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LOTUS CUP JAPAN 2016 第2戦 レースレポート

2016/06/27

WT1_5935
予選
「LOTUS Cup Japan」、2016年シーズン第2戦が6月26日(日)、富士スピードウェイで開催された。豪雨によりキャンセルとなった開幕戦(富士、エキシビション)から約2カ月、同じ富士で開催される第2戦にはクラス1が12台、クラス2が2台、クラス3が2台と、合計16台のエントリーが顔を揃えた。

WT2_9077梅雨のまっただ中にも関わらず、天候は快晴。20分間で行われる予選が、10時15分にスタートした。計測1周目、いち早くコースに飛び出した草野誠二が、2分を大きく切る1’57.829をマーク。遠藤浩二、山田弘樹も1分59秒台で続く。その直後、1’57.058を叩き出した長谷川憲幸がトップを奪う。遠藤も自身のタイムを更新するものの、長谷川をなかなか上回ることができない。

気温が上がったことでタイヤに厳しいコンディションとなり、多くのドライバーが前半のタイムを更新できない膠着状態に。そして、残り10分を切った段階で、遂に遠藤が長谷川のタイムを塗り替える1’56.840を叩き出す。長谷川は既にピットへと戻っており、3位の草野も必死にアタックするが、自身のタイムを超えることができない。結果、唯一の56秒台となった遠藤がポールポジションを獲得。2位は長谷川、3位に草野、賞典外で参戦する加藤寛規が4位に入った。

クラス2は「予選になってようやくドライブが楽しめるようになった」と振り返った飯田敏雄、クラス3は予選早々に好タイムを刻んだ秋葉有一がそれぞれトップタイムを刻んだ。なお、総合9位で予選を終えた新井雅貴は、走路外走行を複数回繰り返したことに対して、3グリッド降格のペナルティが課されている。

Class 1
予選1位 #21 遠藤浩二
なかなかまとめ切れなかった印象です。それでもギリギリでタイムを出せましたね。久しぶりなので、ロータスの難しさを改めて実感しています。ドライビング中もやることがたくさんあって、休む暇がありません。ターゲットは55秒台だったのですが、コンディション的にも厳しかったです。もう少しミスしないようにしないと、決勝は危ないかな。勝つつもりで来ているので、なんとか優勝したいです。

予選2位 #8 長谷川憲幸
気温が未知の領域まで上がっていて、タイヤのタレが思っていた以上に早かったです。何周か走ったのですが、最後の方はラップタイムが出せませんでした。結局、最初のアタックタイムを更新できなかったのが残念です。色々と勉強になった予選でした。タイムを安定させるのが、決勝に向けての課題です。フロントロウにいるので、平常心の走りを心がけています。

予選3位 #55 草野誠二
もう少し行けたかなぁ……という印象です。予選後半、タイヤがタレてきてしまったのと、コース中のどこかしらでミスをしてしまって、ノーミスでアタックできた周回がありませんでした。決勝は表彰台圏内をキープしたいです。

Class 2
予選1位 #47 飯田敏雄
練習走行からあまり上手くいかなったのですが、色々足まわりを変えてみた結果、楽しく走ることができました。チームからもドライビングのアドバイスがあって、それも大きかったです。決勝はとにかく完走が目標です。

Class 3
予選1位 #16 秋葉有一
昨日よりはタイムが良かったので、あまり走り込まずに予選を終えました。決勝はひとつ上のクラスを追えるように頑張りたいです。

決勝
第2戦決勝レースは、富士スピードウェイ10周で争われる。セイフティカー先導のフォーメーションラップを経て、16台が一斉にスタート。抜群のダッシュを決めた長谷川憲幸が、ポールポジションの遠藤浩二を1コーナーでパス。一方、3番グリッドの草野はスタートに失敗し、加藤寛規(賞典外)と山田弘樹に抜かれ、5位まで順位を落とししてしまう。

