ニュース

ニュース

ロータスカップ・ジャパン2009第4戦・第5戦

前回の第3戦、菅生ラウンドから2週間後の8月1・2日。
富士スピード・ウエイにて、スーパー耐久レースが開催され、ロータス・カップ・ジャパン第4戦も同日開催されました。 Elise S Classは第4戦、2-eleven Class は2日間に渡り第4戦、5戦と開催され、第5戦は予選が無く、4戦決勝レース中のベストタイムによって決勝スターティンググリッドが決定されます。いつものように7月31日、
チームLCIの2-elevenですが、今回ブルーのラインを入れてみました。金曜日に専有練習走行枠があり、金曜に富士入りをしたチームLCIですが、2時間かからず到着してしまい、鈴鹿や菅生に比べ改めて富士の近さを実感してしまいました。鈴鹿の後に補修をしたままのカウルで味気もないし、ストレートで他のマシンと区別もつかないし・・・。

菅生には間に合わなかったのですが、実はチームLCIスタッフのお手製です。近くで見たらボロがわかるけど、画像で見たら以外と綺麗なんです、画像でチェックしてくださいね。ブルーラインはまた後で追加する予定です。

さてさて、そのLCI号のドライバーは2-elevenに加藤選手、とくればElise S には高橋選手と、おなじみの顔ぶれです。アドバンの2台、2-eleveに荒 聖二選手、Elise Sには菅生で大活躍し、そのドライビングを評価された土屋 雄介選手が再びドライブと、こちらも見慣れた顔ぶれとなります。

金曜日の練習走行は午前からありましたが、チームLCI2台の走行は午後からとなりました。

天気は曇天、過しやすいというよりもTシャツ1枚だけでは肌寒いくらいですが、走るには絶好のコンディションです。

まずは加藤選手、早々に2′フラットに入り周回を重ねて時折1′59″台に入れ、順調にラップしていきます。 気になる25号車、荒選手も59″台を連発、58″台に手が届く勢いです。 高橋選手は2′12″台でラップ、去年4月の富士でのベストラップは10″台ですから、気温も考慮しても11″台には入ってほしいところですが、まだ1本目ですからよしとしましょう。

走行時間もあと僅かとなり、あと1周できるかどうかとなりました。高橋選手はこのタイミングでピットに戻ってきました・・・Elise Sのエンジンから聞こえる、あの聞き覚えのあるイヤな音・・・「なんか最後の周で、突然遅くなったぁ」 と高橋選手。「たぶんバルブがイってます・・・。」 「え~、シフトミスしてないよ? でも 途中から全然パワーがなくなったんだわ。」  篠原選手も、「わざとアクセル抜いて譲ってくれたと思ったくらい」とコメント。

どちらにしてもエンジンの状態は最悪、さてどうするか・・・。

エンジンをバラして修理という訳にもいかず、L.C.J.A.がスペアとして持ってきていたエンジンと載せ換える事で決定。 加藤選手の2本目の走行が始まりましたが、タイム計測は高橋選手、サインマンは紫電のチーフエンジニアである渡辺さんにお願いし、ロータスセンターのスタッフ2名はエンジン載せ換え作業に入ります。

2-eleven1号車のメンテナンスも含め、作業が終わる頃には辺り一面、漆黒の闇から真っ白い霧へと変わり小雨も落ちてきました。

そんな霧と小雨が続く中、7時からElise Classの車検が始まり仮眠する間も無く2-eleven Classの車検と続きます。

小雨があがり霧も薄くなってきた頃、Elise S Classの予選が始まりました。 路面はウエット、1号車はニューエンジンながら24秒台でラップしていきます。 他のマシンも23~24秒台で周回を重ねていきますが、路面も序所に乾き始め22秒台に入るマシンも出てきました。8周目に篠原選手が21″937を、同じく8周目に土屋選手も21″876をマークし暫定トップとなります。高橋選手もベストタイム22″88を8周目にマークしますが、各マシンのベストタイムが8周目に集中していきます。

そんな中、9周目に16号車・秋葉選手が21″607を出して、土屋選手をも上回ってきました。 結果、秋葉選手が見事ポールとなり、篠原選手は3番手、高橋選手は8番手にて予選終了となります。

この後はすぐに2-eleven Classの予選スタートとなります。

この時2-elevenが装着していたのはウエット用のアドバンネオバ。 路面がかなり乾き始めているのを見て、急遽ドライ用のA048に履き替える事となり、ピットは大慌て。そこに加えて戻ってきたElise 1号車のエンジンからは、白い煙が立ち上がっていました。

そんな中、なんとか加藤選手を送り出しましたが、予選時間を半分近く消化してしまいました。路面が乾き始めたとはいえ、Elise同様約10秒落ちでのタイムをラップしていきます。 各マシン、やはり後半にかけてタイムを詰めてきますが、加藤選手は実質3周目で11″27をマークしトップになります。しかし荒選手11″19で逆転してきますが、次の周で11″06、また10″83とタイムを更新し結果、加藤選手のポールとなりました。

Clubman classでは藤井選手が11″73をマークし4戦連続のポールとなります

両クラス共、決勝レースは午後からなのでEliseのエンジンをチェックしていきます。ちょっとオーバーヒート気味で白煙を吹いてしまいましたが、原因も解かったので大事にはならず、無事決勝レースを迎えます。

高橋選手は10番グリッドからスタート。ここに並ぶまで、いろんなトラブルか起きたのでとにかく無事に終わってくれる事を祈りつつ・・・決勝レーススタートです! 好スタートを切った高橋選手、1周目を終えて全車ほぼダンゴ状態ですが、8番手で通過します。

先頭2号車篠原選手、3号車若林選手・21号車遠藤選手がこれに続きます。 しかしながら毎戦毎戦、バトルが白熱化していきます。 上位8台ぐらいまでが混走状態、レース観戦としては非常に面白い展開なのですが、毎々周コントロールラインを通るマシン郡を見ていると、ピットクルーとしてはヒヤヒヤものです。

そしてレースは6周目に入り各車に開きが出てきました。篠原選手が先頭のまま、若林・遠藤選手の2番手争い、4番手に土屋選手、高橋選手は若干離れて5番手ですが、すぐ後ろには38号車坂田選手・88号車金子選手・16号車秋葉選手が続いています。ワンミスで簡単に順位が入れ変わってしまう状態、事実この3台はラップする度に順位が変わっていました。

オーダー変わらず、ファイナルラップ。決勝レースベストタイムをたたき出した坂田選手が高橋選手をオーバーテイク、コントロールラインを通過した時には、88号車・1号車・38号車がほぼ横並びでフィニッシュ、高橋選手は7番手で終える形となりました。

2時間後、2-eleven class の決勝です。 1号車のグリッドは5番手、25号車・荒選手は6番手から、レーススタートです! いいスタートを切った加藤選手、なんと1コーナーまでに3台のマシンをごぼう抜き。 1コーナーで先頭を走る藤井選手の後ろにぴったりつけます。 荒選手は、後方から様子を伺うかのように5番手につけます。

加藤選手は、1周目のコカコーラから100Rにかけて藤井選手を猛プッシュ。

そのまま100Rの立ち上がりで藤井選手をオーバーテイク、早くもトップとなります。2分を切るタイムでラップし、藤井選手とのギャップを開けていきますが、荒選手もメインストレートで藤井選手のスリップから抜け出し2位に浮上してきました。

ところが、これまでゲストドライバーとのバトルを幾多も経験してきた藤井選手。 荒選手に食いつきながら次の周、荒選手と同じようにストレートから1コーナーにかけてオーバーテイクし藤井選手が2番手に復帰、ゲストドライバーとのバトルを演じギャラリーを沸かせます。

このまま荒選手が引き下がる訳もなく、またまた次の周の同じ場所でのオーバーテイク、いよいよファイナルラップに突入です。トップの加藤選手は、2位争いを繰り返す荒・藤井選手を6秒近く引き離し独走状態のままチェッカー!  2番手、荒選手が最終コーナーを立ち上がり・・なんと藤井選手が並んできました。 ストレート勝負、藤井選手がギリギリのところで荒選手をパスし、コンマ17秒差でフィニッシュ!

