Lotus logo

LOTUS CUP JAPAN 2016 第3戦レースレポート

2016/08/01

WT2_2665
■予選
「LOTUS Cup Japan」、2016年シーズン第3戦が7月31日(日)、栃木県・ツインリンクもてぎで開催された。実質的な開幕戦となった第2戦富士から約1カ月、シーズン初のもてぎ開催となる第3戦にはクラス1がが7台、クラス2が2台、クラス3が2台と、合計11台のエントリーを集めた。

梅雨明けとなった関東地方。朝のうちは青空が広がっていたが、予選開始時間になると風とともに雲がでてくる。それでも気温は29℃を超えており、タイヤやクルーに厳しいコンディションとなることが予想された。15分間で行われる予選は10時45分にスタート。いちはやくコースに飛び出した草野誠二が、2’11.170の好タイムをマークする。賞典外で参戦する加藤寛規が、最終コーナーで下のクラスのマシンに引っかかりながらも、すかさず2’11.044を叩き出す。すると草野が2’10.946と、11秒を切るベストタイムを刻み、再びトップへ。現在選手権リーダーの長谷川憲幸は、2’11.925で3位につける。

WT2_2780「アタックは1ラップの予定だった」と語った加藤はもう1周トライし、2’10.595と草野のタイムを更新。リザルトボードのトップに立つと、アタックを終了して早々にピットへと戻る。草野、長谷川はその後もアタックを試みるが、加藤を上回ることができずに予選は終了。加藤がポールポジション、草野が2番グリッドを獲得した。長谷川は2’11.908と、僅かに自身のタイムを削ったものの3位。4位に荒田良浩、5位に大澤明仁が入っている。
クラス2は、川端聖史を僅か0.667秒凌いだ飯田敏雄が首位。クラス3は「なるべく早い段階でタイムを記録したかった」と語る秋葉有一が、大屋彰利を大きく上回り予選トップの座を手にしている。

Class 1
予選1位(賞典外) #2 加藤寛規
コースの一部で雨がポツポツと振ってきましたね。今日は気温も高く、全体的にタイムが上がりませんでした。僕に関しては1周しかないアタックラップが引っかかってしまったので、次の周も行くことにしました。車両的にブレーキやエンジンの温度等、負担が減ると思うので、決勝は曇って欲しいですね。

予選2位 #55 草野誠二
上出来の予選でした。もてぎはあまり好きなコースではないんですが、練習を多めにしたことで、コツが分ってきた感じです。昨日よりも気温が低かったので、想定していたタイムを出せました。決勝もこのまま優勝したいです。

予選3位 #8 長谷川憲幸
クリアラップを取るのタイミングを間違えてしまって、一番いいところを逃してしまいました。でも、タイムに関してはこれが精一杯かな……。もてぎはあまり経験がないので、いまひとつリズムが掴み切れていません。ウエットは練習走行でも経験できていないので、雨が降った場合は完走第一に走ります。

予選4位 #15 荒田良浩
とにかく安全優先で走りました。ロータスでもてぎを走るのは初めてなので、改めて難しさを感じました。決勝は頑張ります。

Class 2
予選1位 #47 飯田敏雄
あまり練習していないコースですが、富士よりは怖いところが少ないので、気持ち良く走れました。先週初めて、耐久レースで走ったのがもてぎ初体験です。今回のレースも初めてのようなものなのですが、楽しかったです。

Class 3
予選1位 #16 秋葉有一
今日は暑いので、1周でタイムを出して戻ろうと思っていました。昨日のタイムと比較しても、悪くないタイムが記録できたので、そこで止めました。もてぎはあまり得意なコースではないんですが、ジョイ耐や草レースでも走っています。雨が降ると僕のクルマは屋根がないので、なんとか持って欲しいですね(笑)。

