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SUPER GT 2019 第1戦 IN 岡山 300KM レースレポート

2019/04/15


 

4月13日(土)/14日(日)の2日間にかけて、スーパーGT開幕戦「OKAYAMA GT 300KM RACE」が、岡山国際サーキットで開催されました。 今季もCars Tokai Dream28は、シンティアム・アップル・ロータス(SGT EVORA)でGT300クラスに参戦。
ドライバーはこれまで同様エースドライバーに加藤寛規選手を迎え、ジェントルマンドライバーでありチームオーナーである高橋一穂選手と共に、チーム一丸となって全8戦に臨みます。

■公式練習走行

土曜日に開催された公式練習走行では、まず加藤選手がSGT EVORAのステアリングを握りました。ここではまずファクトリーで整えた「持ち込みセッティング」とタイヤのマッチングを計り、マザーシャシーの特性を活かしてセッティングの微調整を行います。 開幕直前の富士公式テスト走行でも好調な走りを見せたSGT EVORA、加藤選手は序盤で1分26秒台前半のタイムを出し、いきなり3番手に浮上しました。 その後はライバルたちもタイムを上げ手行きましたが、チームと加藤選手は予定通りセットアップを煮詰め続け、15周目に1分25秒922をマーク。そして17周目から高橋選手へとスイッチしました。 途中赤旗中断などもありリズムの作りにくい状況が続きましたが、高橋選手も終盤に30秒台の壁を突破。38周目には28秒台、そして翌周には1分27秒424という素晴らしいタイムを刻んで、予選へ期待をつなぐ走りを魅せました。 最終的にSGT EVORAは加藤選手が15周目に刻んだタイムがベストラップとなり、公式練習走行での順位は6番手を獲得しました。


■公式予選1回目

予選は昨年SUGOラウンドでも見られた第一回予選をA/Bグループに別れる方式が採用され、EVORAはBグループからの出走となりました。 14台のマシンが参加した公式予選 Bグループ。出走時間は通常よりも短い10分間で争われました。 予選1回目(Q1)突破を絶対なものとするべく、出走ドライバーは加藤選手が務めました。ライバルたちが続々とコースインするなか、ぎりぎりの燃料搭載量でアタックを行うSGT EVORAは、中段からピットを後にします。 そしていつもより短い予選時間もあり、早めのウォームアップからアタックを開始。Q1 Aグループの出走によって若干路面にラバーが乗った状況を利用しながら、4周目に1分25秒830のタイムを刻んで3番手に躍り出ました。 その後ライバルたちもタイムを上げ、EVORAの順位は5番手に。ここで加藤選手も再度アタックを行いましたが、惜しくもタイムは1分25秒885と、僅かにベストを上回ることができませんでした。 しかし残り時間の関係から5番手が確実し、無事にQ1突破を果たしました。

■公式予選2回目

第2回目の公式予選(Q2)は15:38から走行がスタートしました。 他車との間隔を取るべく、高橋選手はグループ最後尾からピットアウト。加藤選手と同様に早い段階からタイヤを暖めて行きましたが、なかなかタイムを上げて行くことができず苦戦しました。決勝を見越したハード目なタイヤを作動させるには、周回が必要だったのです。 しかしその後も高橋選手は粘りの走りで周回を重ね、5周目には1分29秒398をマーク。そしてラストアタックに期待を掛けましたが、惜しくもベストタイムを更新することは適いませんでした。 この結果から♯2 シンティアム・アップル・ロータスは、日曜日の決勝レースを16番手からスタートすることとなりました。 ポールポジションは1分24秒889というタイムを刻んだ♯55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺選手)が獲得しました。