結果、加藤・藤井・荒・佐藤・遠藤・安部選手というオーダーになりました

両クラスともに第4戦終了となり表彰式が行われ、普段ならこれで解散となるわけですが、明日は2-elevene Class の第5戦があります。24時間動いてきたチームLCIは早々に富士スピードウェイを後にし、明日の決勝に備えます。

日曜、決勝日の朝。 辺りは本格的な雨と霧に包まれていました。

2-elevenのメンテの為、普段より早めに富士入りしたのはいいのですが、雨は強くなる一方でまた、霧もひどくなっていきます。 第4戦の決勝レース中のベストラップで、スターティンググリッドが確定する第5戦決勝。見事ポールtoウインを果たした加藤選手でしたが、ベストラップは荒選手が上回った為、6番グリッドからのスタートです。

フォーメーション開始前のグリッド上。かなりの雨に加え霧がどんどん濃くなり、第1コーナーと最終コーナーが見えなくなってきました。

これじゃあ中止? フォーメーション開始までのアナウンスが流れません。霧がうっすらとなり、なんとか第1コーナーが見えるようになった頃、フォーメーション開始となります。 雨脚は変わらずですが、決勝レーススタートです!

かなりの水しぶきを上げながら、全車スタート! 加藤選手、またもやロケットスタートを決め、第1コーナー藤井選手の後ろに、ところが荒選手も好スタートを切り、藤井選手をアウト側からオーバーテイクして第1コーナーへ飛び込んで行きます。前を走行する水しぶきで何も見えないんじゃぁ・・・と思っていると、荒選手100Rの入り口でスピン! その場でくるっと回り、加藤選手の目の前でコース復帰してきました。 一瞬ヒヤッとなりましたが、藤井・荒・加藤・佐藤・安部・遠藤選手の順で2周目に突入して行きます。

ここで荒選手、ストレートのスリップから藤井選手をオーバーテイクしトップになります。加藤選手は若干遅れて3番手のまま、レースは2周目へと突入していきます。ところがこの周、スプーンカーブで藤井選手がスピン。コースに復帰するも、加藤選手が先行2番手になりました。

ここから荒選手に追いつくことができるのか? ところがタイムは伸びず、荒選手とのギャップは開く一方、39号車安部選手もコカコーラコーナーでスピンし、遠藤・安部選手の順位が入れ替わった形でフィニッシュ! 第5戦は荒選手に軍配が上がりました。

大雨の中から戻ってきた加藤選手は、「ドライではオーバーが強いのに、ウエットだとアンダーが強いんだ、全然アクセルが踏めなかったよ。荒選手がスピンして復帰した時も、イン側につけないから、こっち来るな~って感じだった。車が軽いからウエットでも何とかって思ったけど、逆に難しくなるね。」

とりあえず無事レースは終了したものの、ウエット用にセッテイングも考えないと・・と勉強させられた第5戦でした。

これで長かった富士ラウンドも終わり、次回最終戦まで若干時間はありますが、最終戦の前にここ富士で、9/27(日)JAPAN LOTUS DAYも開催され、

ロータスカップジャパンの模擬レースも予定されています。

またイベント続きで忙しくなるとは思いますが、皆さん楽しみにしててくださいねっ。

ロータスカップ・ジャパン2009 第3戦 SUGO

ロータス・カップ・ジャパン2009、早くもターニングポイントとなる第3戦、スポーツランドSUGOラウンドが7月12日開催されました。 第2戦の鈴鹿に続き、初の開催となる菅生。東京ロータスセンターの我々としては2戦連続の遠征となるわけですが、5時間以上もの移動の末、ようやく菅生に到着致しました。

さて、今回のドライバー2名ですが、チームLCIほぼレギュラー確定の?高橋選手が2-eleven Classに、Elise S Classはポルシェカレラカップ2008・クラスBのシリーズチャンピオン、濱口 弘選手がドライブします。

チーム・アドバン25号車、2-elevenにはスーパーGT300クラス、エスロードMOLA Zを駆る柳田 真孝選手、Elise Sに第1戦もてぎで参戦した土屋 祐輔選手がドライブします。土屋選手はF4クラスの菅生コースレコーダーですので、今回の走りに期待大です。

練習走行の土曜日、前回の鈴鹿のような雨だけは降ってほしくなかったのですが、まだ梅雨明けしていない東北地方はうす曇。 両選手共に午後から菅生入りし練習走行に参加しました。 鈴鹿では2-eleven 8号車で参戦した高橋選手、今回初めてチームLCIの1号車をドライブします。 一方、濱口選手はElise S Cup Carに乗る事自体、初めてとなります。 両マシン共、菅生での走行は初めてなのでタイムも含め、データが一切ありませんが、まずは現状でコースインします。

高橋選手は43″台から順調にタイムを縮め、38~39″台でコンスタントにラップを刻んでいきます。対して濱口選手も50″台からじわじわとタイムを縮め、47″台でコンスタントにラップ。最終ラップでは46″に入る好感触で、1本目を終えます。 濱口選手は、「ポルシェって、いかにブレーキで速度を殺すかって乗り方だけど、この車はいかに車速を殺さずに走るかが肝ですねぇ、基本が必要な分、難しいけどおもしろいなぁ」

その後、両選手ともに若干セッティングを変更しながら計4本の走行をします。 25号車、柳田・土屋選手も走行し、特に柳田選手はセッティングに頭を悩ませていたようで、何度もピットインを繰り返していました。

結果的に25号車に比べ、チームLCI両選手とも約1秒落ちにて練習を終えます

日曜予選・決勝。天気は相変わらずの曇り空ですが、予報では雨がぱらつくところもあるようで、雨が降らない事を祈りつつも、ブリーフィング・車検とレースは進行していきます。そしてまずはElise S Classから予選スタートです。

濱口選手、1周目に早くも45″台に入りまずまずの立ち上がり、と思っていたら土屋選手も1周目で44″117をマークし暫定トップ、全車このタイムを追いかける展開となります。2周目には21号車・遠藤選手が44″623を、続いて2号車・篠原選手が44″781をマークし、早くも44″台でのポール争いが展開されますが、3号車・若林選手も44″659をたたき出し、篠原選手のタイムを上回ってきました。

結局、濱口選手は1周目の1′45″537がベストタイムとなり、7位で予選を終えます。

ポールは土屋選手ですが、実際のポールポジションは遠藤選手となり、篠原選手は今シーズン初めてポールを明け渡す結果となりました。

ゲストドライバーを含め、1位から8位までが1秒ちょっとの差。 勿論、濱口選手もこの中に含まれていますから、初めてElise Sをドライブする濱口選手、大健闘といえるでしょう。

そしてこの後は2-eleven Classの予選です。高橋選手、先頭でコースインし予選前に組み替えたニュータイヤを慣らしていきます。25号車・柳田選手は早々に37秒台でラップしていき4周目に35″659をマーク、暫定トップとなります。 2-eleven Classが開幕してから、安定した速さを見せる86号車・藤井選手も37″台でラップ、6周目には36″661と、2番手につけてきました。高橋選手は5周目にマークした38″005がベストとなり、3位で予選を終えます。 地元SUGOを走り込んできた39号車・安部選手は38″416で4番手、ですが予選中のピットレーン速度違反により、決勝レースはClubman Classでの最後尾スタートとなってしまいます。

両クラスとも決勝は午後の為、少々時間が空きましたが、Elise Class決勝終了後、僅か10分で2-eleven Class のコースインとなる為、同時進行で準備を進めます。 そしていよいよElise Classコースインになりました。 濱口選手、最後尾スタートです。

大混戦が予想されるElise Class、レース経験値の高いドライバーこその駆け引きで、うまく前に出てくれるでしょうと、期待しながら決勝スタート!土屋選手のすぐ後ろについていく濱口選手、2台のEliseをパスして1コーナーに飛び込んで行きます。

1周目を終え2周目、トップ集団・・というか殆どダンゴ状態でコントロールラインを通過、あれ1号車通った?見失った? 1号車と75号車・大野選手の2台がまだ来ない?え? と、キョロキョロしていると、ピット内でモニターを見ていた高橋選手が、「ダメだ」と、首を振っています。 その直後、1号車がピットロードをゆっくりと走ってきましたが、左ヘッドライトがありませんでした・・・。 最終コーナーでスピンした大野選手をよけきれずに接触、左フロントを大破してしまいリタイアとなってしまいます。

レース結果は、篠原選手が土屋選手とクリーンなトップ争いを展開、コースアウトをした土屋選手を振り切る形でフィニッシュしました。これで3連勝となった篠原選手、この勢いで2009シリーズも制覇するのでしょうか。

Elise S Class決勝レースが終了した10分後、2-eleven Class の決勝コースインです。

Elise1号車のクラッシュが1周目だったので、1周目でリタイアしていなければ、かなりドタバタだったであろうと思いつつ、コースインします。

出走台数5台、高橋選手は5番グリッドからのスタートです。スタートでどこまでポジションを上げられるか、柳田選手や全勝中の藤井選手に離されないレース展開が必要となるでしょう。

