Lotus logo

【LOTUS CUP JAPAN 2021】Rd.2 @ スポーツランドSUGO レースレポート

2021/07/29



■予選

JAF(日本自動車連盟)公認レース「LOTUS CUP JAPAN」、2021年シーズン第2戦が7月25日(日)に、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。昨シーズン、7月26日に第2戦として菅生での開催が予定されていたが、天候不良のためキャンセルとなっていた。そのためLOTUS CUPが菅生で開催されるのは、2019年7月28日以来2年ぶりとなる。

今回のレースは、クラス1に5台、クラス2に9台という計14台がエントリー。賞典外のゲストドライバーとして、開幕戦に引続き、自動車雑誌「Tipo」編集長の佐藤考洋がクラス1に参戦する。また、参戦ドライバーの多くが、富士やもてぎのように走り慣れているコースではないため、予選からどのようなタイムアタックとなるのか注目された。

 

今シーズンの開幕戦は5月8日(日)に富士スピードウェイで開催されたため、7月25日(日)の第2戦SUGOは約2カ月半振りの公式戦。今年は昨年と異なり、朝から青空が広がり、午前11時からの予選スタート時には気温が30℃近くまで上昇している。そのため決勝に向けてタイヤを温存するため、20分間ある予選における周回数、タイムアタックは限られた戦いとなった。

アウトラップ後、早々に1’34.032のコースレコードタイムを刻んだのは、昨年のクラス1チャンピオンである清水友一選手。清水選手はこのタイムを記録するとピットへ戻り、他のドライバーのアタックの様子を伺う。各車は清水選手のタイムをターゲットにアタックしていくが、今シーズンからLOTUS CUPへの参戦を開始し、デビューレースで勝利を飾った小林一景選手が1’34.094をマークするも、一歩届かず。結果、0.062秒差で清水選手がポールポジションを獲得した。予選3番手は1’35.403を記録したゲストドライバーの佐藤考洋、4番手は1’35.858を記録した荒田良浩選手となった。

 



 

クラス2は、経験豊富な飯田敏雄選手が早々に1’37.797のコースレコードタイムを刻んで、開幕戦に続いて2戦連続でのクラスポールポジションを獲得。2番手のパパシュー選手は1’38.953、3番手の秋葉有一選手も1’38.962のコースレコードを出したものの、トップの飯田選手に1秒以上のタイム差をつけられている。

 



 

■コメント

Class 1

予選1位 #1 清水友一選手

「少しミスをしましたが、だいたいイメージ通りの一発予選タイムアタックになりました。本当は1分33秒台に入れたかったのですが、自分の練習でのベストタイムを更新しているのでOKかなと思っています。決勝は、とにかく周囲にまどわされず、自分のドライブを心掛けてレースを楽しみたいと思います」

予選2位 #11 小林一景選手

「タイムアタックを2回して、自分的には悪くないタイムだったのですが、僅差で2番手になってしまいました。でも、決勝はフロントロウからのスタートなのでスタートをうまく決められれば、勝てると思っています」

予選3位 #15 荒田良浩選手

「クルマの調子があまり良くなくて、デファレンシャルがもう完全にダメになってしまいました。アンダーステアがきつくて、それをセットアップでオーバーステアに持って行ったのですが、3コーナーからシケインで遅れてしまいました。そのため、セットをもっとオーバー気味にしてなんとかタイムを出すことができました」

 

Class2

予選1位 #47 飯田敏雄選手

「色々とトラブルがありまして凄く大変な予選でした。それでも、なんとかポールポジションを獲れたので良かったです。自分の中のベストは100分のいくつかを更新したのですが、タイム的にはもう少し頑張りたかったですね。決勝は、スタートでミスしないように頑張ります」

予選2位 #77 パパシュー選手

「運良く予選2位になれました。今日はタイムが拮抗しているライバルが多くて混戦になるかなと思っていたのですが、調子の悪い人が何台かいての2位なので。決勝は後ろからガンガン攻めてくると思うので、それをどうやって攻略しようかなと考えています。それにしても、飯田選手は速いですね。1秒以上差がありますから……」

予選3位 #16 秋葉有一選手

「一発アタックを狙っていたのですが、アタックラップに入る前の最終コーナーは理想通りだったのですが、アタック中の最終でミスしたのが痛かったですね。パパシュー選手とのタイム差は、自分の不甲斐なさだと思っています。でも、決勝は最後の最後で勝負をしたいと思っています」