■決勝レース

朝から降り始めた雨はレース開始直前に勢いを弱めましたが、再び雨量が増えたことから82周・300KMで争われるレースは、14:30よりセーフティカーランでスタートしました。 レインタイヤを履いた♯2 シンティアム・アップル・ロータスの、第一スティントのドライバーを務めたのは加藤寛規選手でした。 レースは序盤から大波乱の展開となりました。 3周目にセーフティーカーが退くとレースは本格的にスタート。しかし翌周に5番手を走る♯25 HOPPY 86 MC(佐藤公哉選手)がスピン。これが♯5 ADVIC マッハ車検 MC86(坂口夏月選手)を巻き込んでクラッシュし、早々に赤旗中断となったのです。 この周で加藤選手は結果的に13番手まで順位を上げました。そしてレースは車輌を撤収するまでセーフティーカーによる先導で進行しました。 レース再開後は♯55 ARTA NSX GT3(高木真一選手)と♯96 K-tunes RC F GT3(新田守男選手)が激しいトップ争いを展開し順位を入れ替えましたが以前路面状況は厳しく、不幸にも13周目のモスエスコーナーで多重クラッシュが発生。幸いEVORAはこれに巻き込まれませんでしたが、車輌回収とコース整備のため、再び赤旗中断となりました。 レースは30分以上間隔を開けた15:45から再開。雨脚が不安定なため各車のウォームアップを考慮しながらペースカーが先導走行を続けましたが、再開されたのは19周目でした。 しかしその後もアクシデントが頻発。23周目の1コーナーでトップを争うGT500の2台が接触し、そのうち1台がコースオフしたことでまたもやセーフティーカーが導入されたのでした。さらに再びモスエスコーナーで♯50 ARNAGE AMG GT3(山下亮生選手)が足下を救われクラッシュ、今大会三度目の赤旗中断に。 これを撤去したあと31周までセーフティーカーランが続きましたが、状況を考慮したGTアソシエーションはレースをストップ。全チームの監督が招集され、レース終了の裁定が下されました。 この結果から、レースはトップを走っていた♯96 K-tunes RC F GT3(新田守男/坂口晴南選手)が優勝となりました。 そして♯2 シンティアム・アップル・ロータスのリザルトは14位となりました。 またEVORAの追いあげが始まる前にレースが終了してしまったことでドライバーズポイントは獲得できませんでしたが、チームとしては完走扱いの3ポイントを獲得しました。第2戦は5月3日(土)から開催される「FUJI 500KM RACE」。公式テストでは好タイムを出している富士スピードウェイで、チーム一丸となって闘います。応援よろしくお願いします!

■チーフエンジニア 渡邊信太朗
「公式練習走行で2種類のタイヤを試し、決勝を見越してハード目のタイヤを選びました。これが今回気温がさらに少し下がり、予選時間も15分から10分へと短くなった予選では、完璧に作動領域に入りませんでした。ほんの僅かな差で、ベスト時よりも全域に渡ってグリップが落ちたという感じです。レースは序盤、第一スティントも終わらないうちに終了してしまったので、勝負できるところがありませんでした。それでもマシンが無事だったのはよかったと思います。 次戦の富士はテストでもよいタイムが出ているので、がんばります。応援よろしくお願いします!」

■ドライバー 加藤寛規選手
「あまりの悪天候で、コースに留まるのが精一杯の状況でしたね。チームとしては天候の回復を見越して用意していたものもあったので、これが全く使えず残念でした。 予選は5番手を獲得できましたが、選んだタイヤの暖まりが遅く、いつも通りの予選時間であればもっと上位を狙えたと思います。 今回は残念なレースとなりましたが、シーズンはまだ始まったばかりです。次戦こそはよい走りをお見せしたいと思います!」

■ドライバー 高橋一穂選手
「予選はいつもより時間が短く、タイヤを作動させるまでに周回が足りませんでした。公式練習走行ではタイムも出ていただけに悔しいですね。残念ながら決勝では走ることができませんでしたが、あの状況を見るとよかったかも……(苦笑)。ただウォームアップ走行でレインタイヤの手応えも確認できたので、イメージは持てました。 次戦の富士はがんばりますので、応援よろしくお願いします!」