さぁ、全車スタートしました。 高橋選手、7号車佐藤選手をパスして1コーナーに飛び込んで行きます。ところがこの周でシフトミスをしてしまい、佐藤選手に先行され、2周目に入ったところで5番手のまま、柳田選手は2番手にあがりトップを走る藤井選手を追いかけるかたちに入りました。

残り5周、38秒台でラップしている佐藤選手に対し高橋選手も38秒台でラップ。このままでは追いつくことすら難しい状況になってきました。

7周目、トップを走る藤井選手をパスした柳田選手、各車のギャップ3~5秒と開き始めます。

高橋選手と佐藤選手の差は3秒。 縮まったり開いたりを繰り返してとうとうファイナルラップに突入し、順不動のままチェッカー! 結局高橋選手は5番手でフィニッシュとなりました。

予選前にニュータイヤにしてから、タイヤのインフォメーションに違和感を覚えた高橋選手。内圧を変更した決勝でも、その違和感を引きずったまま、練習走行時のタイムに届きませんでした。「もう引退するわ~」と、凹んだ様子の高橋選手でしたが、毎レース練習なしのぶっつけ本番状態ですからねぇ・・・。

次回は富士、Elise S Class第4戦、2-eleven Classは4・5戦と2戦あります

また、スーパー耐久のサポートレースですから、大きなイベントとなります

富士までに2週間しかありませんが、Elise Sはカウル修理が必要です・・・レースにクラッシュはつき物・・ですが、こう毎回ではさすがに厳しいなぁ・・・。

ロータスカップ・ジャパン2009開幕戦

今年で3年目を迎えるロータス・カップ・ジャパン2009シリーズ・第1戦が、5月10日、ツインリンク茂木・東コースにて開催されました。

今年から新たなカテゴリーとして2-eleven・cupも開催される事となり、2カテゴリーで争われる事となったロータス・カップ・ジャパンですが、我がチームLCIの今年の参戦体制はというと・・・ 今までのElise・S・cupに加え、2-eleven・cupにも参戦決定!! となりました。

さて、LCI号となる2-elevenですが、開催日の約10日前に東京ロータスセンターに到着。
GWを挟む為時間も少なく、加えて2009シリーズElise S クラス、レギュレーション変更の為のロールバー等の追加作業もあり、いつもの如く? バタバタモードでの茂木入りとなりました。

さぁ、注目の開幕戦ドライバーは・・・ 2-elevenにGT300クラス・紫電のドライバー、加藤 寛規選手。 
シェイクダウンで驚きのポテンシャルを発揮した2-eleven cup car、
加藤選手のドライブでどんなタイムが出るのでしょうか。 そしてElise Sには、東京ロータスセンターのスタッフがドライブする事になり、LCI号としては初の白いゼッケンサークルでの参戦となります。

ゼッケン25号車、チーム・アドバンからも2-elevenとElise Sが参戦。
2-elevenクラスには、ロータス・カップ・ジャパン常連?の、荒 聖治選手が参戦。
また、Elise S LCI号で参戦された、大井 貴之選手がゼッケン8号車をドライブします。
そしてElise Sクラスには、F4東日本シリーズで活躍中の土屋 祐輔選手が参戦です。

加藤選手はレース前日の練習走行に参加。走行枠は30分×3本あったのですが、時間の都合上1本のみの走行となりました。 勿論、データが無いので基本セッテイングにてコースイン。Elise Sのコースレコードを約7秒上回る1′36″台で周回を重ねていきます。

1度、内圧を確認したのみで周回を重ねていきますが、10周目の最終コーナーを立ち上がったメインストレートをサインガード寄りに、スローダウンして走行してきた加藤選手。??? ・・・エンジン音がおかしい! 無論、次の周でピットイン。1気筒死んでいる様子・・走行時間残り10分も無いので、ここで終える形となってしまいました。

この後の加藤選手の走行は無いのでエンジンを点検してみると、インテークバルブが1本・・・無い。 なんとか明日の本番に間に合わせようと試行錯誤。 スペアエンジンも無く結局、2-elevenクラス・ゼッケン1号車の第1戦はここで幕を閉じてしまいます。 ですがここで急遽予定変更! 白いゼッケンサークルのElise Sですが、いつもの黄色に張り替えて、加藤選手にドライブしていただく事となりました。

レース当日、2-elevenクラスの予選が始まりました。 昨日のスポーツ走行を3本共走り、セットアップも順調?に進めた荒選手は、1′33″をマークし予選トップ。大井選手は、練習走行無しのぶっつけ本番での予選でしたので、1′35″で終えます。

加藤選手はいきなり予選という形ですが、2008シリーズ最終戦に乗っていただいたゼッケン10号車を元にリセッテイングした状態でコースインします。 いきなり43″台をマークし、トップとなります。結局3周目にマークした1′43″235が予選ベストとなり、残り2周程クールダウン走行をして予選終了となります。

結果、43″台は2008シリーズチャンピオンの篠原選手のみで、3番手に44″134で土屋選手となり、一般のエントラント勢は全員2秒内に収まる大混戦状態。 戻ってきた加藤選手は、「いや~、前回に比べて思ったより乗りやすく感じる。でも、もうちょっとここ変えてみよう」と、決勝に向けセッテイングを変更します。

さて、そんなこんなで2-elevenクラスの決勝がスタートする時間になりました。勿論、2-eleven-LCI号の出走は無く、すぐ後にElise Sクラスのスタートが控えている為、2-elevenクラス決勝レースは観戦できませんでしたが、スタート直後に飛び出した荒選手、これに続いて大井選手の両選手が3番手以降を大きく引き離し、大井選手よりもマシン慣れしている荒選手、ぶっちぎりのレースとなりました。

加藤選手が出走していたら、荒選手とのバトルもあったのかなぁ・・と、若干切なくなりましたがそんな暇もなく、Elise Sクラスのスタート前点検が始まり、すぐさまコースインの時間となってしまいました。

加藤選手は8番グリッド、土屋選手は9番グリッドから、決勝レーススタートです!
スタートから飛び出した3号車若林選手が先行、1コーナーへと飛び込んで行きます。
1周目を終えて2周目のコントロールラインを通過した時点で、2号車・3号車・21号車・1号車と、加藤選手はポジションを4番手にまで上げてきました。25号車・土屋選手はポジションを1つアップし慎重に前に出ていきます。

加藤選手は1周ごとにポジションを1つずつ上げていき、5周目には先頭を走る2号車・篠原選手にテールtoノーズ。6・7周目、篠原選手と見ごたえのあるバトルを繰り広げ、レースを盛り上げます。 7周目で篠原選手をオーバーテイク、トップに立った加藤選手は2番手との距離をじわじわと開けていき、そのままチェッカー! 続いて2・21・25・3号車とチェッカーを受けます。

レースを終え、戻ってきた加藤選手は 「いや~面白かったぁ、5周目には2番手にまで上がれたから、今回は勝ちに行きました。(笑) 篠原選手、速いね。マナーもいいから、接近戦になっても、安心してバトルすることができたよ。」 と笑顔。2-elevenが出走できなくなり、一時はどうなることやらと思いましたが、よかった・よかった。

Lotus Cup 2009シリーズ、チームLCIの第1戦は、2-elevenが残念な結果となってしまいましたが、次はLotus Cup Japan初の開催となる鈴鹿サーキットです。
鈴鹿を走った事が無いというエントラントもいる中、どんなレースになるのか楽しみですが・・・次まで1ヶ月も無いし、まずは帰ったらエンジン直さないと・・・。

それではまた、鈴鹿でお会いしましょう!