賞典外 #2 佐藤考洋選手

「今日はタイムもトップからかなり離されてしまいました。全然ダメですね。もし自分がうまくまとめられていたとしても、あの(ポールポジション)タイムは出なかったかな……というのが正直なところです。決勝は前の2台に着いていって、絡みたいなと思っています」

 



 

■決勝

LOTUS CUP JAPAN 第2戦の決勝レースが、7月25日(日)に宮城県・スポーツランドSUGOで開催された。当初15時55分からのスタート予定だったが、前のレースでアクシデントが発生。16時28分からフォーメーションラップが開始され、全車が再びグリッドに整列すると、シグナルレッドからブラックアウトとなり10周によるレースがスタートした。

 

予選3番手、ゲストドライバーとして参戦する佐藤考洋が好スタートを見せ、フロントロウの2台を抜き1コーナーにトップで進入する。しかし、後方からポールポジションスタートの清水友一選手が接触するアクシデントが発生。これにより2番手スタートの小林一景選手がトップに立ったものの、セーフティーカーが導入されることに。そして3周目にセーフティーカーがアウト、残り7周でレースが再開された。

 

このリスタートをうまく決めた小林が、ペースを上げて2位に浮上していた荒田良浩選手、3位の浅井健人選手との差を徐々に広げていく。4周目時点での小林選手と荒田選手の差は2秒087だったが、ゴールの10周目には6秒887まで広がっていた。これで今シーズン、LOTUS CUPにデビューした小林選手は2連勝を達成。どこまで連勝記録を伸ばせるか、期待が集まる。2位の荒田選手は練習走行からマシン不調に悩まされていたが、チーム一丸となり立て直しを図って見事2位表彰台を獲得。3位の浅井はクラス2の飯田敏雄選手に追い上げられる場面もあったが、マシンのパワーによりストレートで引き離してポジションをキープし、嬉しい表彰台を手にした。

 





 

一方のクラス2は、セーフティーカー解除によるリスタートでも飯田敏雄選手がトップをキープし、2位パパシュー選手との差を最終的に8秒976まで広げてゴール。今年からクラス2に参戦した飯田選手にとっての待望のクラス2初優勝となった。2位がパパシュー選手、3位が長澤宏昭選手という結果になったが、クラス2は中団グループでのバトルが最後まで展開され、見所の多いレースとなった。

 



 

■コメント

 

Class 1

優勝 #11 小林一景選手

「スタートでトラブルが発生して2台いなくなってしまったのは残念でしたが、勝てて良かったです。セーフティーカーが導入されリスタートの際は、失敗しないように考えた通りうまく出来たかなと思います。その後は、攻めすぎてミスしないようにゴールを目指しました」

2位 #15 荒田良浩選手

「スタート直後、6700回転以上にエンジンが吹け上がらなくなってしまったため、そのままの状態で10周のレースを戦いましたが、かなりしんどいレースでしたね。そのような状況下で、2位という結果は上出来だと思います」

 

3位 #38 浅井健人選手

「レース前半は色々なことがありましたが、練習通りのことがきちんとできればと思いながら戦いました。でも、実力的にはまだまだかなと思っていますので、今後も練習を頑張っていきます」

 

Class2

優勝 #47 飯田敏雄選手

「セーフティーカーが導入されたのは、私が参戦してから初めてだったと思います。そのため暑いなか、少し休むことができましたね。リスタートではパパシュー選手と離れることが出来たので逃げ切りました。次のもてぎは頑張らないと、と思っています」

2位 #77 パパシュー選手

「一応2位ですが、気持ち的には正直悔しいです。飯田選手が速すぎましたからね。セーフティーカー解除のタイミングで差が開いてしまったのが痛かったです。でも2位でポイントも獲れたので、気持ちを切り替えて次のもてぎでは優勝を狙っていきたいと思います」

 

3位 #24 長澤宏昭選手

「今日のレースは出来すぎだと思います。昨日の練習走行はセッティングが全然出ていなくて、メカニックの人達に徹夜でマシンを直してもらって予選で4位を獲得できました。決勝は、デフがないのをごまかして走っている状態で3位ですから……。しかも元チャンピオンの篠原選手とバトルができ、抜くことができたのは本当にメカニックに感謝だと思っています」

 

次回のモテギ戦でのバトルも注目です!LOTUS CUP JAPANの応援、宜しくお願い致します!

 

公式リザルト/ポイントランキングはこちら:http://www.lotus-cars.jp/motorsport/lotus-cup/images/results/pdf/2021/pointranking.pdf?20210729