■決勝
第3戦決勝レースは、ツインリンクもてぎ10周で争われる。予選後、一時降雨に見舞われたものの、決勝がスタートする15時45分の時点で快晴。ドライコンディションのなか、フォーメーションラップを経てシグナルがブラックアウト、11台が一斉にスタートした。
ポールの加藤寛規がホールショットを決めて、1コーナーを首位でクリア。前戦でスタートを失敗した草野誠二は、長谷川憲幸を抑えて2位をキープする。ところが、3コーナーの立ち上がりで草野が失速、隙をついた長谷川が2位に浮上する。草野は同じラップの90度コーナーで2位を奪い返すが、すぐに長谷川に再逆転を許してしまう。その後方では、3番グリッドからスタートした荒田良浩を、大澤明仁がS字コーナーで抜き去り、4位にポジションを上げた。

WT2_2689首位の加藤が2位以下との差をコントロールする一方、長谷川と草野は熾烈な2位争いを展開。一時は差を広げたかに見えた長谷川の背後に、ペースを上げた草野が迫ってくる。そして、4周目の90度コーナーでアウト側から草野が長谷川をパスし、そのまま一気に突き放しにかかる。
レース後半、加藤はタイヤを労りペースダウン。それでも2位の草野に2.982秒の大差をつけてフィニッシュ。加藤が賞典外となるため、草野が嬉しいシーズン初勝利を飾った。長谷川は2位に終わったが、ポイントリーダーの座はしっかりと守ってみせた。3位に大澤が入り、こちらも嬉しい今季初表彰台を手にしている。以下、4位に荒田、5位に滑川真央、6位に中 裕司のオーダーでレースを終えた。

WT2_2692クラス2はレース中盤まで飯田敏雄と川端聖史がテールトゥノーズでの首位争いを繰り広げる。一時は川端がトップに立つが、6周目に飯田がクラストップの座を獲り返し、シーズン初勝利。クラス3は「なんとか同一周回でフィニッシュしたかった」と振り返った秋葉有一が、大屋彰利に大差をつけて2連勝を手にした。

 

 

総評 賞典外 #2 加藤寛規
今日は心配された雨もなく、ドライの安定したコンディションでレースできて良かったです。かなり路面温度も高くて、タイヤのタレやエンジンの熱に苦しめられましたね。ブレーキも特に後半つらかったと思います。そのため、攻めまくった勝負したレースというより、マシンを労りながら、我慢のレースになったと思います。

WT2_2700
Class 1
優勝 #55 草野誠二
勝てて本当に嬉しいです。加藤選手には離されたんですが、先頭でフィニッシュできて良かったです。長谷川選手がミスして加速が鈍った時、「ここで突かないと、チャンスはない」と思って仕掛けました。このサーキットは抜くところがないので、ちょっと無理をしてでも行きました。

2位 #8 長谷川憲幸
スタートで上手くいって草野選手の前に出たんですが、肝心な速さが足りませんでしたね。抜かれるのは時間の問題でした。もてぎに関しては、練習の絶対量が足りていないと実感しました。それでも、今シーズンの目標は完走を続けることなので、無事にフィニッシュできたことには満足しています。次も無事にレースを終えて、着実にポイントを積み上げたいです。

3位 #35 大澤明仁
スタートが上手く行って、1周目のS字で3位に上がることができました。その後、前のふたりを追って行きたかったんですが、ちょっと焦ってしまって逆に離れてしまいました。この暑さもあってか、ブレーキのコントロールが難しかったです。次もまたもてぎですし、しっかり練習して、前に付いていきたいです。

Class 2
1位 #47 飯田敏雄
とても楽しかったですね。開幕戦は雨でキャンセル、第2戦はエンジンの調子が悪くて、やっとレースらしいレースができました。でも、やっぱりまだまだ練習が必要だと実感しましたね。

Class 3
1位 #16 秋葉有一
周回遅れにならないように頑張りました。最後はタイヤも厳しくて、ミスもしてしまったんですけれど、なんとか凌ぎ切れた感じですね。このコースでしっかり走るには、もう少し練習が必要だと思いました。

 

リザルトはこちら>>   アルバムはこちら>>