ロータスカップ・ジャパン2009 第2戦 鈴鹿

6月6.7日、スーパー耐久シリーズが鈴鹿サーキットで開催され、同日サポートレースとしてロータス・カップ・ジャパン2009シリーズ第2戦が開催されました。
ロータス・カップ・ジャパンとして、初の開催となる鈴鹿サーキットですが、エントラントの殆どが関東勢と、鈴鹿での走行経験が少ない為、どのようなレース展開となるのか注目の一戦でした。

我々、チームLCIも改装後の鈴鹿は初めてとなるわけですが、深夜の高速400Kmもの距離を移動し鈴鹿入りします。 さて、エンジンを換装したゼッケン1号車の2-eleven。
第2戦のドライバーは、加藤 寛規選手です。練習走行でエンジントラブルに見舞われ、マシンに慣れる事もできずに予選決勝リタイヤで終わった第1戦でしたが、ここ鈴鹿でどんな走りを見せてくれるでしょうか。 

そしてElise S Classのドライバーは高橋 一穂選手が担当、久しぶりに?サーキットに紫電コンビが帰ってきました。 なんと高橋選手、今回はこれだけではなく2-eleven 8号車にも乗ることとなり、チームLCIは3台体制で第2戦に参戦します。

25号車アドバンカラーの2台、2-elevenにはロータス・カップ・ジャパン2007シリーズに参戦した田中 哲也選手がスーパー耐久とダブルエントリー、Elise Sは雑誌取材のため、媒体のライターがドライブしますので、今回は白のゼッケンサークルでの参戦です。
また、2-eleven 39号車には、ロードレースでは超有名な、伊藤 真一選手が参戦です。

スーパー耐久と同じく金曜日に練習走行、土曜予選、日曜決勝レースというタイムスケジュールで進行していきます。東京を出発した時には雨が降っていなかったのですが、三重県に入ったあたりから雨がパラパラ・・鈴鹿に着くころにはしっかりとした雨。というか豪雨。セッティングどころかまともに練習もできるかどうかという状況ですが、金曜午前の1本目は加藤選手が走行しました。

第1戦の加藤選手のコメントを参考に大まかにセッティングをした2elevenですが、レイン用として設定されているアドバンネオバAD07に履き替えてコースイン。 雨の中、感触を掴むかのようにラップを重ねていきます。しかしながらタイムがあまり安定しません。
それに対して田中選手はコンスタントに2′55″台のタイムをきざんでいきます。 結果、田中選手の2秒遅れのタイムで走行を終えます。

ピットに戻ってきた加藤選手。「ABSが効かないんだ、ブレーキングで何度もコースアウトしかけたよ」 マシンを見てみると、警告灯が点灯しABSがキャンセルされていました。
ドライバッテリーを積んだ2-eleven・Cup・Car、スターターを回した瞬間の電圧降下によりABSがリセットされてしまっていたようです。
「前回に比べて前後のバランスは良くなったよ、このコンディションだからちょっとわからないけど、アンダーが強いから車高と減衰をちょっと変えようかな。(田中選手のタイムを見て)2秒落ちかぁ、ABSが効いていれば2秒差ならなんとかなるかな、この雨じゃあブレーキもうちょっと弱くてもいいくらい。」と、余裕を残した感じで、この日の走行を終え鈴鹿を後にします

雨がますます強くなる中、加藤選手と入れ替わるように鈴鹿入りした高橋選手。 「明日は晴れるんでしょ?、こんな雨じゃ乗ってもしょうがない」と言いながら、それでも2-eleven・Cup・Carに乗った事がない為、午後の練習走行に参加しました。

どしゃ降りの中、初めての2-eleven・Cup・Car 8号車に乗ってコースイン。1号車のセッティングをトレースした8号車ですが、モニターに映し出された映像を見ていると、「そこコースじゃないよ~」と危なげな走行ライン。
ところが、僅か1周目にピットインしてきました。

ピットロードを走ってきた8号車を見てビックリ! エンジンフードがばっくり開いています・・「えぇ、外れたぁ!?」 とピットに戻ったマシンをみて更にビックリ!!
リア周りを大きくヒットしていました。「すぐ出れる?」の問いに、「無理です。」と即答。

とりあえず時間もないので、1号車に乗り換え再度コースインしますが、クラッシュの直後です・・・タイムは後回しでとにかくマシンに慣れる為に周回を重ねます。
無事?走行を終えた高橋選手は、「西と東じゃ路面が違いすぎるわ~、改修していない路面は氷の上を走ってるみたいにツルツルだしぃ・・・明日走れそう?」 

これで金曜日の走行は終了となりましたが、ピットのシャッターを閉めて8号車の補修にかかります。足周りとアライメントをチェックし、ボディを補修。ガムテープだらけでフランケン状態ですが、なんとか本番は走れる状態になり、長い長い金曜日が終わりました。

予選土曜日。明け方まで降った雨はあがりましたが、コースはセミウエット状態。まずはElise S Classからのスタートです。高橋選手は昨日のクラッシュを引きずったまま、なかなかタイムを出せません。そんな中、ディフェンディングチャンピオンの篠原選手、走り慣れていない鈴鹿でもトップタイムをマーク。

篠原選手とトップ争いを繰り広げてきた21号車遠藤選手は慣れない鈴鹿で4番手。 ここで2番手につけていたのは、唯一の名古屋ナンバー、金子選手です。地元の意地か? 時間的に残り2周というところでベストタイムを更新、トップに躍り出ます。しかし時間ギリギリいっぱいのところで篠原選手が覆し、ポールは篠原選手となり、高橋選手は振るわず、7位でチェッカーとなりました。

その後、マーチカップの予選が行われ、いよいよ2-eleven Classの予選がスタートしました。8号車高橋選手、ドライでの走行は初めてとなりますが、様子を見ながら走行を重ねていき、30秒台をコンスタントに刻んでいきます1号車加藤選手は早くも5周目に26″58をマークし、暫定トップになります。

ここで気になるのは田中選手ですが、金曜日にウェットで練習していた為か何度かピットインを繰り返し、セッティング変更をしていた様子で、タイムも最後尾のままでした。 時間も残り少なくなり加藤選手がペースを落とし始めたその直後、田中選手が27″99をマークし一気に2番手に浮上。

残り時間ラスト1周ということで、ヒヤヒヤしながら田中選手に注目していたら、なんと加藤選手がセクター1でベストタイムを更新! 続いてセクター2・3とタイムを更新し、25秒台狙えるっ!と思った瞬間、モニターには130Rのスポンジバリアに刺さっている1号車が映っていました。
「えぇ~っ??」 まさかの展開に真っ白になりましたが、予選はここで終了、加藤選手がポール、高橋選手は5番手となりました。
1号車はフロントカウルを破損、「自分の走りに納得できなくて、最後に攻めたら・・・」
軽症でしたが、昨日と同じく補修作業に入り土曜日を終えます。

いよいよ決勝日、絶好のコンディションとなりました。
まずはElise S Classからスタートです。グリッドはいつもと同じ最後尾スタート。スタート前のグリッド上では各選手にインタビューがあり、さすが鈴鹿でのスーパー耐久、レースを盛り上げてくれます。

高橋選手もインタビューに答え、決勝レーススタート!って、あれ? 今ちょっと動かなかった? 案の定オフィシャルからスタート違反の為のドライブスルーペナルティの通告が入り、オレンジボールも出されました。 しかし、これに気づいてないのかピットインする様子もなく・・・結局ピットインしたのは4周目、3周以内にペナルティーを消化できなかった為そのまま失格・・・ その後のレース展開は勿論?となってしまいましたが、篠原選手の開幕2連勝でElise Classが終了しました。

「もうボロボロだわ~」 と、かなり凹んだ様子の高橋選手ですが2-eleven Classの決勝の時間です。 加藤選手3番グリッド、高橋選手は6番グリッドからのスタートとなります。 この日は風が強く、リアウイングの調整を最後まで悩んでいた加藤選手でしたが、フォーメーション前のグリッド上で急遽、リアウイングを調整し決勝スタート!

スタートから飛び出した加藤選手は7号車佐藤選手をかわし2番手、25号車田中選手・39号車伊藤選手・8号車高橋選手の3台が佐藤選手の前に出ました。 トップを走る86号車藤井選手を2周目にパスしてトップに出た加藤選手ですが、3周目には田中選手・伊藤選手がこれに続き後ろから追い上げてきます。 高橋選手は藤井選手の後ろ、5番手を走行。

田中選手が加藤選手との距離をじりじりと詰めてきました。 しかし加藤選手、6周目に25″99とベストタイムを更新! リアウイングを立てたのが正解なのか、明らかに130Rでのコーナーリングスピードが速い1号車、田中選手との距離を逆に開け、そのままチェッカー!! スーパーGTさながら、迫力のあるレースとなりました。

次回第3戦もロータス・カップ初の開催となる菅生です。
鈴鹿に引けを取らないぐらいの遠征となりますが、菅生までにガムテープ仕様直してきます・・・。

それでは次回も応援、お願い致します!