トップに立った長谷川だったが、コカコーラコーナーで巻き返した遠藤が逆転。さらにアドバンコーナーでは長谷川のインを突いた加藤にも抜かれ、3位に後退する。

WT1_60653周目、アドバンコーナーで大きく膨らんだ遠藤を、加藤が見逃さずにパス。ストレートスピードで勝る遠藤は、その後も加藤を追い上げるがなかなか抜くことができない。執拗に加藤を攻める遠藤だったが、6周目の1コーナー立ち上がりで突然の減速。そのままコースサイドにマシンを止めた。「ギヤボックストラブルです。コース外に逃げるのが精一杯でした」と、まさかのトラブルに遠藤は肩を落とす。 遠藤の脱落で逃げ切りを図ろうとする加藤だったが、2位につける長谷川が迫ってきた。徐々に差を詰めた長谷川は、7周目の第2コーナーで加藤をパス。ところが、その直後の100Rでは加藤がアウト側から抜きかえし、再逆転。ふたりによるスクラッチバトルは最終ラップまで続く。そして、最終コーナーで加藤に並んだ長谷川が加藤を僅か0.093秒上回り、嬉しいシーズン初勝利を達成した。

WT1_6333熾烈を極めたのは、山田と草野による3位争いだ。8周目のストレートで草野の先行を許した山田だったが、9周目の最終コーナーでシフトミスした草野のインを差して3位に浮上。そのまま最終ラップもポジションを守り切って、フィニッシュ。加藤が賞典外となるため、優勝の長谷川に続き、山田が2位、草野が3位という最終結果となった。予選からひとつ順位を上げた大澤明仁は4位、Jerome Bruhatが5位で続く。クラス2は抜群のスタートを決めた川端聖史がトップ。クラス3は安定したラップを刻んだ秋葉有一が制している。

総評 賞典外 #2 加藤寛規
激しいレースでしたね。予想通はしていましたが、皆さんのスキルアップを実感しました。今回のレースはマシントラブルも含めて、想定外のことが色々起こったと思います。これらの問題を解決することで、さらにレベルアップできるはずです。次のもてぎは非常に難しいサーキット。ストップアンドゴーで、今回以上にブレーキングを上手く使わなければなりません。クルマのセットアップが鍵になりますし、そこで間違えると大きく遅れる可能性があります。予想外のドライバーが上位にくるかもしれませんし、僕としても楽しみにしています。

Class 1
優勝 #8 長谷川憲幸
本当に楽しかったです。このクルマで接近戦をやるのが初めてだったので探りながら走りました。最終コーナーは狙っていましたが、最後に伸びてくれましたね。加藤さんの後ろで、色々なことを試させてもらいました。後ろから見ていて、改めて加藤さんの凄さを実感しました。

2位 #3 山田弘樹
すごいバトルでしたし、楽しかったです。今回はラッキーな表彰台です。1周目で周りに置いてかれなかったこともあって、とにかくライバルのタイヤが暖まる前にプッシュしようと、頑張りました。草野さんのペースもかなり速かったのですが、レースの中でも冷静に走れたことが良かったんだと思います。

3位 #55 草野誠二
最後にシフトミスしてしまいました。それでもバトルもあって楽しいレースでした。予選のように走れればよいんでしょうが、難しいですね。スタートだけでも1秒も遅れてしまったのが、一番の敗因だと思います。これで5位くらいまで順位を落としてしまったので。次はもっと上を獲れるように頑張ります。

Class 2
1位 #82 川端聖史
無事に完走できましたし、楽しいレースでした。スタートは決まったんですが、まだマシンに慣れていなくてシフトミスが多かったのは残念です。次のもてぎは一度も走ったことがないのですが、参戦しようと思っています。

Class 3
1位 #16 秋葉有一
上のクラスをレース中に追い続けられたので、楽しいレースでした。自分のドライビングはタイムも良くなかったので、60点くらいでしょうか。もうちょっとプッシュできたと思います。次のもてぎも、ひとつでも前に行けるように頑張ります。

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