋選手の先に行くことができましたね。ただ、その後は大田選手が追い上げてきて、良いバトルになりましたね。抜いて抜かれて、ダウンヒルでもやりあったり。最終コーナーでコースオフを喫した時は、あのままじゃ終われないと思って頑張りました(笑)。今シーズンは2大会に出させて頂きました。参加者の皆さんがレースを楽しんでいて、クリーンなバトルを堪能できました。全体のレベルも上がっていますし、気心が知れていているのも楽しかったです」

Class2
決勝1位 #39 山田 遼
「スタートで抑えられればと思って、全集中で挑みました。2コーナーまで後続を抑えられていたので、そこからは自分の中でどのようなペースで走れるかを考えてドライブしました。ただ、ミラーで見ていたら、そんなに差が開くわけではなかったので、とにかくミスをしないようにペースをコントロールしました。10周のレースは短いように感じますが、タイヤのタレが早くて、4周目以降は特にリヤがズルズルになってしまいました。それを抑えるのが大変でしたね」
決勝2位 #24 長澤宏昭
「山田選手を先頭に、クラス2は荒田選手と私の3台でバトルしていたんですが、中盤以降は山田選手が先に行ってしまいました。さすが、速いですね。後ろから荒田選手のスキを窺っていたんですが、ブレーキかタイヤの問題か、厳しい状態のようだったので、チャンスがあると思っていました。裏のストレートでスリップに入って、綺麗に抜くことができました。今年に入って久々にレースらしいレースができて、すごく楽しかったです。今シーズンは自分の未熟さを感じた1年でした。最終戦は晴れてくれて、理想的ではないですが、山田選手と近い位置でレースができたのは自信になりました」
決勝3位 #15 荒田良浩
「今回はとりあえず順位どおりのレースですね。チームメイトの長澤選手とのバトルは楽しんで頂けたと思います。今シーズンは菅生でタイトルが決まりましたが、1日2レースは少し難しさを感じました。私たちのチーム(LOTUS 横浜)は雰囲気も良くて、楽しんでレースをしていますので、ロータスでレースをやりたい方は、ぜひ仲間になって下さい!」

リザルトやポイントランキングは下記リンクよりご確認下さい。
https://www.lotus-cars.jp/motorsport/lotus-cup/results.html

今シーズンも皆さまの沢山の応援、誠にありがとうございました!
また来シーズン、皆様とお会いできることを楽しみにしております。