FSW シェイクダウン

早いものでロータス・カップ・ジャパンも2シーズンを終え、3年目のシーズンを迎える2009年は2-Elevenでのワンメイクレースも加え、2カテゴリにて開催されることとなりました。 

先日行われたEVORA発表会の会場で紹介された2-eleven・cup・car。
ノーマルElise・Sをベースに、L.C.J.A.によって認定パーツを装着したElise・S・Cup・Carに対し、LOTUS・SPORTからトラック用としてリリースされる
2-eleven・cup・carは、ナンバーが登録できない、レース専用車輌となります。

発表会終了後、ロータス・カップ・ジャパン・アソシエィション(L.C.J.A.)に託されその翌日17日。 富士スピード・ウェイに持ち込まれ、マシンテストも兼ねた、シェイクダウンが行われたのです。

日本初上陸を果たした2-eleven・Cup・Carのポテンシャルはいかがなものか? という事で、L.C.J.Aの皆様のお邪魔にならない程度に?見学しに行ってきました。

御殿場インターで降り、路肩に残った雪を横目に富士入りし、ピットのモニターに映し出された各マシンの時計を見てみると、次元の違う数字がチラホラ・・・。 
走行会仕様のマシンの中に、S耐やGT300クラスのマシンが混走する4時間の走行会の中、2-elevenのタイムは?・・・ なんと2分フラット!!! 

NA仕様の192ps、しかもシェイクダウンの段階でこのタイムは正直驚きでした。 
で、ドライバーはというとスーパーGTにも参戦経験のある、山路 慎一選手。 
やはりプロドライバー、納得の走りでした。

この日は取材も兼ねており、各メディアの試乗や、ロータス・カップ・ジャパン2008シリーズチャンピオンの篠原さんや、ロードレーサーとして有名な伊藤 真一さんもテストに参加されており、皆さん2-eleven・Cup・Carのポテンシャルにはかなり驚かれたようで、篠原選手は「初めてLotus 340Rを運転した時と同じ衝撃だよ!」 と、かなり興奮ぎみにコメントされていました。

時間も残り少なくなってきたところで、山路選手が再度コースイン。ラップを重ねていきますが、ここでベストラップを更新! 1′58″台と、2分を切ってきました。

テストということもあって、ダンパーなどには一切触れず内圧のみチェック。
山路選手曰く「内圧や路面温度によって、こんなに車の動きが変わるなんてまるでフォーミュラーカーだね。 ダンパーとか車高をいじっても、コンマ何秒かの違いだよ。勿論レースとなれば重要だけどね。」

シェイクダウンとはいえ、これだけのポテンシャルを発揮した2-Eleven・Cup・Car。
この時点で日本に輸入された車輌はこの1台のみです。実際の車輌は、L.C.J.A.によってモータースポーツ規定やレギュレーションに合致させる為に改良されてくることでしょう。

最後に山路選手は、「やっぱり車が軽いってすごいよね、この車でレベルの高いドライバー同士のレースとなれば、富士だったら57秒台のバトルになるだろうね、楽しみだなぁ。」

パワー・車重・Sタイヤと、Elise・S・Cupのスペックを上回る2-Eleven・Cupは、
サーキットでのスピードレンジも上回り、その分上級者向けと思われるかもしれませんが、Elise・S・Cupと同じくドライビングの基本を学ぶには、最適のパッケージングといえるでしょう。

今年のロータス・カップ・ジャパン初戦は5月となります。
2カテゴリーとなり、争われるサーキットも新たに増える予定となっておりますのでますます盛り上がる事でしょう。 

ご興味のある方は是非是非、お気軽にL.C.J.A.までお問い合わせくださいね!

ロータスカップ・ジャパン2008第4戦

6月18~19日に行われたロータス・カップ・ジャパン2008・第3戦から約4ヶ月。10月19日、真夏の暑い時期を避けたかのようにツインリンク茂木・東コースにてロータス・カップ・ジャパン2008・第4戦が開催されました。

第3戦終了時点での、ポイントランキング1位は、ゼッケンNO・2 クラブ・ウィザム・レーシング 篠原選手。絶好調の篠原選手は、この第4戦をも制し、2008シリーズ・チャンピオンを決めてしまうのか…はたまた、チャンピオン射程圏内のライバル達が勝利し、最終戦までもつれ込むのかが注目のレースでした。

しかしながら、このポイント争いから外れてしまっている黄色いゼッケンサークルの2台。ゼッケンNO・1、我がチームLCI号の第4戦のドライバーは、スーパー耐久シリーズ・クラス3チャンピオン、スーパーGT300クラスにスポット参戦する等々…また、モータージャーナリスト・ドライビングスクールインストラクターと、幅広い分野で活躍されている、大井 貴之選手です。

ゼッケンNO・25 チーム・アドバン・ロータスには、レーシングドライバー・自動車伝道師(モータージャーナリストとは言われたくない…らしい。)・作家・専門学校講師など、これまた多彩な分野で活躍中の木下 隆之選手です。

さて、今回の第4戦もいつも通りのスケジュールで、予選・決勝前日の18日に専有スポーツ走行が2本あり、大井選手も勿論、これに参加いたしました。

大井選手はジャーナリストとしてロータスのドライブ経験もお持ちで、又2007シリーズに参戦していたピストン西沢選手のエリーゼ・S・Cup・Carをサーキットにてテストドライブされた事もある為、いきなりですが第2戦の東コースのセッティングでコースインしていただきました。

1本目の2周目から、いきなり1′43″7をマーク。こまめにピットインを繰り返し、タイヤ内圧をチェック。ダンパーの減衰力を1度調整した以外、内圧の数値とマシンの挙動を確認しながら、第2戦のコースレコードを上回る、43″台で周回を重ねていきます。

1本目の走行を終え、「これなら、次は42秒台も狙えるね。」と、若干セッティングを変更し、2本目のスタート。またまたいきなり2周目に42″9をマークします。やっぱさすがだよな~と思いつつ、ポイントランキング上位のドライバーのタイムもチェックしてみると、43″台で周回するマシンもあり、10月とはいえ晴天の為、半袖でも十分な気温。5月の時と同じ位のタイムを想定していたのですが、路面温度は低めのコンディションでした。

2本目を終え戻ってきた大井選手は、ラップカウンターを見ながら「42″入ったよっ! セッティングが大当たりだったねっ」と、笑顔でコメント。 1本目に比べ、路面温度の上がった午後では逆に、全体的にタイムは落ち込みをみせる中、42″台に入ったのは、大井選手と篠原選手の2選手のみとなりました。 「セッティングはいじるとしたら、内圧ぐらいかな…。これ以上やるとハマっちゃって訳が解からなくなりそうだから…」 と、通常のメンテをして18日を終えます。

明けて19日、昨日のように早朝から晴天。 今回のレーススケジュールは若干タイトですので、あっという間に公式車検~予選コースインの時間になってしまいました。時間も早いということもあり、気温は若干低めですが、大井選手は2番手にてコースインします。

予選スタート! 各車アタックに入ります。 大井選手、早くも42″92をマークし暫定トップとなります。 その後NO・2篠原選手も42″台に突入、トップに立ちますが8周目、大井選手が42″8をマークしトップに返り咲きます。しかしまたまた篠原選手がタイムを更新します。 ここ、東コースではモニターが無い為に各車のタイムや順位などの情報が確認できず、アナウンスに集中しますが、なにぶんここはサーキット。ノーマルマフラーのCup・Carでさえかき消されてしまい、正確な順位が得られません。

リザルトの結果、コンマ064の差で篠原選手がトップとなりました。これを見た大井選手は「やられちゃったなぁ~。 それにしても皆さん早いですね…。」 それもそのはず、14台中、10台がコースレコードを上回るタイムですから… (因みに、賞典外ドライバーの記録は残されておりません。)

天気も晴天のまま時計がお昼を回る頃、いよいよ決勝レースコースインの時間です。大井選手は13番グリッド、木下選手は14番グリッドからのスタートです。フォーメーションラップから、全車グリッドに付き、決勝レーススタートです!東コースのスタートシグナル(レッドシグナル点灯→消灯でスタート)で、シグナルスタートが久しぶりという大井選手、タイミングがうまくつかめなかったようで(レース終了後、大井氏談)後方から、1コーナーに飛び込んでいきます。 

コントロールラインに戻ってきた2周目、大井選手は5番手までポジションをアップ。木下選手は11番手です。トップ3はスターティンググリッドのオーダーでレースは進んで行きますが、トップを走るNO・2篠原選手が後続との距離を開け始めます。

大井選手はじわりと前車との距離を縮め、5周目にはNO・3瀬川選手をオーバーテイク、3番手にまで上がってきました。 一方、木下選手は8位とマイペースで順位を上げてきました。そして7周目、NO・3瀬川選手が4コーナーでスピン! 順位を最後尾まで落としてしまい、またNO・55若林選手もコースアウト、レースに復帰できなくなってしまいます。

大井選手はその次の8周目で、NO・21遠藤選手もパスして2番手になりましたが、残りあと2周でNO・2篠原選手に追いつくのは難しい状況。これで決まってしまうかと思われたファイナルラップ。「ゼッケンNO・2、5コーナーでスローダウンッ!」 突然、アナウンスが響きわたりました。

2番手グループを走る大井・遠藤選手とは、5秒以上のビハインドがあったにもかかわらず一気にその差を詰められ、篠原選手を先頭に三つ巴のままでV字、最終コーナーと進入して立ち上がりっ! 

頭ひとつ分、抜きん出た形でNO・2篠原選手がフィニッシュ! 大井・遠藤選手がほぼ横並びで続き、コントロールラインを通過、4番手にはNO・27大槻選手欠場の為、代理参戦した橋本選手が、そして2008シリーズから参戦している金子選手が5番手というオーダーになりました。

これにより、最終戦を待たずしてNO・2篠原選手が2008シリーズ・チャンピオンに決定いたしましたが、来月11月30日。茂木フルコースにて最終戦が行われますので、皆さん応援お願いいたします!

ロータスカップ・ジャパン2008最終戦

日を追うごとに秋が深まる11月30日。 いよいよ、ロータス・カップ・ジャパン2008シリーズ最終戦が、ツインリンク茂木・フルコースにて開催されましたっ!

我がチームLCIは通常、ゲストカーとしてゼッケンNo.1のElise S Cup Carの1台体制にて参戦して参りましたが、今回サプライズとしてなんとっ、ゼッケン No.1の他にNo.10を加えた2台体制にて、この最終戦に挑みます。

ゼッケンNo.1のマシンにはお馴染み、LCI代表・高橋 一穂選手。 そしてNo.10号車には高橋選手と共に、プリヴェ・KENZO・アセット・紫電にてスーパーGT300クラスを戦っている加藤 寛規選手がドライブ。 スーパーGTではチームメイトとして参戦しているこの2名ですが、今回はライバル同士となって最終戦を盛り上げます。

そしてゼッケンNo.25アドバン・ロータス号には2度目の参戦、CAR GRAPHIC編集長 塚原 久選手です。塚原選手は栄えあるロータス・カップ・ジャパン開幕戦に参戦、ヘビーウエットのレースの中、その実力をいかんなく発揮してくださいました。 

さて、いつもの通りに前日の占有スポーツ走行がある訳ですが、高橋選手は都合がつかず、午前中の1本目は加藤選手のみの走行となりましたが、ここ茂木は前日、大雨だったそうで、当日は太陽が顔を覗かせるものの、1本目の走行時はセミ・ウエット状態。 
 
路面状況のこともあり、前半はペースを上げずに走行。中盤から徐々にペースを上げ、結局1度もピットインせずに30分間走り続けました。 「路面がこんな状況だからなぁ~、セッティングどうしようか…。」と、加藤選手。 午後の2本目から走行するNo.1号車のセッティングも視野に入れ、「じゃあ、これ試してみようか。走行中に何かあればピットインするから。」と、セッティングを変更していきます。

ここで高橋選手も合流し、今回No.10号車に取り付けたオンボード映像をチェック。
No.1号車も、No.10号車と同セッティングをし、2本目の走行時間になりました。
コースもドライとなり、2台共ペースを上げていきます。結果、加藤選手は23秒台に入り、高橋選手は25秒台にてスポーツ走行を終えます。

走行後、明日の走行に備え一通りマシンのメンテナンスをしている後ろで、高橋・加藤選手と共にNo.10号車のオンボード映像がちゃんと撮れているかをチェック。
ふと気がついたらモニターの周りには人だかりが…。 やっぱり現役GTドライバーの車載映像は気になりますよねぇ~、加藤選手は「恥ずかしいからそんなに見ないでよ~」と、少々照れた様子でした。

そして予選・決勝当日。 予選は8時からということもあり、2台共タイヤ内圧を高めにセット。 天気は薄曇りですが、前日夕方から雨が降った為に、所々濡れています。予選前のブリーフィングでは、コース上に凍結箇所が有るとの情報があった程…。 

高橋選手は早々にコースイン、加藤選手は全車コースイン後、「寒いよ~」と言いながら、間を空けて最後尾からコースインします。 絶好のコンディションとは言えませんが、毎戦過酷なレースをしているGTドライバーにとっては有利な状況とも言えるでしょう。

やはり全体的に、前日程の好タイムはマークされず、高橋選手も27秒台から抜け出せない状況です。 一般の上位エントラント勢も、25秒台を切れない中、加藤選手は早くも3周目に24秒台に突入してきました。 5、6周目も24秒台をマークし、結果24秒511と予選をトップで終えます。

高橋選手は27秒198と、5位でフィニッシュ。2位には25秒284でNo.2篠原選手、3位25秒643、No.21遠藤選手、4位26秒538でNo.25塚原選手となりました。

予選を終え戻ってきた加藤選手は、「このコンディションじゃ仕方ないよ、でも前を走ってたNo.2号車は上手かったなあ…。」 高橋選手も「皆あなどれんよ。」と、感心する程でした。

2台共に内圧を微調整したのみで、いよいよ決勝コースイン。高橋選手は12番グリッド、加藤選手は10番グリッドからのスタートとなります。 2台共、イン側のグリッドですので、良しとしましょう。

フォーメーションラップからグリッドにつき、決勝レーススタートです!早くも1周目から、激しいアナウンスが入ります。No.45号車、大谷選手が4コーナーを立ち上がったところでコースアウトッ!そのままリタイヤとなってしまいます。他にも接触や、コースアウトのアナウンスが響き渡り、レース序盤から荒れた展開となりました。

2周目に入ったところで、加藤選手は5番手、高橋選手は7番手に。そしてNo.57倉田選手には反則スタートによる、ドライブスルーペナルティが課せられてしまいます。

そして3周目、No.10号車は5番手、そのすぐ後方にNo.1号車と、チームLCIのランデブー走行でコントロールラインを通過します。 加藤選手はこの周でNo.75・No.55をオーバーテイク。3番手まで浮上しますが、25秒台でラップしている高橋選手は遅れをとってしまいます。

レースは7周目に入り、スタートからトップを死守するのはNo.2 篠原選手。
2番手、No.21遠藤選手とは約4秒近くのマージンを稼ぎ、独走体制に入ります。 ここで7番手を走行していたNo.57倉田選手は、Dスルー・ペナルティーでピットインしますが、ボード掲示後3周以内にピットインしなかった為に失格、ピットストップとなってしまいます。

8周目に入り、加藤選手はNo.21遠藤選手のすぐ後方まで追い上げてきました。
一方、高橋選手は先行するNo.75・55号車との差を縮められずに6番手、これに続く7番手、No.25塚原選手もまた、順位を上げられずにいました。

9周目の最終コーナーで、またまた?篠原選手がハーフスピン! 2番手グループの遠藤・加藤選手が詰め寄りますが、ファイナル・ラップ、今度は遠藤選手がヘアピンコーナーの立ち上がりで若干膨らんだ隙をつき、加藤選手が2番手に上がった形でそのままフィニッシュ! ロータス・カップ・ジャパン2008最終戦は、篠原・加藤・遠藤・大野・若林選手というオーダーで幕を閉じました。 

レース終了後、ロータス・ホスピタリティのテントで行われた表彰式では、「来年からは、賞典外ドライバーも予選タイム順でグリッドスタートしましょうっ!」と、冗談まじりのコメントに拍手が…。それだけ、皆さんのレベルが向上したという証でしょう。

来年もまた、ロータス・カップ・ジャパン・シリーズは開催されますが、これと並行して新たに2-ELVEN・Cupも開催される事となりました。 チームLCIは来年、どのような形で参加させていただくかは、まだまだわかりませんが、皆さんと一緒にシリーズを盛り上げていきたいと思いますので、応援よろしくお願い致します! 
また来年、サーキットでお会いしましょう!!

追: 今回の加藤選手のオンボード映像は、東京ロータスセンター・ショールームのモニターでご覧になれます。ご興味のある方は是非、東京ロータスセンターに遊びに来てくださいね。

ロータスカップ・ジャパン2008第3戦

梅雨の中休みと思えるほど、天候に恵まれた6月14・15日、スーパー耐久2008第三戦・富士スピードウエイ・スーパーテック・ラウンドが開催されました。 そして同日、サポートレースとして、ロータス・カップ・ジャパン第三戦・富士スピードウエイ・ラウンドが開催されたのです。

 スーパー耐久と同日開催ということで、かなりの来場者数が見込める第3戦。注目のLCIゲストドライバーは、スーパーGT300クラス・ムルシエRG・1のドライバー、山西 康司選手。 チーム・アドバン・ロータスには、ロータス・カップ・ジャパン・シリーズ2007最終戦で最後尾スタートから見事、全車追い抜きを果たした、谷口 信輝選手です。

 山西選手はここ、富士にて14日に同日開催される、ランボルギーニ・サーキット・チャレンジにも参加しており、一方谷口選手は、スーパー耐久シリーズに参戦している為、ダブルエントリーとなります。
 また今回は雑誌、Tipoの取材にて、ゼッケンNO.8ドナーゲ・レーシングから佐藤 孝洋 選手が参戦。そしてこの第3戦から、2007シリーズの覇者、瀬川 健児選手が復活・参戦し、現在ポイントランキング1位の篠原選手も余裕の笑みを浮かべられる状況では無くなってきました。

 さて、山西選手ですが、エリーゼをドライブした経験がない為、(LCIゲストドライバーは大抵そうですが…)予選前日13日のスポーツ走行枠を利用し、エリーゼ S・Cup・Carに慣れる為にテストドライブ。
この日は、30分・2本の走行をしました。 1本目の走行から山西選手は「この車、面白いけど難しい…どうしたらいいか、全然わからへん…。」と、それでもベストラップ12秒台でしたが、エリーゼに慣れるだけで勢いっぱいの様子…。
 2本目は、サインガードから見ているこちらからでもわかる程、ストレートでの車速の伸びが良くなり、「なんとなく、わかってきたかも」と、タイヤ内圧やダンパー減衰力をいじれる余裕も出てきました。

 14日、公式予選。 車検・メディカルチェック(富士ラウンドではメディカルチェックもあるんですね)ブリーフィングとこなし、あっという間に予選コースインの時間になりました。10時35分から開始というのに、路面温度はすでに40度近くにまで…。 今回はいつもより5分多い20分間ですが、昨日のタイムからどこまで縮めてくるでしょうか。

 2度目の参戦、谷口選手は前日の練習走行なしで1周目から11秒台に入れてきました。 山西選手は3周目から11秒台に突入、ラップを重ねるにつれ、タイムを縮めてきます。結果、6周目に11秒06をラップし遠藤選手、谷口選手に続き、3番手にて予選を終えます。
 途中何度かシフトミスをした周もありましたが、コンスタントに11秒台でラップ。 普段、左ハンドルのムルシエラゴをドライブしている為、右ハンドルのシフトはやりづらかったそうです…。 第3戦は2dayレースの為、午後はマシンメンテをして明日の決勝に備えます。

明けて15日、決勝です。早朝に降った雨を引きずり、天気は曇天。ちょっと涼しい位です。決勝も午前中ですので、この気温なら9秒台に入るマシンも出るかもっ、と思いつつコースイン。
 フォーメーション前のスターティンググリッドで山西選手は「スタート練習するの忘れてた…、でもまぁ楽しんできますよ」と、コメント。 そしていよいよ決勝レーススタートです!
スタート前のコメント通り、スムーズなスタートをした山西選手でしたが、谷口選手もスタートでは無理をしなかった?ようで、2台共に1台パスしたのみで1コーナーに飛び込んでいきます。
 3周目に入り、遠藤・瀬川選手の2台でトップ争いを繰りひろげ、すぐ後ろから篠原選手・秋葉選手と続き、谷口・山西の両選手は5番手を走行する佐藤選手のすぐ後ろまで追い上げてきました。

 上位10台が拮抗した状態のまま5周目。山西選手は6番手、谷口選手はすぐ前方の5番手。ですが山西選手のすぐ後ろを走行していた、佐藤選手が100Rの立ち上がりでスピン!した所へ、一歩遅れて走行していたNO55若林選手、NO57倉田選手を含む多重クラッシュへと発展してしまいます。
3台のマシンがコースを塞ぐ形となってしまい、ここで赤旗中断になってしまいます。 

赤旗停車ラインで待機していた各ドライバーに、1フォーメーション3ラップの2パート制が告げられ、3ラップ目のポジションで各グリッドにつき、再度フォーメーション・スタートに入ります。
 フォーメーションからグリッドについて、再スタート!のはずが… 
あれれっ? 全車グリッドをそのまま通過してしまいました あれ?ローリングスタート?? …のはずも無く、すぐに赤旗が振られ再度中断。 協議会による審議の結果、2パート目は不成立となり、1パート時の結果で順位が確定となりました。

 コースから戻ってきた山西選手は、「クラッシュされた方は大丈夫ですか?救急車も出ていたみたいだったから…」 クラッシュされた3名のドライバーは、大きな怪我もなく大事に至らなかった旨を伝えると、ホッとした表情で、「赤旗中に追い越ししちゃって、1周減算になってすいません。前の車が急減速して、ブレーキかけたんですけど、後ろの車が迫ってきて危なかったので。」
 スタート違反についても、後ろから加速してくる車を見て、「逆に停まったら危ない」と判断した結果だったそうです。「レースはすごく面白かったですよ、みなさんとバトルができて、いいトレーニングになりました、来週はマレーシアですからね。」

赤旗停車時、多重クラッシュで動揺しているドライバーに対してのオフィシャル側の対応もそうですが、参加されているエントラントも今一度、規則の確認をしなければいけない…と考えさせられるレースでした。

第4戦は10月開催です。涼しくなる季節、ここでちょっと間が空きますが、またまた応援お願いいたします!

ロータスカップ・ジャパン2008第2戦

悪天候に見舞われたGWの真っただ中の5月3日、ロータスカップジャパン第2ラウンドが、ツインリンク茂木・東コース(3,422m)にて行われました。
開幕第1戦から2週間開けてのレースですが、5月2日に練習走行枠があるので、東京ロータスセンター・サービスの面々は、降り続く雨の中、常磐自動車道の渋滞を抜け、早朝茂木入り致しました。

今回LCIのゲストドライバーは、フォーミュラやスーパーGTで数々の戦歴を持つ、菅一乗選手です。 菅選手は現在、ご実家のある九州・大分県からロータスカップジャパンの為に来ていただきました。

ゼッケンNO25・チーム・アドバン・ロータスは、ラリーストとして有名な奴田原 文雄選手がドライブ。WRCモンテカルロラリーでは日本人初の優勝を飾り、現在アドバンカラーのランエボをドライブしています。今回、初のミッドシップで初のスプリントレースに挑戦となります。

そして今回は、ゲストドライバーがもう一人エントリー。 全日本スポーツカー耐久選手権で活躍中の富澤 勝選手です。撮影ドライバーとしても有名な富澤選手は、ゼッケンNO45・フード・フォレスタ・CGRT号をドライブします。

さて、菅選手にとっての今回のレースですが、東コースは初めての走行。
ロータスについては、Exige.Sをテストドライブした程度で、Elise.Sに乗るのも初めてと、初めてドライブするマシンで初めてのコースと、奴田原選手と共に初めてづくしのレースとなります。

練習走行では、とにかくマシンとコースに慣れる為に走行。午前中の1本目は去年さながらのどしゃ降りに。マシンセッティングやタイムは参考程度にと、ヘビーウエットながら走行に集中します。 ヘビーウエット時のエンジントラブル対策のテストも兼ね、菅選手はピットインはせず30分間走行し続けました。

1本目の走行を終え、菅選手にとっては収穫が少なかったようで…それでも1分54秒台のタイムですから、ドライとなれば単純に10秒は縮まるでしょうし… でもそれって、去年の予選ベストタイムと変わらないですからねぇ、さすがっ!って感じです。

午後の走行まで時間があるのですが、一向に雨が上がる気配がありません。仮に上がったとしてもコースはウエット状態であろうとかと思いながら、2本目に備え準備を始めた頃、太陽が出始めてきました。各カテゴリの練習走行で、コースも所々でドライになり始め、ロータスの走行時間には殆どドライ状態になりました。

菅選手は気合十分で、2本目のコースイン。 2本目も殆どピットインせずに走り続け、2本目のベストタイムは1分44秒台をマーク。 ライン取りや、同じコーナーでも何速で進入するか等々…研究熱心な菅選手は、いくつかのパターンで攻めたようですが、ベストタイムを見ながら「セッティングはこのままでOKです。ここのコーナーはまだまだ詰められるから、明日の予選は43秒台を狙います!」と、熱く語っていました。

そして予選・決勝当日は太陽が時折、雲で隠れる程度の初夏を思わせるような陽気。 フロントの内圧を若干変更し、昨日の菅選手のコメントから、タイムに期待しつつ… いよいよ予選コースイン!

菅選手は2ラップ目から44秒台のハイペースでラップしていきます。他にも44秒台に入るマシンが出始めてきましたが、予選終了まで残り僅か8ラップ目に43秒668をマーク!暫定トップに躍り出ますが、直後の9ラップ目で富澤選手が43秒513を叩き出し、ここで予選終了のチェッカーが振られ、予選2位で終了となりました。
「うわ~っ!」コンマ15秒差での2位という結果を聞いて、かなり悔しそうな菅選手でしたが、「決勝ではクリーンなレースで、楽しみたいと思います。」と、笑顔で応えてくれました。

今回の賞典外ドライバーは3名。予選1位は富澤選手、菅選手は2位ですので、決勝スターティンググリッドは、12・富澤選手、13・菅選手、14・奴田原選手となります。

全車フォーメーションラップを終え、決勝スタート! キレイなスタートを決めた菅選手は1周目で10位、富澤選手は5位まで順位を上げ、周回を重ねる度に徐々にポジションアップしていきます。一方、久しぶりのシグナルスタートだった奴田原選手は、マイペースで無理なく順位を上げていきます。

レース後半、遠藤選手とのバトルを制し、トップを走る篠原選手。ですがそのすぐ後ろには富澤選手が追い上げてきました。 菅選手は4位グループの大野選手・秋葉選手と三つ巴のバトルを繰り返していました。

9周目、富澤選手は篠原選手をかわしてトップに。一方、菅選手が4位に上がった直後に、秋葉・大野選手がブレーキング競争で接触し、秋葉選手がスピン! 激しい4位争いにも決着が着き、富澤選手にチェッカーフラッグが振られました。

見事、篠原選手が連続優勝を決め、2位遠藤選手、3位大野選手という結果に終わりました。

レース後の菅選手は、「本当、楽しかったです。とてもクリーンなレースだったし、エリーゼもスゴク面白い。車重とロール量を増やしただけのフォーミュラって感じです。コーナーで限界だって思った後に、更においしい領域がある。その領域をうまく使えれば、もっとタイムがよくなるし物凄く勉強になると思います。いやぁ、是非また出たいですね。」とコメント。

研究熱心で本気でレースをしていただいた菅選手のおかげで、東京ロータスセンターの我々も非常に勉強になった第2戦でした。
6月の第3戦に向け、エリーゼのラジエター対策も行わなければなりませんが、次戦も頑張っていきましょう!!

ロータスカップ・ジャパン2008初戦

去年産声をあげ、大いに盛り上がりを見せてくれたロータスカップジャパン2007でしたが、今年もいよいよ2008シリーズが開幕となりました。2007シリーズの全4戦から、全5戦となる今年の第1戦は4月20日。ロータスカップジャパン初の開催となる、富士スピードウェイです。

勿論、チームLCIもゼッケンNO・1のマシンで参戦です。 ……ロータスカップジャパン2007を応援してくださった皆様には、既にご周知の事かと思われますが、去年の最終戦でエンジンブローしたLCI号を復活させる予定でしたが、急遽予定変更となり、シルバーのボディカラーにホワイトストライプのNEWマシン! で、参戦です。  勿論、第1戦・富士がシェイクダウンとなる訳ですが、慣らし・マシンメンテに追われての富士入りとなりました。

今回の富士チャンピオンシリーズのスケジュールでは、1DAYレースの為、予選・決勝前日の練習走行枠がありません。ですが4月19日LCI?主催によるロータス走行会が開催されたのでした。
お陰様で走行会自体、今までにない位?のお申し込みをいただき、尚且つ練習走行を兼ねたロータスカップジャパン参戦車両も参加し、2-ELEVEN 2台も含め、総勢60台近くのロータスが集結する走行会となりました。

さてさて、気になるLCI号・第1戦のゲストドライバーとしてNEWマシンのハンドルを握るのは、ご存じ 高橋 一穂選手!ロータスカップジャパン2007・シリーズ最終戦では、予選でエンジンブローの為、決勝レースリタイアで終わってしまっただけに、気合入りまくりです。(毎戦そうですが…)しかも今回はスーパーGT300で同じく、プリヴェKENZOアセット・紫電を駆る、チームメイトの加藤 寛規選手が応援に来ていましたので、尚更って感じです。

もう1台のゲストカー、ゼッケンNO・25チーム・アドバン・ロータス号には再び登場、荒 聖二選手です。 そして、ドナーゲレーシングから2名のゲストドライバーが参戦。ゼッケンNO・7には、タレントのヒロミ選手、NO・8号車には漫画家の池沢 早人師選手がエントリーです。

走行会のスケジュールは、30分走行の2本です。 LCI走行会の運営、Cup・Carのサポートと、同時進行なので当日はかなりドタバタモードでしたが、高橋選手は2本共に走行。NEWマシンを馴染ませながら、加藤選手、紫電のチーフエンジニアである渡邊さんと共に、セッティングの確認をしていきます。 前回までの高橋選手の足のセッティングは、ガチガチが好みでしたが、加藤選手のアドバイスも有り、よく動く足のセッティングへと変更していき、走行2本を終えます。

明けて4月20日。 昨日に続き曇天ですが、天気の変わりやすい富士なので、空模様が気になりますが、いつも通りに車検、メディカルチェック、ブリーフィングとこなしていきます。

そして天気は曇天のまま予選スタート。エントリー15台の中、高橋選手は3番手にてコースインしていきます。高橋・荒・遠藤・篠原、の4選手が、2分10秒台に入り、1秒の間で、激しく順位が入れ替わる中、予選終了5分前を切った頃に荒選手が2′09″689をマークしチェッカー。 9秒台に入ったのは荒選手のみ、という結果で終わりました。
2番手には、遠藤選手。高橋選手は3番手となりましたが、荒・高橋両選手は賞典外ドライバーの為、ポールポジションは遠藤選手、2番手は篠原選手、3番手には今年からエントリーの秋葉選手となりました。

マシンのセッティングに問題は有りませんでしたが、ストレートでの伸びがイマイチだったようで、NO・25車にも同じ症状があり、どうやら向かい風の影響があったようでした。ストレートの長さでは、世界一を誇る富士スピードウェイ・ラウンドならではの現象だったようです。

いよいよ決勝です。ゲート開放され、各車コースインしていく中、高橋選手は最後にゆっくりとコースインしていきます。前車クリアの状態 でタイヤを温め、最後尾グリッドに付き、フォーメーションラップスタート! ところが、NO・7号車がスタートできません。どうやらロータスに 標準装備されているイモビライザーシステムの解除方法がわからず、エンジンスタートできなかったようですフォーメーションラップから、 ピットスタートとなったNO・7号車を含め、各車グリッドにつきます。勿論、高橋選手は最後尾の15番グリッド。いよいよ決勝スタートで す!ところがここで、フライングスタートペナルティがあった模様。ゼッケンNO・21・45号車にドライブスルーペナルティが課せられました。
一方、好スタートした高橋選手は、2周目に入ったところで9位までジャンプアップ。
荒選手は5番手と、早くも2位グループに絡んできました。レース5周目になり、それまでトップを走行していたNO・21号車、遠藤選手を荒 選手がパ ス。ついにトップに躍り出ますが、遠藤選手この周でドライブスルーに入ります。 ピットロードを制限速度で通過しなければ ならず、ストレートが長 い富士だけに、約40秒程のタイムロスとなってしまい、遠藤選手は後方まで順位を落としてしまいます。
代わって2位に浮上したのは、荒選手と抜きつ抜かれつのバトルを見せ、ギャラリーを大いに沸かせたNO・2篠原選手。高橋選手は 4位まで浮上 してきましたが、10秒後半から11秒前半でラップしている為、トップに追いつくことは難しい状況になってきました。
荒選手が逃げ切り体制に入った頃、高橋選手はNO・16秋葉選手をパス。3位までポジションアップしましたが、残り2周、篠原選手との 距離を縮め ただけに留まり、そのまま3位でチェッカー。
総合結果では、荒・篠原・高橋・秋葉・池沢選手となり、表彰台入賞は、篠原・秋葉・池沢選手となりました。

レースを終え、戻って来た高橋選手が一言。「シフトミスして、抜いた2台に抜き返されて、その2台をまた抜き返すのに2周もかかったわ ~」 …って、去年の最終戦の事が頭をよぎりましたが…。

次回、第2戦のツインリンク茂木・東ラウンドは2週間後となりますが、LCI号のドライバーには、菅 一乗選手がドライブする予定となって おりますので、次回も要・チェックですよ!

※追伸 :諸事情により、写真が大変少なく申し訳ござません!

ページトップへ